- 文藝春秋 (2013年4月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784167672096
作品紹介・あらすじ
一家三代『翡翠飯店』クロニクル。伊藤整文学賞受賞作
謎の多い祖父の戸籍――祖母の予期せぬ“帰郷”から隠された過去への旅が始まる。すべての家庭の床下には戦争の記憶が埋まっている。
みんなの感想まとめ
壮大な家族の物語が展開され、読者はその深い歴史に引き込まれます。満州に新天地を求めた祖父母の出会いから始まり、敗戦を経て帰国するまでの苦難が描かれ、親子三代にわたる人々の葛藤や成長が感情豊かに表現され...
感想・レビュー・書評
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壮大な家族の物語で、ずっと読んでいたかった。満州に新天地を求めた二人が出会い、敗戦で生きるか死ぬかの思いをして帰国。子も孫も一筋縄では行かない日々が描かれる。
当時の満州では、軍が絡んでくると日本人(一般市民)も中国人も悲惨なことばかりで、戦争は本当に嫌だなと思った。
昭和&平成の様々な出来事が懐かしかった(カンカンランラン見に行った!平成になった時のこと、オウム事件など)。宮本輝と似てるかも。
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満州から始まる親子三代の年代記。
平和な現代に生きる我々は、「闘う」どころではなく「逃げる」ことすらできずに、「流されている」だけでなのではないか?と、突きつけられる。
僕なんか、まさに流されている人生な訳ですよ。
運だけで生きている、とたまに思う。
だからか、引っかかるものありました。-
こんにちは♪
この本私も読んだことがあります。
・・・・10年位前ですが。まだ、読書を始めたばかりの頃でした。
中国残留孤児ということになる...こんにちは♪
この本私も読んだことがあります。
・・・・10年位前ですが。まだ、読書を始めたばかりの頃でした。
中国残留孤児ということになるのでしょうか?たけさんはおいくつ位なのでしょう?実際に中国、満州から会いに来ていたひと達がいました。
本の中にあった、あの子供を満州においてきたらどうなったのでしょうね。2021/10/14 -
おはようございます。
コメントありがとうございます!
この物語は中国からの引揚者の家族のお話ですよね。
生きるために壮絶なエネルギーが必要...おはようございます。
コメントありがとうございます!
この物語は中国からの引揚者の家族のお話ですよね。
生きるために壮絶なエネルギーが必要で、「逃げる」と言っても並大抵のことではなかったんだなあ、と改めて感じさせられました。
僕の年齢は非公表ですが(笑)若くはないです。
残留孤児のニュースはテレビで見た記憶が微かにあります。それくらいの年齢です。2021/10/15
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家族の関係が希薄すぎるような気もするが、これが普通の家族なのだろうか?
親や祖父母の過去も、今の状態にも無関心なような。どこに進学しようが、誰と結婚しようが、それが失敗して家に戻っても知らないふり。その原点が満洲で結婚した祖父母の経験が大きい。祖父の死亡で、祖母を孫と叔父が満洲まで連れて行くことで当時の状況が徐々に明らかになる。
題名のツリーハウスは庭の秘密基地でもあるが、強固な地面から細い幹で結ばれた不安定な生活を表しているようだ。
昭和の大事件と並行して書かれているので、世相も含めて懐かしく感じられた。 -
祖父が亡くなる場面から始まる、藤代家の三代に渡る家族の歴史。
どんな家族にも、それぞれのドラマがあり、現在の自分が存在してる、と改めて考える物語だった。
現在と過去の場面が入れ替わりながら進んでいく。
祖母の満州での生活。この時代を生きた人は本当に苦労したんだなぁ。
昭和の歴史は私も知ってる事が多く、自分の記憶と重ね合わせながら。
とても読みごたえのある長編で、読後もしばらくこの物語の中に身を置く自分… -
な、長かった、、、
途中から話にグッと入れたけど、自分の仕事の疲れとかもあってなかなか進まなかった。
ただ、話は面白いし、こんな話だとは思わなかった。
家族の歴史を紐解いていくお話。終始淡々と書いているのがまた良かった。
どこにでもありそうな中華料理屋の藤代家。ただ、そのどこにでもいそうな家族にも、歴史があって。
言われてみれば自分の両親、祖父母の若い頃の話はよく知らないよなぁ。
きっとどこの家にもこういう、物語になるような話があるんだと思う。(藤代家はちょっと不真面目というか、変わった人が多い気はするけどね、、)
元気な時にイッキに読むのをオススメします! -
小説を読む理由のひとつに自分じゃない誰かの人生を追体験したいからというのがある。『ツリーハウス』はその欲を見事に満たしてくれた。
高校生の頃は周囲の大人が一直線に今の大人になっていて失敗なんてしたことないんじゃないかと思ってたけど、自分が大人になってみると子どもより大人のほうがよっぽど大きな失敗や挫折を経験していたんだなって。それを知るのが好き。 -
心のひだを射貫くような、
角田さんの作品。
5割は読んでいるかな…と数えてみたら、
まだ23冊しか読んでいませんでした。
先は長そうです。
現時点で、一番好きな角田さんの作品は、
「ツリーハウス」。
満州からの壮絶なひきあげ、
戦後のどさくさから夫婦ではじめた商売。
学生運動、あの教団の事件。
家族のストーリーかと思いきや、
昭和史にぐっと引きこまれました。
ふたたび満州を訪れた祖母が、あの木の前で語る台詞。
「何をした人生でもない、人の役にもたたかなった、
それでも死なないでいた、生かされたんです。」
私は、この言葉に生かされてきました。-
startlingさん
こんにちは!お久しぶりです!
