季節風 春 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2010年12月3日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167669102

感想・レビュー・書評

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  • 最近ゆるゆるになった涙腺が、「ジーコロ」あたりから崩壊した。重松清と私は同じ時代、同じ青春を歩んできたんだなと改めて思った。移りゆくもの、変わってしまったものを、年々忙しくなる世の中で時には立ち止まって感じてみたい。青葉の匂いやポンカンの香りが風に乗ってやってくるのを感じてみたい。

    • yhyby940さん
      こんにちは。著者の作品は好きなので、よく読んでいるのですが、この作品は読んでません。読みたいと思いました。私も涙腺が、かなり緩くなっておりま...
      こんにちは。著者の作品は好きなので、よく読んでいるのですが、この作品は読んでません。読みたいと思いました。私も涙腺が、かなり緩くなっておりますので。楽しみです。
      2022/09/24
    • kakaneさん
      yhyby940さん、コメントありがとうございます。
      重松清さんの作品はほぼ全て泣いてしまいますね。
      泣ける本に出会えると嬉しいです。
      これ...
      yhyby940さん、コメントありがとうございます。
      重松清さんの作品はほぼ全て泣いてしまいますね。
      泣ける本に出会えると嬉しいです。
      これからも充実した読書生活をお過ごしください!
      2022/09/24
    • yhyby940さん
      ありがとうございます。コメント感謝いたします。
      ありがとうございます。コメント感謝いたします。
      2022/09/24
  • ◾️サマリー
    ・春は出会いと別れの季節。
    ・短編12個で構成
    ・寂しさと哀しさ、楽しさの入り混じった春を描く

    ◾️所感
    別れと新たな出発は紙一重であることを12の物語が伝えくれる。
    春は不安や期待がいつも心にモヤモヤと湧いてくる。
    不安定な季節である。
    「霧を往け」はどこか毛色が異なる内容である。
    ある男性が酒に酔ってよろつき、線路に落ちて電車に轢かれ亡くなる。その男性を助けようとした青年も巻き込まれて亡くなる悲しい話である。酒に酔って亡くなった男性の実家へ赴くある取材記者の話だ。
    その内容には短いながらも様々な人々が描写される。
    もっとも違和感を感じるテーマなのに、もっとも春らしい悲しい内容だった。
    皆、なにか悲しみを胸に抱いて生きている。

  • 2010年文庫発売。短編集です。何を読もうかなと思う時、読んでみるのは著者の作品。まず裏切られません。この作品も、そうでした。著者の登場人物たちは、市井の人ばかり自分と重ねる人が出てくるように思います。どの作品も泣きそうな気分になります。いつも思うのですが、どうして著者は子供の心で作品を書けるのかなあ。女性目線で書けるんだろうかなあ。作家だから当たり前かもしれませが、長けている方だと思います。「夏」「秋」「冬」とあるようなので読みたいと思います。

  • 春は年度の変わり目であり、人生の転機を季節の移り変わりに重ねて感じやすいタイミングである。

    それぞれのストーリーを読んで、私も沢山思い出した。大学受験失敗、不本意な異動、喧嘩別れした友人、肉親の死別、年度末の繁忙、実家を離れた時の寂しさなど。。

    辛い出来事の後は、良いことに向かうものだが、私の場合は、春風が悲しみを一気に吹き飛ばすというより、三寒四温の気候のように、時間をかけて緩やかに変化していくものだった。春風は事態が好転するきっかけなのだろう。

    第一話から胸を打たれ、涙が出た。そして最後まで読み終えた後は、レミオロメンの「3月9日」が頭の中を流れ続けた。(笑)

  • 時期的にはまだ早いが、出会いと別れの季節「春」をテーマにした『季節風 春』は、四季シリーズの一冊。
    多様で多彩な小話集に、小説家のたくましい創造力そして想像力に、畏敬の念を改めて抱いてしまう。
    第一話『めぐりびな』で涙の誘惑に勝てず、最終話『ツバメ記念日』でもまたもその誘惑に負けてしまった(老化現象ー笑ー)。
    『さくら地蔵』に描かれているようなトラック運転手ばかりなら、交通事故もきっと減ることだろう。
    『島小僧』には、地方の疲弊化に思いを致し、『球春』『目には青葉』では、男のしち面倒くささに何とも言えない共感を感じた。

  • 別れの季節であり、出会いの季節でもある「春」。
    ほんのりとした「ぽかぽか」をテーマにした12作品。
    「拝復 ポンカンにて」では、子供たちが家を離れるときには参考にしたいと思いました。
    「せいくらべ」は姉弟の物語。
    どれも重松氏らしい作品、癒されます。
    この本もずっと大切にしたいと思います。

  • 重松清、四季シリーズの「春」
    出会いだったり別れだったり、季節の中でも切り替わりの季節。人生の節目は春ともいわれている。こういう季節だから色々な出来事があって、重松の筆でその人間模様が描かれるのだから間違いないわけで。

    「ジーコロ」と「目には青葉」は間違いなく好き。「島小僧」はなんとなく千鳥大吾を思い出す。「せいくらべ」はちょっと卑怯やけど泣ける。

    「ツバメ記念日」は考えさせられたなぁ。子供を可愛く思えない夫婦の問題は、個人の資質もあるけど社会環境にもあるってことか。
    「子育て支援」って言うけど、育児はもっとプライオリティが高いものでどっちかというと「子育て世代の就業支援」という立ち位置で考えていかないと、少子化は解消されないのかも。

  • 季節風シリーズを順番に読んでいます。
    私のお気に入りは「めぐりびな」です。
    子供の頃の感覚的な感情を理由をつけて説明しようとする妻に対して、夫が
    それは後出しジャンケンのようなものだから、
    わからないものはわからないままでいい、
    と励ますシーンが好きで、なるほどそうだなと励まされました。

