終生ヒトのオスは飼わず (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2010年3月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167671051

みんなの感想まとめ

ペットとの共生をテーマにしたこのエッセイは、著者の深い愛情と絆が描かれています。犬や猫との生活は、単なる飼い主とペットの関係を超え、まるで家族のような存在感を持ちます。著者が彼らに注ぐ情熱や思い出は、...

感想・レビュー・書評

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  • ご自身のペット共生の、あるいみ壮絶なエッセイ。
    気持ちはとってもよく分かりました。
    ペットは飼っていないということもありますが、よそのお宅のペットは、あくまで別家族。人も一緒ですよね。そこまでは共感できなかったです。

  • 万里さんの犬や猫への愛情ったらすごい。自分はどちらも飼ったことないのでピンとこないが猫にも精神的ケアが必要なんですね。ゲンちゃんは今どこにいるのだろう?天国で著者と再会できただろうか。

  • 米原さんの毛深い家族のエッセイを読むと私も仲間に加わりたいと思ってしまいます。個性豊かな家族たちの気持ちに、米原さんは真摯に寄り添って、その想いがあたたくて、優しい。行方不明のゲンを探す中で出会った、人間でいうところの老女まで年を重ねた野良犬のノラ。ひどい言い方ではあるけれど、犬といえども年寄りは拾わないでしょう、と、私なんかは思います。でも、米原さんは家族として迎えるのです。そして、ノラは(悪意のない)脱走を繰り返すほど元気に回復。他にも米原さんの家族への愛を感じるエピソード多々。とってもいい本でした。

  • 「ヒトのオスは飼わないの?」の続編ですが、後半は筆者家族についてのエッセイなどで、最後に筆者が亡くなり残された犬猫について書いてあります。

    犬より猫が中心のエッセイですが、筆者の犬愛、猫愛が非常に大きかったことがわかるものでした。

  • ロシア語通訳米原万里氏の晩年をともに過ごした「毛深い家族たち」(犬・猫たち)に関するエッセイ。ちょっと感情過多でのめりこみがちな米原氏が毛深い家族たちにかける愛情はやはり並々ならぬところがあり、まるでジェットコースターのような日々が愛おしい。そして、後半部分の子供時代を振り返るエッセイの集成も発見が多かった。そうか、お父様は共産党員で、それでチェコにいたのだな、とか、お父様やお母様の人柄とか。

  • "米原さんの四足家族を語ったエッセイ。
    動物たちへの愛情あふれる日常が垣間見れる。
    あとがきには、米原さんが逝ってしまった後の顛末も秘書の方が書いてくれている。"

  • 犬や猫に対する著者の深い深い愛情に溢れたエッセー。「ヒトのオスは飼わないの」の続編。

  • 2016年4月30日購入。

  • 2010年(底本2007年)刊行。

     動物(著者の飼い犬・飼い猫など)をテーマにしたエッセイ。私の家族は動物を飼っておらず、本書に関しては、個人的な興味や嗜好とはかなり離れた内容である。ただし、本書にある著者の父・祖父評は別儀だ。

     ところで、本筋とは関係ないが、本書を含む著者の文体、なかでも一文毎の繋がりや文の連鎖が、文脈や意味を掴まえる上で、上手いなぁという印象。接続詞を使わなくとも、いや使わないことで読みやすくなっている不思議さに感銘を受けた。

  •  著者が一緒に暮らした猫たち犬たち、ご近所の人や友人、仕事について書かれた前半部と趣を異にする自身の生い立ちや両親、言語についての後半部から成る本書は目のつけ所のニクい映画の二本立てのよう。
     ほんわかした装丁デザインを気持ちよく裏切ってくれる著者の骨太な筆致、生き方はひれ伏したくなるほど熱い。仕事にも動物にもなぜこんなあふれんばかりのエネルギーで向い合うのか合えるのか、後半の生い立ちが種明かしのようになっている。後半部は「文藝春秋」「諸君!」への寄稿の再録でテーマは憲法第九条からロシアの叙事詩と多岐にわたるが掲載後十年以上たった今も深く刺しこんで来る。憲法第九条を「貞操帯」に喩える彼女の重くも軽やかなセンスは外国語や他の文化に半分以上足を突っ込んでることにも無縁じゃないのだろう。猫好き、犬好き、言語好きな人は全員読むとよい。

  • しぬまで独身だった著者が飼っていた猫や犬について書かれたエッセイです。ペットは家族という意味を履き違えていない著者の”家族”へのやさしさに心がほっこりしました。

    九州大学
    ニックネーム:山本五朗

  • 著者のイヌ、ネコに注ぐ愛情の深さは、ハンパじゃない。頭の下がる思いだ。ちゃんと彼らの視点からも考えて行動しているから。ただ可愛いというだけじゃない。一緒に生活している仲間としての『目』だ。どのコのキャラもしっかり立っている。著者の芯がブレていない。

