あかね空 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1339
レビュー : 215
  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167670023

作品紹介・あらすじ

希望を胸に身一つで上方から江戸へ下った豆腐職人の永吉。己の技量一筋に生きる永吉を支えるおふみ。やがて夫婦となった二人は、京と江戸との味覚の違いに悩みながらもやっと表通りに店を構える。彼らを引き継いだ三人の子らの有為転変を、親子二代にわたって描いた第126回直木賞受賞の傑作人情時代小説。

感想・レビュー・書評

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  • よくある江戸時代の人情ものだと思って読み始めた。

    最初は上方の豆腐職人が江戸で一旗あげようと引っ越してきた永吉を近所の人たちが親切にしてくれて、そんな感じだったのだけど・・・

    永吉が結婚して、子供ができたあたりから、だんだん夫婦仲、家族観の行き違いが生じてくる。

    特にある出来事から嫁のおふみが長男だけを猫可愛がりし、依怙贔屓がひどくなってきたあたりから、痛々しいくらいだった。

    淡々とした語り口なだけに、正直読んでてすごく辛かった。

    だけど最後には家族のいろんな人の視点から描かれ、一つ一つの行き違いを解き明かしてくれて、ほんとに救われた。

    家族の大切さを改めて教えてもらった。

  • 評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    希望を胸に身一つで上方から江戸へ下った豆腐職人の永吉。己の技量一筋に生きる永吉を支えるおふみ。やがて夫婦となった二人は、京と江戸との味覚の違いに悩みながらもやっと表通りに店を構える。明るく気丈なおふみの支えで、様々な困難を乗り越えながら、なんとか光が差してきた。やがて、ふたりは三人の子に恵まれる。あるときから、おふみはなぜか長男の栄太郎ばかりを可愛がるようになる。そして、一家にやがて暗い影が・・・。親子二代にわたって人情の機微を描ききった、第126回直木賞受賞の傑作時代小説。

    2世代に渡っての話なので、少しずつ話が薄くなってしまうのは仕方ないか。母長男の関係に最後まで苛ついた・・・程のめり込んで読んだ。

  • 舞台は江戸深川の長屋。
    直木賞作品と云うことであまり期待はしてなかったが
    結構面白くて、あっという間に読めてしまった。
    人情時代劇を見ているような感じ。
    この時代が舞台の小説、私 意外に好きかも...。

  • 江戸時代に京都から江戸に来て豆腐屋を始めた職人の話。直木賞受賞作。
    好みが違う江戸の人々に受け入れられるために、さまざまな努力をする。家族も持ち、商売も順調に見えたが、家族内での確執が生じ、それぞれの立場で悩む。
    第2章は家族構成員一人ひとりの見地から話が描かれ、誤解しがちな家族がうまくやっていくことの難しさがテーマになっている。
    全体的に読み易い小説だと思う。
    海外住まいの私には、柔らかい豆腐が美味しそうで食べたくなった。

  • しっかり構成も考えられてて
    腑に落ちる作品だと思った。
    いろんな江戸で暮らすそれぞれが紆余曲折あっても、
    みんな誰かのために気遣い、懸命に生きる。
    時代小説だからこそ
    義理人情話、すんなり受け入れられる
    ような気がする。
    いろいろ考えないで、そのまま読んで楽しめる
    作品だと思う。
    読後
    仕事頑張ろう!とか思った。

  • 41
    素敵な作品。
    ほろっと泣けるし、安心して読める。
    んー、新感覚かもしれない。

  • 豆腐屋の話

    最初はうまくいっていたが、途中から目を背けたくなるくらい、嫌な展開が続いていく。
    最後は綺麗にまとまる。

    まとまる前に亡くなってしまった両親にも、兄弟が1つになったところを見せてあげたいなと思った。

  • 登場人物がひとりひとり魅力的。
    努力と周りの支えで商いを大きくしていく過程も面白い。

    けれど、本人たちの気づかないところで、
    助けになっている人たちが沢山いる。
    そういう人たちの思いに感動するけれども、
    世の中そう上手くいくものだろうかと思ってしまう。

    特に話の終わらせ方には満足できない。
    傳蔵と庄六のやりとりはあまりにもドラマ的な印象。
    八幡さまの罰という理由だけで、母親の理不尽な言動を許せるだろうか。
    母親の思いを知ったからといって、さんざん家族を裏切った兄を受け入れられるだろうか。

    親子二代を一冊の話にしているせいか、展開が速くて淡白に感じる。
    話の内容は濃いだけに残念。

  • 3月10日読了。第126回直木賞受賞作。上方から江戸・深川へ単身出てきて豆腐屋の商いを始める永吉。やがて結婚し家庭を作る、彼らと子供たちとそれを見守る人々の物語。まさに「江戸」を感じさせる描写、人情味あふれるせりふ(意に感ずると一肌脱がずにはいられない江戸っ子たちの心意気、とくに源治の言葉一つ一つと終盤に栄太郎が切る啖呵には思わず涙)、簡潔だがうまそうな食べ物の描写などがとても美しく、温かい・・・。読みながら「ああ、この人々にいい事ばかりがありますように」と願わずにはいられない気分になってくる。前半部で生じる数々の不幸、すれ違いを後半部がときほぐしていくという構成も非常に功を奏している。とても愛おしい小説だった。

  • 100頁くらいまでは、フンフン面白そうな話と思って
    サクサク読めていたが、先の見える話の展開とか、
    作りすぎてる感が目についてしまい
    途中から急激に読む気が失せた。

    どうも何かしら賞獲った物語は、私には合わないもよう。
    あうあわないの話なので、他の人には面白いんじゃないでしょうか。
    直木賞の本出汁。

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著者プロフィール

山本 一力(やまもと いちりき)
1948年、高知県高知市生まれ。14歳で上京し、中学3年から高校卒業までの4年間の新聞配達でワシントン・ハイツ(最大規模の米軍基地)を担当、英語力を養う。英語力を活かしながら通信機輸出会社、大手旅行会社(近畿日本ツーリスト)、デザイナー、コピーライターなど十数回の転職を経験。
46歳の時、事業失敗で作った2億の借金を返済するために作家になることを決意。1997年『蒼龍』でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。2002年には『あかね空』で直木賞を受賞した。その他代表シリーズに『ジョン・マン』など。

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