ツリーハウス (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1856
感想 : 178
  • Amazon.co.jp ・本 (483ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167672096

作品紹介・あらすじ

一家三代『翡翠飯店』クロニクル。伊藤整文学賞受賞作謎の多い祖父の戸籍――祖母の予期せぬ“帰郷”から隠された過去への旅が始まる。すべての家庭の床下には戦争の記憶が埋まっている。

感想・レビュー・書評

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  • 満州から始まる親子三代の年代記。

    平和な現代に生きる我々は、「闘う」どころではなく「逃げる」ことすらできずに、「流されている」だけでなのではないか?と、突きつけられる。

    僕なんか、まさに流されている人生な訳ですよ。
    運だけで生きている、とたまに思う。

    だからか、引っかかるものありました。

    • アールグレイさん
      こんにちは♪
      この本私も読んだことがあります。
      ・・・・10年位前ですが。まだ、読書を始めたばかりの頃でした。
      中国残留孤児ということになる...
      こんにちは♪
      この本私も読んだことがあります。
      ・・・・10年位前ですが。まだ、読書を始めたばかりの頃でした。
      中国残留孤児ということになるのでしょうか?たけさんはおいくつ位なのでしょう?実際に中国、満州から会いに来ていたひと達がいました。
      本の中にあった、あの子供を満州においてきたらどうなったのでしょうね。
      2021/10/14
    • たけさん
      おはようございます。
      コメントありがとうございます!

      この物語は中国からの引揚者の家族のお話ですよね。
      生きるために壮絶なエネルギーが必要...
      おはようございます。
      コメントありがとうございます!

      この物語は中国からの引揚者の家族のお話ですよね。
      生きるために壮絶なエネルギーが必要で、「逃げる」と言っても並大抵のことではなかったんだなあ、と改めて感じさせられました。

      僕の年齢は非公表ですが(笑)若くはないです。
      残留孤児のニュースはテレビで見た記憶が微かにあります。それくらいの年齢です。
      2021/10/15
  • 家族の関係が希薄すぎるような気もするが、これが普通の家族なのだろうか?
    親や祖父母の過去も、今の状態にも無関心なような。どこに進学しようが、誰と結婚しようが、それが失敗して家に戻っても知らないふり。その原点が満洲で結婚した祖父母の経験が大きい。祖父の死亡で、祖母を孫と叔父が満洲まで連れて行くことで当時の状況が徐々に明らかになる。
    題名のツリーハウスは庭の秘密基地でもあるが、強固な地面から細い幹で結ばれた不安定な生活を表しているようだ。
    昭和の大事件と並行して書かれているので、世相も含めて懐かしく感じられた。

  • 心のひだを射貫くような、
    角田さんの作品。

    5割は読んでいるかな…と数えてみたら、
    まだ23冊しか読んでいませんでした。

    先は長そうです。

    現時点で、一番好きな角田さんの作品は、
    「ツリーハウス」。

    満州からの壮絶なひきあげ、
    戦後のどさくさから夫婦ではじめた商売。
    学生運動、あの教団の事件。

    家族のストーリーかと思いきや、
    昭和史にぐっと引きこまれました。

    ふたたび満州を訪れた祖母が、あの木の前で語る台詞。

    「何をした人生でもない、人の役にもたたかなった、
    それでも死なないでいた、生かされたんです。」

    私は、この言葉に生かされてきました。

    • アールグレイさん
      startlingさん
      こんにちは!お久しぶりです!
      ・・・・ツリーハウス、お読みになったんですね。私はずいぶん昔、読書に面白さを感じ始めた...
      startlingさん
      こんにちは!お久しぶりです!
      ・・・・ツリーハウス、お読みになったんですね。私はずいぶん昔、読書に面白さを感じ始めた頃、10年位前に読みました。でも、この本は昭和世代の私にとても印象強く残っています。
      日本への道中、赤ん坊が耐えきれずに亡くなってしまったと記憶しています。満州の人に預けるべきだったのでしょうか?そうすると、中国残留孤児、ということになると思います。
      切ないお話でした。
      このような本のあとには、「私にふさわしいホテル」最適かと思います。もう何か読んでいるでしょうか?
      ┌( *ι* )┘
      2021/06/30
    • _startlingさん
      コメントをありがとうございます。