  • 毛深い家族たちは、家族だからこそ溺愛もあれば腹の立つことも、気持ちが通じなく感じることもあるんだね。だからこそ、ペットじゃなくて家族なんだね。

  • とてもわかりやすい文章。
    猫などの動物に対する心。

    人であっても、動物であっても、同じようにやさしさが向けられる。
    本当は、人間に向けられるとよかった思い。

    もし、米原万里さんが、人間の雄を飼っていたらよかったのにと残念に思いました。

    あるホテルの文庫コーナに常備してありました。
    面白くて一晩で読めました。

  • 前作「ヒトのオスは飼わないの?」の続編と自身の両親や自らの「死亡記事」を収録した「終生ヒトのオスは飼わず」の二部構成になっている本です。僕が彼女を知ったのは彼女の死後でしたので、その辺が悔やまれます。

    この本は筆者のエッセイ「ヒトのオスは飼わないの?」の続編と、自身の両親や旧チェコスロヴァキアのプラハですごした幼少時代。そして、自身の手による「死亡記事」が収録された「終生ヒトのオスは飼わず」の二部構成となっています。

    前作の「ヒトのオスは飼わないの?」で筆者から惜しみのない愛を注がれた「毛深い家族たち」がその後、どのような運命をたどったのかということ。飼い犬のゲンが行方不明になったり、野良猫との情事で子供が生まれたロシアからもらってきたソーニャ。貫禄を持ったオス猫としてほかの猫たちを見守り続けた無理。人間の年齢に換算すると80歳以上の「おばあちゃん」のノラ。

    過酷を極める通訳という仕事の傍ら、筆者の彼ら彼女らを見守るまなざしはこちらも読んでいて、和むというか、癒されるというか…。筆者のようにたくさんとは行きませんが、僕も将来、「毛深い家族」を持ちたいな、という気持ちになりました。

    「終生ヒトのオスは飼わず」では自身の家が共産党である関係からか、さまざまなヒトが出入りして暮らしていたということや、ご自身の両親のことなんかも書かれてあって、興味深く読むことができました。僕が彼女のことを知ったのは佐藤優さん経由で、しかも彼女が亡くなってからのことですので、その点が非常に残念でなりません。初めて彼女のエッセイを読むには向きませんが、面白いとは思いますので、できれば彼女の本を2・3冊ほど読んでから読むことをお勧めします。

  • ヒトのオスは飼わないの?の続編。併せて一気に読破。
    エッセイに涙することもあるものなのです。

    犬猫の話だけではなく、ところどころに本職であるロシア語通訳の話も出てくるが、原子力に関する仕事も多く、核の阿保さを織り交ぜてつづっている。昔なら、なんとも感じないであろうトピックも、今この時、この状況では痛いほどに心に染みいる。

    しかしこのシリーズ、何かに似ている…。どこかで読んだことがある…。

    ホワッツマイケルの活字版だ…。

  • 子供の頃、家で犬を飼っていたことがある。それはかわいいものだったけれども、それでも、子供にとっては犬の世話は最優先事項にはならないので、自分が遊びたいときだけ犬にかまうというような飼い方だった。それは、良い飼い主とは言えないということがこの本を読めばよく分かる。全く犬や猫に対する愛情に溢れた本だが、ヒトのオスは愛情をそそぐに値しない、ということだろうか?まぁ、別に反対はしないけれども。

  • 米原作品との出逢いは『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』を
    大学時代の通訳のコマの先生からの課題図書で読んでから。
    そのユーモアとウィットに富んだ文体がとてもおもしろくて、
    ロシア語とは無縁ながら、ずーっとファンで作品を読んでいる。
    本書は米原さんがこれまでに一緒に暮らした猫や犬にまつわるエッセイ『ヒトのオスは飼わないの?』の後日談。
    米原さん亡き後、犬たち、猫たちはどうなったのか、のお話。

  • 『ヒトのオスは飼わないの?』の続編。第2部には祖父や父の生き方とごく小さい頃の子供の頃を振り返った記載もあり、これまでのエッセイと少し趣が違い新鮮でした。こんな風に育ったのかー。秘書さんによる毛深い家族たちのその後の報告もあります。ゲンにはついに再会できなかったのか、、、ととても残念。巻末の年譜を見ていたら未読の著書がまだあることが判明。順番に読まなくては。

  • タイトルとジャケ買い(南伸坊さん)

    ねこと犬をたくさん飼っていた翻訳家の一生。とりあえずパワフル。
    好きなおばさんがまた一人ふえて、うれしいです。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。作家。在プラハ・ソビエト学校で学ぶ。東京外国語大学卒、東京大学大学院露語露文学専攻修士課程修了。ロシア語会議通訳、ロシア語通訳協会会長として活躍。『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』(角川文庫)ほか著書多数。2006年5月、逝去。

「2016年 『米原万里ベストエッセイII』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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