だれかのいとしいひと (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 2499
レビュー : 314
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167672027

感想・レビュー・書評

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  • だれかの愛しい人は、だれかのものなのかもしれない。
    幸せな瞬間の自分を好きになりたいのに、
    自分には後悔ばかりしかない。
    全てはタイミングだし、誰もが結局は他人でしかない。
    「海と凧」が好きだった。

  •  角田さんは、日常に潜む些細な行き違いや間違い、どことなく漂う不穏な雰囲気を切り取るのが上手いと思う。あの時あの場面でこうしていれば上手くいっただろうに、それを選べない登場人物たちが、憎むに憎めずどこか愛しさすら感じるような不器用っぷりだった。でもどこか共感できるようなところもあって、特に最後の「海と凧」、些細な争いの奥底で行われる相手の本質への非難のし合いとか、ちょっと分かる気がしてしまう。
     全体を読み終わって、とても幸せ全開なお話なんて一つもないのに、それでも恋愛がしたくなるのが不思議だ。

  • 転校生じゃないからという理由でふられた女子高生
    元彼のアパートに忍びこむフリーライター
    親友の恋人と秘かに付き合う病癖のある女の子
    誕生日休暇を一人ハワイで過ごすハメになったOL など
    どこか不安定な女たちを主人公に書かれた8編の短編集。

  • どんな状況にあっても最後は希望を抱かせる、でも押し付けがましい明るさではない感じの角田さんの文章がやはり好きだと再認識させてくれた作品。珍しく?男性目線の物語や、転校生たちの苦悩など幅広い内容、人物設定の数々で、次はどんな話だろうとわくわくしながら読めた。どちらかというと暗い話が多かったけど、私の読んできた角田さんの話とはまた違った感じがして新鮮だった!個人的に崇拝している某アーティストの"心さえ乾いてなければどんな景色も宝石に変わる"ということばがズバリ当てはまるような物語たちに、少しの光と希望を感じた◎

  • 大好きな友人から譲り受けた本。
    哀しいのに優しい。そして、美しい。

  • 暗い…………

    なんかもう、暗い
    とても暗い
    ちょっぴり不幸とかそういうレベルじゃないのも入ってたよ?!いまにも死にそうなのとかあったよ?!

    もーなんかもーこれもー…
    ほんと暗くて…救いを…救いをください…ってなってた

    角田光代さんはキッドナップツアーしか読んだことなくて、そんな感じなのかなーとか思ってたわたしが馬鹿でしたね
    暗いよぉ〜…幸せくれ…
    基本が少女漫画脳だから報われない話読むとすんごいしょんぼりする
    悲恋はしばらくいいなって思った

    あとものすごい未消化感。
    もうちょい続いていい話とかあった。もったいないなあってなった


    @市立図書館

  • 角田光代さんの本をちゃんと読んだのは初めてでした。
    私は女性作家の書く、色恋が絡んでうんにゃらかんにゃらして‘ああなんかセンチメンタル……’みたいなのがことごとく駄目なんです。でも角田光代さんって、文芸評論家なんかからも結構高い評価を受けていたりするので、それだけじゃないかも!と期待していたのですがやっぱりそれだけでした。

    私はもうどっかが信じられないほど醜く歪んでいたり崩れそうだったりしないと嫌です。でないとテメーのしょーっもない恋バナにゃこちとら馬糞ほども興味ないんだよ!!って思っちゃいます。

    あと、裏表紙のあらすじに「転校生じゃないからという理由で振られた…」って書いてますけど、全然違うじゃないですか。適当なこと書くなよ。

    10.10.26

  • 短編集ということもあり、少しの時間を見つけてさくさく読めます。未分化な性よりちょっと先。大人の恋のちょっと前。人を好きになるっていうのがわかりかけるような本。

  • 角田光代さんに、「ちょっぴり不幸な」恋愛を書かせたら右に出る者はそういないのではないか。
    どこか理解できなくて、でもどこかで自分にも共通するところもあって、そんな主人公たちに魅了されてしまう。

  • あたしには合わないなにかがあって
    それはちょっとした言葉の選び方だったり主人公の一言だったり思い描く風景だったりそこに漂うにおいだったりするのかもしれない 
    たぶんわたしはこの人の作品とは混じり合えないんだなぁと思った

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著者プロフィール

角田光代(かくた みつよ)
1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
1990年、「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞し、小説家としてデビュー。受賞歴として、1996年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞を皮切りに、2005年『対岸の彼女』で第132回直木三十五賞、2007年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、2011年『ツリーハウス』で第22回伊藤整文学賞、2012年『紙の月』で第25回柴田錬三郎賞、同年『かなたの子』で第40回泉鏡花文学賞、2014年『私のなかの彼女』で第2回河合隼雄物語賞をそれぞれ受賞している。
現在、小説現代長編新人賞、すばる文学賞、山本周五郎賞、川端康成文学賞、松本清張賞の選考委員を務める。
代表作に『キッドナップ・ツアー』、『対岸の彼女』、『八日目の蝉』、『紙の月』がある。メディア化作も数多い。西原理恵子の自宅で生まれた猫、「トト」との日記ブログ、「トトほほ日記」が人気。

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