      お子さんを喪うシーン、
      哀切がこもっていましたね。

      また、本のおすすめを
      ありがとうございました。
      本...
      コメントをありがとうございます。

      お子さんを喪うシーン、
      哀切がこもっていましたね。

      また、本のおすすめを
      ありがとうございました。
      本棚登録しています。

      目の前にまだ積読本があり、
      のんびり行きたいな、と思います
      2021/06/30
    • アールグレイさん
      コメントのお返事、ありがとうございます
      (^0^)/
      読書は読みたい本を読みたい時に、が一番だと思います。
      私は「総理の夫」という、最近フォ...
      コメントのお返事、ありがとうございます
      (^0^)/
      読書は読みたい本を読みたい時に、が一番だと思います。
      私は「総理の夫」という、最近フォロワーさんが読んだ面白そうな本が読みたいのですが、図書館の予約本の連絡が入っているので、「ドキュメント」が先です♪
      読みたい本だらけです。そういえば、先日フォロワーのお薦め本に、角田光代さんの本が・・・・?のシルエット。そんな題名だったと思います。
      素敵な読書、しましょう
      ㎜(^∇^)㎜
      2021/06/30
  • 通底するものは『笹の舟で~』と同種であるが、こちらはちょっとコミカルに現在と過去を行き来しながら、テンポよく読めた。祖父母や両親のルーツってホント知らないですよね。自分史を作っておかないと...。あるシーンでは、どうしても“if”を考えてしまった。またいつか再読したい一冊。

  • 小説を読む理由のひとつに自分じゃない誰かの人生を追体験したいからというのがある。『ツリーハウス』はその欲を見事に満たしてくれた。

    高校生の頃は周囲の大人が一直線に今の大人になっていて失敗なんてしたことないんじゃないかと思ってたけど、自分が大人になってみると子どもより大人のほうがよっぽど大きな失敗や挫折を経験していたんだなって。それを知るのが好き。

  • 祖父が亡くなる場面から始まる、藤代家の三代に渡る家族の歴史。
    どんな家族にも、それぞれのドラマがあり、現在の自分が存在してる、と改めて考える物語だった。
    現在と過去の場面が入れ替わりながら進んでいく。
    祖母の満州での生活。この時代を生きた人は本当に苦労したんだなぁ。
    昭和の歴史は私も知ってる事が多く、自分の記憶と重ね合わせながら。
    とても読みごたえのある長編で、読後もしばらくこの物語の中に身を置く自分…

  • Audibleで。プロの描く物語っておもしろいなーと、しみじみ。

    なんのおもしろみもない、頭の悪そうな、つまらない家族の話で物語が始まる。
    が、孫がおばあさんを連れて中国に行くところから、物語は1940年代、70年代そして現代を行き来し、時代を高精細にスキャンするように、家族それぞれの物語を浮かび上がらせる。

    それぞれのチャレンジ、期待、恋、挫折、葛藤、、、どんな人にもそれぞれの物語がある。それは、大きなことをなし得なかった、小さな人生といえる。だけど、大きなことって何なのだ?立派なことってなんなのだ?もっと稼ぐこと?もっと家族で笑うこと?それって誰の価値観?誰が決めたこと?

    誰だって、その時代の価値観に翻弄されながら、精一杯、生きているといえる。死なずに元気にすごしていくことが、一番。いやなことからは逃げて、小さな人生を全うしていく。

    どこかの家族の話だと思っていたら、いつのまにかそれは私の物語でもあると気づく。

  • いきなり祖父が亡くなるところから始まる。
    時代が交錯しながら(満洲、昭和の学生運動の時代、現代)親子3代の生き様が描き出されていく。
    特におばあちゃんが昔必死で行きた満洲に息子と孫とで行き、街を彷徨う描写に胸を打たれます。
    その息子も以前は真面目な青年なのに、現代では放蕩息子のように描かれているが、その背景には3人の兄弟の昭和での葛藤があったのだ。
    読み始める前にはそんな長い3代のストーリーに少したじろいだが、読み始めるとしっかりとそのストーリーに入り込んで行けた。
    実はこの後「パチンコ」( ミン・ジン・リー著)を読み始めたわけだけど、こちらは韓国人による家族の生き様(まだ上巻だけですが)。

  • それぞれの家族に歴史があって、だから自分がここにいるんだよなーとか考えさせられた。

  • 評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    じいさんが死んだ夏のある日、孫の良嗣は、初めて家族のルーツに興味を持った。出入り自由の寄り合い所帯、親戚もいなければ、墓の在り処もわからない。一体うちってなんなんだ?この際、祖父母が出会ったという満州へ行ってみようか―。かくして、ばあさんとひきこもりの叔父さんを連れた珍道中が始まる。伊藤整文学賞受賞作品。

    派手なストーリーは無いが、何故か読む手が止まらなかった。人の人生って本当は凄く重いのに・・・知ろうとしなければ全く分からないまま過ぎてしまうほど他人には軽い。そんな大事な事を教えてくれた一冊だった。

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著者プロフィール

1967年生まれ。90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。著書に『対岸の彼女』(直木賞)、『八日目の蝉』(中央公論文芸賞)など。『源氏物語』の現代語訳で読売文学賞受賞。

「2022年 『にごりえ 現代語訳・樋口一葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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