粗茶を一服 損料屋喜八郎始末控え (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2011年8月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167670160

作品紹介・あらすじ

大不況下でも図抜けた身代を誇る札差のドン・伊勢屋を陥れようと、悪い噂を江戸中に流しているのは果たして誰なのか。仕掛けられた罠、謎、そして伊勢屋の豪快な意趣返し。極上の茶の香りにのせ茶室で展開される商人たちのかけひきに喜八郎はどう動くのか。秀弥との恋の行方も気になる大人気シリーズ第3弾。
解説・末國善己

みんなの感想まとめ

商人たちのかけひきと人間模様が織りなす物語が展開される本作は、シリーズの第三弾として一層の深みを増しています。主人公・喜八郎の過去の敵である伊勢屋四郎左衛門が、意外な形でライバルとして登場し、その卓越...

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第三弾。棄捐令で大損害をだした札差を助ける御助け策が実行されようとする。それに乗じて詐欺を働こうとする者がいる。標的は伊勢屋。しかし伊勢屋はただものではない。喜八郎の敵だったが、だんだんライバル的存在になってきた。

  • 続け様に山本さんの損料屋喜八郎シリーズを読んでしまった。無論面白いからである。

    山本さんの著作、しかも同じシリーズの三冊目ともなれば、気合を入れることもなく安心して読み進むことができる。無防備にストーリーの中に埋没できる。

    シリーズ三冊目ともなるとそれぞれの登場人物たちの個性が際立ってくる。

    ついつい読むスピードが上がってしまうのだが、寛政の改革時代の金の勘定が詳細に説明される部分が多々あり、同じスピードで読み進めてしまうと詳細な理解が追いつかなくなってしまう。どうしても良い加減な金額の高低で判断したままで先を急いでしまう。(私の読みの甘さなのだろう)

    寛政の改革後の不景気の最中、でも人々の文化的な生活感が溢れる江戸の下町情緒の世界を存分に楽しむことができた。

  • シリーズ3作目
    前作では主人公と相思相愛の料亭の女将と一緒になることを皆が祝福していたのに、今作では最後に話しが出て来るくらい。因縁の伊勢屋とどんどん親しくなって行く。ライバルから親友?

  •  再読。『損料屋喜八郎始末控え』シリーズ3作目。7編からなる連作。前半3編は、四郎左衛門の猫好きを逆手にとって大口屋が仕掛けた伊勢屋追い落とし作戦の顛末を描く。

          * * * * *

     前作『赤絵の桜』で主人公・喜八郎の傑物ぶりは大きく印象づけられたからでしょう。本作で活躍するのはかつての敵役・伊勢屋四郎左衛門です。

     前作から兆候はありましたが、本作で描かれる伊勢屋の器量は相当なものです。
     揺るぎない経営哲学と人使いの上手さに加えて、先を見通す目と的確に対応する柔軟性、人情の機微ばかりか芸術から食まで万事に通ずる感性を備え、果ては裏社会にまで及ぶ影響力を持つ伊勢屋。喜八郎に匹敵する存在感は第2の主人公と言っても過言ではありません。
     伊勢屋四郎左衛門という登場人物に対する作者の思い入れの深さが窺えます。

     面白い小説は登場人物が脇役に至るまで魅力的なものです。シリーズ執筆の筆がますます乗ることを期待してしまいます。

  • シリーズ第三弾。
    喜八郎とは仇敵な伊勢屋との知恵比べ。
    その喜八郎と秀弥との恋の行方。
    大好きな作家のひとりでもある
    山本一力の代表作を堪能した。

  • あいかわらず面白い。秀弥との仲もじれったいくらいに進まないのが、またいいのかもしれない。ただ起きる事件がちょっと血なまぐさくなっている感じがするのは私だけなのだろうか?