・・・・ツリーハウス、お読みになったんですね。私はずいぶん昔、読書に面白さを感じ始めた...startlingさん
こんにちは!お久しぶりです!
・・・・ツリーハウス、お読みになったんですね。私はずいぶん昔、読書に面白さを感じ始めた頃、10年位前に読みました。でも、この本は昭和世代の私にとても印象強く残っています。
日本への道中、赤ん坊が耐えきれずに亡くなってしまったと記憶しています。満州の人に預けるべきだったのでしょうか?そうすると、中国残留孤児、ということになると思います。
切ないお話でした。
このような本のあとには、「私にふさわしいホテル」最適かと思います。もう何か読んでいるでしょうか?
┌( *ι* )┘2021/06/30 -
コメントをありがとうございます。
お子さんを喪うシーン、
哀切がこもっていましたね。
また、本のおすすめを
ありがとうございました。
本...コメントをありがとうございます。
お子さんを喪うシーン、
哀切がこもっていましたね。
また、本のおすすめを
ありがとうございました。
本棚登録しています。
目の前にまだ積読本があり、
のんびり行きたいな、と思います2021/06/30 -
コメントのお返事、ありがとうございます
(^0^)/
読書は読みたい本を読みたい時に、が一番だと思います。
私は「総理の夫」という、最近フォ...コメントのお返事、ありがとうございます
(^0^)/
読書は読みたい本を読みたい時に、が一番だと思います。
私は「総理の夫」という、最近フォロワーさんが読んだ面白そうな本が読みたいのですが、図書館の予約本の連絡が入っているので、「ドキュメント」が先です♪
読みたい本だらけです。そういえば、先日フォロワーのお薦め本に、角田光代さんの本が・・・・?のシルエット。そんな題名だったと思います。
素敵な読書、しましょう
㎜(^∇^)㎜2021/06/30
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通底するものは『笹の舟で~』と同種であるが、こちらはちょっとコミカルに現在と過去を行き来しながら、テンポよく読めた。祖父母や両親のルーツってホント知らないですよね。自分史を作っておかないと...。あるシーンでは、どうしても“if”を考えてしまった。またいつか再読したい一冊。
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私は自分のルーツを知らない。
「結婚失敗した」と喚き続ける不幸せそうな母を長年見続けたいせいか嫌でも知りたくないのだ。
なので、一族のルーツを知りたいと思った良嗣は、なんだかんだ言って健全に育ったんだなと思う。笑
異国の地で敗戦を知らされ、苦労し続けた祖父母。
今日の一日を生き延びることに必死なあまり子どもを飢えで死なせてしまうところや、お世話になった食堂の家族との別れはとても悲しかった。
そんな親の苦労を知らず平和ボケした子供たち。
必死に働き続けてる両親を見て育ったのに、みんな親不孝だ。
そしてさらに平和ボケした孫達。
特に基樹と早苗、お前らなんなん?
命を産んで繫げていくってそういうものなのかもしれない。上手くいかないのが当たり前なんだろうな。
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あらすじを読んで面白そうだと思い、購入。
この物語の舞台である中華料理店、翡翠飯店の藤代一家の三代の壮大な家族の歴史物語。読み応えあった。(某テレビ局の家族のルーツに迫った番組を思い出した)
章が変わっていきなり現在軸から、祖父母の時代に飛んだので最初は"いきなり飛んだな〜"とびっくりしたが、その後の章では世代がその子供、孫になっていくが、変に物語をぶった切っていくこともなく自然にスムーズに入っていくので違和感もなかったし、新しい世代は新しい世代で一波乱、二波乱あって面白かった。
どの家庭にもそれぞれの歴史があって、それを紐解いていくと一本の大木になる。そんな印象が最後に残った作品。 -
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一人の青年が自分のルーツを辿る物語。行ったこともないのに、戦時中の満州の情景が立体的に浮かび上がる感覚があります。
自分の祖父母もその時代に近い時を生きてきたと考えるとほんのちょっと前のことなんだとよりリアルに感じました。決して明るい話ではありませんが、引き込まれます。オススメ! -
Audibleで。プロの描く物語っておもしろいなーと、しみじみ。
なんのおもしろみもない、頭の悪そうな、つまらない家族の話で物語が始まる。
が、孫がおばあさんを連れて中国に行くところから、物語は1940年代、70年代そして現代を行き来し、時代を高精細にスキャンするように、家族それぞれの物語を浮かび上がらせる。
それぞれのチャレンジ、期待、恋、挫折、葛藤、、、どんな人にもそれぞれの物語がある。それは、大きなことをなし得なかった、小さな人生といえる。だけど、大きなことって何なのだ?立派なことってなんなのだ?もっと稼ぐこと?もっと家族で笑うこと?それって誰の価値観?誰が決めたこと?
