三面記事小説 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1269
レビュー : 174
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167672072

感想・レビュー・書評

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  • 新聞の中の、注意をして見ていないと
    見落としてしまう三面記事。

    そこには数々の事件の、事象が書かれている。

    その事象の裏には、
    1つ1つの事件のストーリーがあること。
    悪いことをした人間だけが悪い訳じゃないこと。
    色々な背景があること。

    この小説を読み、
    物事の本質を考えないといけないなと
    思った。

    角田光代さん、さすがです。

  • 怖い。
    新聞の三面記事には書かれない事件の背景がすごい迫力で描かれている。
    タイトルページには小説になった事件の三面記事が引用されている。
    小説を読んでから記事を読み返すと、フィクションだと分かっていても、そうだったのかと納得してしまう。
    それ程真に迫っているのだ、事件を起こしてしまう心境の描写が。
    それが自分とは無関係の世界の話ではないことが分かるから、ただただ怖い。

    人と人の関係はびっくりするくらい些細なきっかけで簡単に変わってしまう。
    いきなり目の前で相手のシャッターが閉まる。ガラガラピシャリ。
    そうなったらどうするか。
    閉まったことに気付かないふりをして今まで通りのように振る舞う、なぜ?と問い質しすがりつく、自分を否定する相手の存在を消去する‥。
    どうやっても元通りにはならないのだと知っていて、でも何かしないといけないところまで追いつめられてしまった人達。

    「光の川」の輝男さんの「帰りたい帰りたい帰りたい」という切実なつぶやきが頭をぐるぐると回っている。

    • 円軌道の外さん

      コメントありがとうございました(^O^)

      角田さんは好きな作家なんやけど、
      コレはかなりゾワーっと
      鳥肌が立ちそうな感じです...

      コメントありがとうございました(^O^)

      角田さんは好きな作家なんやけど、
      コレはかなりゾワーっと
      鳥肌が立ちそうな感じですね(汗)(≧∇≦)

      ノンフィクション風に書かれた
      フィクションなのかな?
      (フェイクドキュメント?)


      ずっとハッピーエンドの
      ほんわかした小説を読んでると、

      たまにヒヤリとした触感の
      ドス黒いのが読みたくなるんスよね〜(笑)

      コレも読みたいリスト入り
      しときます(^_^)v


      takanatsuさんは
      怖い話とかは
      平気なほうですか?


      2012/12/06
    • takanatsuさん
      「たまにヒヤリとした触感の
      ドス黒いのが読みたくなるんスよね〜(笑) 」
      またこういうのって一度読み始めると中断出来ないんですよね…
      ...
      「たまにヒヤリとした触感の
      ドス黒いのが読みたくなるんスよね〜(笑) 」
      またこういうのって一度読み始めると中断出来ないんですよね…
      怖いのにやめられない、やめる方が怖いという(笑)
      「怖い話とかは
      平気なほうですか?」
      駄目です(汗)
      ホラーとか近づかないようにしているのですが、この本は怖い本だとは思わずに読み始めてしまいました…。
      でも角田さんはやっぱりすごいなと思いました!
      2012/12/06
  • 新聞の小さい記事の裏には、それぞれの濃い人生があった。

  • いろいろ考えさせられるなぁ。
    特に最後の話。読んでいるだけで辛かった。

    でもこういう風に三面記事を小説にするってすごいなと思います。

  • どれもゾッとするような話だったが、惹き込まれて止まらなくなった。客観的に見ると、狂っているとしか思えない人たちが出てくるが、どこか共感できるところもあって、怖い。

  • ★★★★
    今月1冊目。
    これは良かったな、恋愛とか介護系の新聞の3面記事に出そうな物語がいくつか。
    色々考えさせられた小説。角田光代さん、いいね

  • 66

    三面記事って、よくある話・日常の話だから目新しくもないから取り上げられることもない話のイメージだったけど、そんな小さい記事の中にもこんな物語があるのかもしれない
    そしたらとっても胸糞悪いね

    話は暗いし絶望的だし、もう見返すことはないけれど
    こういう三面記事もよくある話で片付けちゃだめだと思った
    わたしって幸せ者だなって再確認した

    20190909

  • 三面記事に載った事件を元に書かれたフィクション。その事件に至るまでを想像して書いた物語はリアルすぎてノンフィクションかのような錯覚をしてしまうほど。
    中学生が教師の給食に薬を盛る、介護疲れから母を殺害、38歳女性が16歳男子を監禁淫らな行為など、たしかにどこかで聞いた記事。
    角田作品は、読んでいるこちらが犯罪をしているような、片棒担いでいるようなゾクゾクした錯覚をさせてくれる。
    今作も流石です。
    短編集なので、気負わず読めた。

  • 日常、誰しもが抱える淋しさや心細さ虚しさ等が、無意識のうちに心によどみや澱として溜まっていく。それゆえ、何かにしがみついてしまう、何かから離れられなくなる人の弱さ・危うさが全編通じて、とても心に響く。登場人物の脆いさまは、自分とて紙一重であり、読んでいて、心がひりひりしてくる。

  • 新聞の三面記事に端を発した物語。

    角田光代はどうしてこんな感情群を書き出すことができるんだろう。誰もが本来持っているけど気づかないようにしている感情。この本を読む事で在ることに気づいて不安を誘う。

    そう彼女はこの世界に既にある物語を紡いでいるんだ。

    もう久しく新聞を読むという日々から遠ざかっているけれど、毎日三面記事にて短く感情なく報道される事件一つ一つに感情がある。

    そこまで読み取っていたら動けなくなってしまうけれど、だから簡潔ではないということを改めて教えてくれるこの物語は必要だなーと。

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著者プロフィール

1967年、神奈川県生まれ。90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞し、デビュー。著書に『対岸の彼女』(直木賞)、『八日目の蝉』(中央公論文芸賞)、『紙の月』(柴田錬三郎賞)など多数。

「2020年 『ちょこっと、つまみ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

角田光代の作品

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