それもまたちいさな光 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167672089

作品紹介・あらすじ

デザイン会社に勤める悠木仁絵は35歳独身。いまの生活に不満はないが、結婚しないまま一人で歳をとっていくのか悩みはじめていた。そんな彼女に思いを寄せる幼馴染の駒場雄大。だが仁絵には雄大と宙ぶらりんな関係のまま恋愛に踏み込めない理由があった。二人の関係はかわるのか。人生の岐路にたつ大人たちのラブストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 35歳になってお互い独り身だったら結婚しようと約束した主人公と幼なじみ、不倫をしている仕事仲間、終わりかけの恋と思いたくない友人、それぞれの人生を描く。友達との雑談のような、なんのことはない平凡な毎日が一番大切と思わせてくれる一冊だった。最近、そういう本を偶然にもよく読んでいる気がする。
    子供の頃、幼なじみと結婚する事に憧れていた。そんな幼なじみもいないのに(^_^;)主人公の仁絵と幼なじみの雄大の関係は、不覚にもちょっとキュンとしてしまい、結婚したくなりました(笑)

  • それぞれ恋愛でボロボロになった経験を持つ35歳の仁絵と雄大。

    幼馴染で何もかも知り過ぎている2人が、ときめきも情熱もないながら互いを結婚相手として意識し始めて…

    妻子ある男と15年付き合い続けている鹿ノ子や、彼の心が離れているのに気づきながら諦めきれない珠子など、取り巻く友人たちもどんよりしている…。

    燃え上がる恋ばかりが本当の恋なのか、それとも…。老いた両親や友人たち、そしてかつての自分。振り返り、比べながら思い悩む仁絵。

    角田さんというより、唯川恵さんあたりが好きそうなテーマじゃないかな。発情期が訪れたら、強い遺伝子を持つオスとまぐわって、子を産んで、後はバラバラ…というのが動物の大半だけれど、人間はそうはいかないもんなぁ。

  • これすーーーごく良かった。
    なんとなく働く女のだめさ、ダメな相手に惚れ抜くどうしようもなさ、それでも毎日は小さなことで地に足をつけてきらめいている。それに気づいてる人の一人に、長期旅行した男の子がいる。
    すべてが今の私のツボにはまり、とてもとてもよかった。世間的にはダメな男を愛してるのかもしれなくても、本人は真剣なんだ。信じてるんだ。やめたほうがいいかもとちらと思いつつも、どうしようとないんだ。そして、ふつうな毎日はきらめいているのだ。

  • ゆっくり本を読めるってすごい幸せだ。慌ただしさのごほうびに私が選んだことは、飲みにいくでも買い物にいくでもなく、静かに読書することだったことに自分でビックリした。多分素敵な言葉に触れて落ち着きたかったんだろうな。

    『それもまたちいさな光』
    心がすっと救われるような、ほんとに素敵なタイトル。ラストの竜胆さんのコメントも静かにグッとくるものがあった。30過ぎたらまた読み返そう。

  • 角田さん初のオリジナル文庫!珍しい、と思い、即購入。ここ最近の角田さんの小説は、新境地開拓なものが割と多いような気がしていたので、久しぶりに軽く読めそうな恋愛ものだな、と思った。
    でも、幼なじみの恋愛がテーマかぁ…ちょっとベタじゃないかい?なんて感じたのだが、角田さんがそんな当たり前な展開にするわけがなかったよ!35歳の男女、それぞれ過去があり、だからこそ色々と躊躇してしまう今があり。行きつ戻りつな2人・仁絵と雄大の関係と並行して描かれる、仁絵の女友達の恋愛模様。いい大人でありながら、友人の恋愛のため奔走し、一生懸命になる仁絵とその仲間達を、なんかいいなぁと思った。
    そして、効果的に描かれているのがラジオ。この小説がTBSラジオドラマの原作ということもあるが、あるラジオ番組が、登場人物を意外な形でつなぐ、大事な役割を果たしているのだ。パーソナリティーのエピソードも時々挟まれ、仁絵達との時間の交錯のうまさもお見事。
    私自身ラジオ番組ってそんなに熱心に聞く方ではなく、車に乗っているときに何となく耳にする程度の、暇つぶし的なものなんだが、その「暇つぶし」の、ラジオ番組の雑談的なノリに、救われることもあるのだなと、この本を読んで気付かされたのだ。巻末の、角田さんと小島慶子の対談は読みごたえありだ。
    小説のラストでは、思わず涙。そんなに泣かせようとしていないはずなのだが、勝手に涙腺が緩んでしまう…思った以上にこの作品、あったかくって、何気ないことこそ大切で愛おしいものなんだと改めて思ったのだった。
    読み終えて、タイトルのうまさにしみじみする。瑞々しい写真の装丁もとてもお気に入りである。

  • 角田光代の小説で1番退屈でした。

  • やっぱり、角田さんのこういう作品はなんだかあったかくなる。
    最後の対談を読んで、そっかあラジオ番組のラジオ小説だったのかあ、と膝を打ちました。

    私もラジオは好き。家事をしながらや運転しながら聞くことが多い。
    いろんな場所でいろんな人がいろんな気持で聞いてるんだよね。

  • さらっと面白く読みました。この方上手です。毒はないし、構成も上手だし、小手先でうまいだけじゃなくてしっかり人生の真実みも感じられたりして。

  • 30歳過ぎた独身女性仁絵が、洋食屋を営む幼馴染との結婚を検討していく話。燃え上がるような恋愛感情にならなくても、信頼できる穏やかな生活になるんじゃないかな。
    30歳過ぎれば、それがよい。

  • モーニングサンシャイン!雪解けの朝に、おはようございます。みなさんいかがお過ごしですか?週末は大変な大雪でしたね。雪かきして腰にきています。それにしてもオリンピック金メダルおめでとう!そんなラジオの朝の声が聞こえてくる小説。変わらない一日が始まる時でもいつもの声がラジオから聞こえる安心感。遠くにいても時間を共 有しているここちよさ。
    生活の中にするりと入ってきてくれるラジオの空気感 が感じられる小説だと思う。
    経験や人生を重ねた男女が杞憂を覚える30代や40代に覚える不安定さが伝わる。

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