誰だって、その時代の価値観に翻弄されながら、精一杯、生きているといえる。死なずに元気にすごしていくことが、一番。いやなことからは逃げて、小さな人生を全うしていく。
どこかの家族の話だと思っていたら、いつのまにかそれは私の物語でもあると気づく。 -
正直、周りに働いてなくてフラフラしてる身内がいたら絶対腹立つだろうな。でも逃げることの必要さ、過去を後悔せずに生きる姿には学ぶところがあった。
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いきなり祖父が亡くなるところから始まる。
時代が交錯しながら(満洲、昭和の学生運動の時代、現代)親子3代の生き様が描き出されていく。
特におばあちゃんが昔必死で行きた満洲に息子と孫とで行き、街を彷徨う描写に胸を打たれます。
その息子も以前は真面目な青年なのに、現代では放蕩息子のように描かれているが、その背景には3人の兄弟の昭和での葛藤があったのだ。
読み始める前にはそんな長い3代のストーリーに少したじろいだが、読み始めるとしっかりとそのストーリーに入り込んで行けた。
実はこの後「パチンコ」( ミン・ジン・リー著)を読み始めたわけだけど、こちらは韓国人による家族の生き様(まだ上巻だけですが)。 -
それぞれの家族に歴史があって、だから自分がここにいるんだよなーとか考えさせられた。
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ずっとばあちゃんが嫌いだった。
家庭の事情で中学の頃から父方の祖母の家で育ったが、ずっと家を出たくて仕方なかった。
ドラえもんの「のび太のおばあちゃん」は、私とって理想のおばあちゃん像だった。
初めて読んだ時、電車の中だというのに涙を堪えきれなかった。
翻って、この「ツリーハウス」のばあちゃん。
愛想がいいとはとても言えない。
孫からすると何を考えているのかさっぱり分からない。
うちのばあちゃんそっくりだ。
祖父や祖母は無条件に孫に優しいなんて幻想だと思う。
勿論そういう祖父祖母もいるだろうが、同じくらい愛想の悪い祖父や祖母もいる。
年寄りだって、若者と一緒で人それぞれなのだ。
そして無愛想な人も人好きのする人も、晩年を迎えるまでにはそれなりの苦労を経験してきている。
本人が気に入る気に入らないに関わらず、これまで生きてきた積み重ねの上に今の自分があるのだ。
自分の意思で逃げるのはそう悪いことではないのかもしれない。
逃げることと流されることは似てるようで違う。
流される時は、人間目の焦点が合っていないんだと思う。
逃げる時は逃げる先を見据えているんだ。 -
「帰りたいよぅ」
祖父が死んだあと、祖母が子供のような声で言った。ここから、中華料理店を営む親子三代の“根っこ”を探す旅が始まる。
祖父母は自分が生まれた時から“おじいちゃん、おばあちゃん”であり、両親は“父さん母さん”で、性の意識すら無い。
でも、間違いなく男女であり、自分と同じ年齢を経て今に至る。
人生は“簡易宿泊所”のようだ。
なぜここにいるのか、いつまでいるのか、ここを出てどこへいくのか……
「だってあんた、もし、なんてないんだよ。後悔したってそれ以外にないんだよ、なにも……」
その言葉は妙に重い。
「翡翠飯店」は世紀を超えて紡いでいく。
根など無くても紡ぎ続けることはできる。 -
祖父母の代から三世代の壮大なお話だった。
生きるために逃げることも必要だと、私も思うけれども、泰造とヤエはそのことを恥じていた。
それでも、生きるために逃げて逃げて、そして生き延びるために作った翡翠飯店は、家族みんなの居場所であり逃げ込む場所であったと思う。誰もがいても良い場所。バラバラのような家族だけど、この翡翠飯店を起点につながっていると感じた。そして、その翡翠飯店を作った泰造とヤエは、それを誇りに思って良いのだと思った。
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著者プロフィール
角田光代の作品