  • (古本を購入)
    読み始めた(2月4日)〜読み終わった(2月9日)

    『損料屋』のシリーズは3作品目。
    この本には大きな話が2つ?と思った。
    最後の『にゅうめん』はおまけか?
    と思ったら、末尾の『解説』に答えがあった。

  • 2018.9.2(日)¥200(-2割引き)+税。
    2018.9.7(金)。

  • 損料屋喜八郎始末控え・3

    喜八郎と伊勢屋は、すっかりお互いを認め合っている感じが・・?(まぁ、そう簡単に“仲良し”にはなれない間柄ですが)
    で、「喜八郎、伊勢屋を温泉に誘ったノリで、秀弥さんも誘っちゃいなよ!」と、思った次第です。

  • 損料屋喜八郎シリーズ3作目の本作は短編7編の構成でしたが、さすがの面白さでしたね!
    今回は喜八郎と伊勢屋の距離が縮まり、喜八郎が伊勢屋を助けるという話が多く、これまでのいきさつを超え助け合う仲という、下町の粋な人づきあいが良かったです!
    喜八郎と秀弥の仲は、あまり進展はなかったのですが、続編を是非とも作って欲しいと思いますし、期待してます!

  • 第3段。

    巻を重ねるごとに、登場人物たちのキャラクターが練れてきて、読むのが心地よくなってきました。

    周辺人物たちが生き生きと活躍を見せるにしたがい、主人公喜八郎の登場場面が減って存在感がやや薄くなっている気がするものの、それもまた良し。

    続編あるのでしょうか?
    けっこう楽しみかも。

  • 第三弾
    前巻をいつ読んだか忘れたが、内容をほとんど憶えていない
    札差に関する話の展開
    寛政の改革次の話であまり話に進展はないのでは

  • 一話完結的な第一作とは異なり長編の体。一話一話ビシッと仕置(解決)されていく一作目の方が斬れ味良かった。

  • 20130413読了

  •  久々の山本一力。この人、デビュー当時はずいぶん買っていたのだけれど、ここのところさっぱりだ。本書は損料屋喜八郎始末控えという副題のように、このシリーズの3作目。クールな喜八郎の活躍を描くこのシリーズも、最初はなかなかだと評価していた。が、久しぶりに読んだ本作は多作な著者の悪いところばかりが目について感心しなかった。
     なんといっても底が浅い。猫札にまつわる謎を描いた前半の諸編、伊勢屋を陥れようとするたくらみを描いた後半の諸編、いずれもがそうだ。語り口は達者だし、そこそこ読んでいくと惹き込まれるのだけれど、終わってみれば、あれ、これで終わり...?というように起伏に乏しい。ひねりがない。人情物には実力のある著者だけれど、プロットとそのミステリ的展開についてはちょっとなあ、と思ってしまう。謙遜でなくまさに粗茶でしかないというのでは...。

  • 謎かけがあり、いい感じで読める。善悪がはっきりしていていい。

  • シリーズものなのに、本作を最初に読んでしまいました。タイトルの粗茶を一服。いいですね。
    前作を知らないので、人間関係の把握にちょっと手間取りました。文章もゆっくり読み進み、たまに数ページ前に戻ったりしました。ざっくり読みには不向きな作品だと思います。一作目からもう一度、じっくり読みたいです。

  • シリーズものは登場人物たちの成長や活躍が楽しみ。本作は時代設定がきちっとされていて、物語の中の時間もきちっと動いており、物語の背景となっている。今回は前作の延長になっている部分が多く、登場人物もダブっているが、説明がないので本作から読み始めると消化不良になるかも。やはりシリーズものは順番に読むのがよいのだろう。今回は伊勢屋の話が前面で喜八はあまり表面に出てこなかったのが少し不満。伊勢屋はいいキャラだが、やはり喜八を活躍させてほしいものだ。

  • 2011年100冊目

  • 伊勢屋サンがだんだん良い人になってくるー

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著者プロフィール

1948年高知市生まれ。都立世田谷工業高校卒。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空関連の商社勤務等を経て、97年「蒼龍」でオール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で直木賞を受賞。江戸の下町人情を得意とし、時代小説界を牽引する人気作家の一人。著書多数。

「2023年 『草笛の音次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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