  • 季節の話が書かれている本なのかな〜これはまとめて春夏秋冬と読んでいきたいなと思っている。

    めぐり雛、の話は私も子供を産んで雛人形を買いに行った4年前を思い出した。父母が健在なので子供も連れて楽しく探した記憶があるんだけど、お雛様ってその家族ごとにいろいろな思い出をたくさん持っていくものなんだなぁ、と思った。我が家にはパパはいるにはいるけどなかなかそういうことにパパの思い出がない家かも。

    最後の「つばめ記念日」の話もお母さんがワーキングママだと共感できるのかなと思った。子供がいながら保育園から30分電車で揺られるってちょっと壮絶すぎて気が狂いそう(笑)私なら無理です。

    島小僧、の島の男の人たちの上下関係も私にはあまり馴染みがなくて面白かったな。
    世の中には小説がたくさんあってずっと聴いてても飽きないな。

  • 読売新聞「編集手帳」に引用された「ツバメ記念日」を読んでみたくなり、この短編集を手にした。
    どの作品も春を背景に物語はすすむ。主人公が地方から都会に出てきたという設定が複数あったが、これも春が新しい生活の始まりということによるだろう。どの作品も少し寂しく、しかし最後には心にぽっと明かりがともるようなやさしさをもった作品ばかりだ。印象に残る作品は「さくら地蔵」「ツバメ記念日」。
    「編集手帳」にも取り上げられた「ツバメ記念日」は子育てをした人にとっては大なり小なり経験した気持ちであり、特に両親とも仕事を持って働きながら子育てをした人には辛さや悲しさ、申し訳なさ、切なさ等複雑な感情をもって過ごしたこともあるだろう。この作品に登場する親たちよりも今の働く若いカップルたちはもう少し環境も整ってきているのだろうが、肉体的にも精神的にも大変なことは多々あるだろう。子育て支援といわれながら、なかなか先に進まない世の中。子育てを終えた私達にも何か出来ることはないかとふと思ってしまった。

  • 普段はミステリーばかり読んでいる私には新鮮な作品でした。
    家族のエピソードには自分も親を大切にしないといけないな…とほんのり心が痛くなりました。

    1番好きだったのは【せいくらべ】でした。
    自分も長女なので、子どもなのに大人みたいに気を遣うお姉ちゃんの気持ちは私もよく分かったし、だからこそ隣のお姉さんの優しさに涙が溢れた。

    優しい気持ちになれる素敵なお話ばかりでした。
    もう少し季節が進んだら、夏編も読んでみたいです。

  • 12のストーリーが収められた「季節風」シリーズの春。どれも重松さんらしい、愛情いっぱいで心温まるストーリーでした。中でも、さくら地蔵とせいくらべが、よかったです。季節にあわせて、次は夏を読んでみようと思います。

  • 短いのに、どこか懐かしくて、春のようにぽかぽかで涙がじんわりする短編集。

  • 春を感じさせる作品。
    家族の愛を感じさせてくれました。

  • 敏感に揺れ動く心の動きを読み取ろうと集中。
    登場人物を想像しながら読み終えた後は、穏やかな気持ちになった。現代社会に通ずる箇所あり。

  •  前からずっと気になっていた重松清さんの作品を、ようやく読了。春にちなんだ12編の短編集だが、こんなに数が多いのにどの短編もクオリティが高いのがすごい。
     覚えはあるものの日々忘れ去っているような、日常や人生の一瞬に経験する種々の気持ちを掬い取り、作品で表現しておられるのは驚嘆に値する。新生活にあたり家を出てひとり暮らしを始める若者の親への気持ちや、弟の面倒をしっかり見なければ、と気を張る姉の気持ちなど、「わかる、わかる」と頷きたくなる。『島小僧』『さくら地蔵』『ツバメ記念日』『拝復、ポンカンにて』が特に好き。これはこの1年でシリーズ全制覇せねば。

  • 春夏秋冬に合わせて出された短編集の「春」。
    ひな人形やツバメ、柏餅にさくら‥と春らしいキーワードがそれぞれのストーリーの中核として生きていて、読み終わったあとは温かい気持ちになった。
    1本目を飾る「めぐりびな」、ラストの「ツバメ記念日」は産まれたばかりの子どもがいる自分にはとても感情移入ができたし、「さくら地蔵」は悲しい背景があっても前向きな気持ちになれる。「お兄ちゃんの帰郷」のクスッと笑える娘の描写、「目には青葉」の何とも言えないドキドキさ‥どれも素晴らしい作品。
    どの作品を読んでも思いますが、なぜこんなにも老若男女の気持ちを書き分けられるのか、重松清さんには脱帽。

  • これも電車の中で読んでて危なかった。
    自分と重ね合わせてしまうのかな、読んでると涙が溢れ出そうに。
    最後の「ツバメ記念日」はとくに。今の自分と、未来の自分と重なってしまって。
    どの話もさいごはやっぱり心があったかくなるんだけどね。

  • 最後のツバメ記念日がとてもよいなぁ、、、春は出会いと別れの季節だけれど、こうした家族の再出発は途中の苦しさもわかるからこそ、なおよいのだ

  • 美しい四季と移りゆく人の心をテーマにした短編集「季節風」シリーズの春物語です。
    旅立ちとめぐりあいの12篇が収録されています。どれも本当に優しさ溢れるいいお話です。
    大人になって気付いた親の気持ち、家族や友人への情、郷愁の念…荒んだ心に染み入ります。
    一話読む毎に「この話が一番いい」という感想が更新されていきました。文庫版あとがきが
    またいい感じ。ゆるくてぬるいだなんてご謙遜を…暖かくて癒されて泣ける話の名手です。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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