神のロジック 人間のマジック (文春文庫 に 13-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167674021

感想・レビュー・書評

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  • もう少し閉鎖環境のスリルがあったらよかったな。
    第一の殺人までが長い。

    トリックはそこかしこに、伏線が張ってあるので、まぁ吃驚するほどではない。薄々気づく。

    「神のロジック人間のロジック」
    一番良くできているのがタイトルだと思うけれど、ちょっと大仰かも。

    タイトルだけはいつまでも忘れられずに頭に残る。

  • 某作品と同じ仕掛けがあったけど、登場人物たちもうまくそのことを気づけなくされていて、なかなか興味深い感じだった。
    ラストは…。。

  • 確かに予想外の結末ではあるが
    これはSFなのかファンタジーなのかホラーなのか・・・・!?
    最後に付き付けられる結末もインパクトに欠けるし、かと言って
    面白くない訳でも無いし・・・・。
    でも「アノ」作品のが好きだなぁ。

  •  世間と隔絶された学園につれてこられた主人公たち、そこで起きる奇妙な出来事……と以前に読んだことのある「麦の海に沈む果実」、「放課後のカリスマ」を彷彿とさせる。

     結論としては、予測した範囲の通りといおうか、ある意味「え? それでこうなるのか?」と意外だったといおうか。もう少し登場人物をねちっこく書いてほしいなぁという気もする。わりとあっさり目だった。

  • 外国が舞台で外国人が出てくるところは「人格転移の殺人」っぽいし、身近な謎についてディスカッションする様は「仔羊たちの聖夜(イヴ)」をはじめとするタックシリーズみたい。
    そして終盤の陰鬱な雰囲気は「依存(いぞん)」っぽい。
    西澤さんのいろいろな作品の要素がここに終結してる。
    主人公がいる状況自体が謎で、もしかしてSFなのかなぁホラーなのかなぁって手探り状態のまま結末に到達してしまう。
    だから読み終わってもしばらく呆然とする。
    読み終わって「すげーすげー」って感動するほどではないけど、面白いと思う。

  • 表紙の絵は、内容には全く関係ない。それどころか、あえて、ミスリードするためにこれを選んでいるのかもしれない。
    もしかすると、タイトルもミスリードを誘うための計算なのかもしれない。

    <学校(ファシリティ)>に集められた6人の少年少女
    ホラーのようでもあり、ミステリーのようでもあり、もしかするとSFのようでもある。

    最初は、長々と続く状況説明にジュブナイルのにおいを感じていたのだが、次第に実はそうではないことがわかってくる。
    毎日繰り返される推理課題、”校長先生”や”寮長”の謎の行動。
    そして、ひとり、またひとりと死んでゆく仲間。
    最後には、騙されていたのは登場人物だけではなく、読者すらも騙されていたことに気がつく。
    レトリックとトリックを駆使した作品。

    読了後、騙されても、なお、感じる爽快感は、『ロートレック荘事件(筒井康隆)』や『葉桜の季節に君を想うということ(歌野 晶午)』と同じ物である。

  • これは、ほんとに面白い!
    最後の落ちが読めそうで、読めない・・・
    犯人当てただけで、やったと思ったら、最後にもう一発!してやられました。

  • 結末にはびっくりしたが、一方でなんだそりゃ、っていう感じも無きにしも非ず。夢が覚めたと思ったらまだ夢の中、と思っていたらまだ夢だった。というような感じ。
    発想としてはおもしろいが、なんかだまされたみたいな感じであまり好きじゃないなあ、と個人的には思うが、それなりに評価はできるか、といった感じ。

  • 【※注意※ネタバレあります】

    2012.6.1.fri

    【経路】
    会社のHさん推薦。
    ミステリーにハマったきっかけになった本ということで。

    【感想】
    ミステリーものって手を出してなくて、初めて読んだ西澤さんの作品。
    伏線の回収がとても綺麗で構成が分かりやすく、テーマである「じぶんのファンタジーを守る、押し付けることで生じる歪み」も興味深いのでよくできた本だなという印象。

    ミステリー慣れしてないからか、キレイに心地良く騙されて楽しかった。笑
    ただ伏線の回収に関しては、結びつけ自体はもうちょっと読者に任せてもらってもいいのになぁという感も…懇切丁寧が過ぎてちょっと悔しい。もっかい読もうと思ってたけど一読で大丈夫でした。
    わたしみたいなミステリー初心者にはちょうどいいのかも!

    【メモ】
    ◎登場人物とそれぞれの歪み◎
    •御子神 衛(みこがみ まもる)
    •ステラ
    •ケネス、詩人(ポエト)、バーチャル世界
    •ハワード、ちゅうりつ(ニュートラル)、秘密探偵
    •ビル、けらい(オベイ)
    •ケイト、妃殿下(ユアハイネス)、前世記憶人格再現能力
    •シウォード博士、校長先生(プリンシパル)、刷り込み研究
    •ミズ•コットン
    •パーキンス、愛と破滅願望

  • 驚愕、の一言。後味は悪いですが、読了後にいろいろ考えさせられます。

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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