魔女の笑窪 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 671
レビュー : 70
  • Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167676070

感想・レビュー・書評

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  • 面白い♪ ^^ タフな女主人公が活躍する物語も得意としている大沢作品らしさが滲み出ている楽しさ。一気読みでした♪

    特筆ものは、主人公のサバイバル能力の異常な高さ。腕力ではなく、経験に基づいた人間観察眼、機転・機知、胆力など、力に頼らない己の存在で戦っている、その  生き延びる為ならなんでもやる  豪放さに惚れる♪

    唯一気になったのは、女主人公を地獄へ送り込んだ張本人への報復をしたのかどうかが不明瞭なことくらい。しかし、当時14歳だった女主人公が相手に放った最後の一言が、その全てを顕しているのかも知れない、とも思えて、それはそれで痛快。というか、「わずか14歳でその科白を吐くのかお前は!?」 と驚かされるんですがw
    早く続編が読みたくなり、第二弾の文庫を楽天でポチっちゃいましたw

  • 3年前が初読。当時の初大沢作品且ハードボイルドの世界に興味をもったきっかけの本で、読み返してみてもやっぱり面白くて大好きな一冊。個人的にはハードボイルドのマイベスト。殿堂入り。

    水原がかっこいいだけではなく、個人的にはゲイの星川さんも一押し。本当にキャラが良い。なんていうか大沢在昌ってキャラの肉付けが自然で、外見と内面が一致していて、つまり萌やらに走らない堅実な描写なのだ。大沢作品の王道的な、いろんな思惑が絡まり、身動きが取れない様な状態に置かれる主人公、というのがまた本当にのめり込ませてくれる。続編の「魔女の盟約」よりも個人的には本書の方が好みだ。
    本当に大沢在昌上手いな、と読み返して大満足だった。

  • 【作品紹介】
    自らの特殊能力―男をひと目で見抜く―を生かし、東京で女ひとり闇のコンサルタントとして、裏社会を生き抜く女性・水原。その能力は、「地獄島」での彼女の壮絶な経験から得たものだった。だが、清算したはずの悪夢「地獄島」の過去が、再び、水原に襲い掛かる。水原の「生きる」ための戦いが始まった。

    【感想】
    「新宿鮫」並みの濃い内容を期待したが、それはちょっと期待しすぎだったか。
    大沢作品として比較の対象があったので、期待値が大きすぎたが、大沢作品でなければそれなりに面白いストーリーだと思う。

  • 「負の経験を経てこそ初めて本当の強さを身に付けられる」ことが分かる一冊。

  • 『魔女の封印』を読んで、この魔女シリーズを知った。順番が逆だが、最初の作品つまりこの作品を読む事にした。面白い。展開も早い。そして今までいなかった主人公だ。かなりダークで汚れたヒロインではあるが。運が強いのか?それともはめられた罠なのか?
    この『魔女の笑窪』と言う作品は、これで終わりではない。次の作品『魔女の盟約』と一緒の作品だ。これで終わりではなく、終わりは次の作品と合わせて読んで初めて、完結する。シリーズ3作目となる『魔女の封印』は、おまけではないが、単独の作品として読める作品だ。

  • 生きる!強くただひたすら前に進む!大沢さんの女性が主人公のハードボイルド。自分を可哀想と思ってる余裕などない。続編の盟約も封印も格好良い。

  • 魔女の魔女らしさがあまり発揮されず人間的な弱味が出て辛い物語になってしまった

  • 突然、カッコイイ女性が主人公の小説が読みたい、と思ってネットで探したところこれかな?と感じたので読んでみました。
    読みたいの時点ではアクション要素もはずせないと思っていたのですが、この小説の主人公は刑事やスパイではないので蹴ったり殴ったりのアクション要素はほぼなく、駆け引きがメインです。
    読みたいと思っていた感じとは少し違いますが、主人公の女性が躊躇うことなく人を殺すところと地獄島云々の設定が面白そうだったので選びました。

    まず登場人物が多いのでたまに混乱しました。え、誰だっけ?前に出てきた人かな??という感じで。でも1度目はとにかく話を読み進めたいので、振り返ることは惜しく無理やり読み進めるのですが(話の筋が合わないところも出てくるが気にしない)。
    長編ですが、十章に分かれていて、本編に関わる章とそうでない章があるのもちょっとわかりにくかったです。
    わかりにくいというか、ただでさえ話を追っかけてるだけの状態の時に、本編と関係ないかもしれないエピソードと人物を関係あるかもしれないために頭の片隅に置いておいかないといけない、というのがストレスでした。
    ティミーとか将軍とかトニーとか関係なかったじゃん…?
    韓国に逃亡したので、次作以降また登場しそうな雰囲気はありますね。期待しています。

    ところでちょっと考えていたのですが、地獄島にいた10年間に相手にした客は千人以上とありました。
    豊国に整形手術されそうになった後、熱にうなされ悪夢に苦しめられます。さばいてもさばいても減らない客の列に絶望しながら演技をして…とありますが、列ができるくらいの人数をひと晩に相手にしていたとするなら、10年間で千人で済むはずはなく、素人計算ですが五千から一万近い数になるのではないでしょうか。
    (それともリピーターは含まずに千人ということ…?)
    10年で千人というのが多いのか少ないのかもわからないので、それが「地獄」といえる程悲惨なのかどうかも断言できませんが、設定に矛盾を感じ私には地獄感があまり伝わってきませんでした。
    (でも10年間で1万、よりかは10年間で千の方が色々いい感じですよね)
    それと島を抜け出した詳細がなかったので、そこを知りたいと思いました。次巻以降のお楽しみでしょうか。
    ぱっと思い付いたのが、「吉原手引草」という別の小説で、この話は吉原を舞台に、花魁が廓を抜け出した方法を知ることが話の中での目的の一つだったため、詳細に書かれておりそこが面白いと感じた部分の1つだったので、どうしても比べてしまいました。
    番人が追いかけてくる、というのはTRICKぽかったです。今のところTRICKに出てきた島や田舎の方が地獄島よりこわいです。

    話の中でもありますが、「地獄」というのは体を売ることや、相手にする客の数ではなくそれに"終わりがない"ということなのでしょう。
    たとえ商品価値がなくなったとしても島を出ることは許されず、一生そこで生きるしかない、そのことが地獄なのだと感じました。
    また水原本人も言っていましたが、本来であれば自由に選択できるはずの「したい」・「したくない」を自分では決めることができず、「したくない」時・相手でも「しないといけない」不自由さも一つの理由だと思います。
    それは「食べたい」・「食べたくない」、「出かけたい」・「出かけたくない」などよりはるかに本人が手綱を取るべき優先度が高い気持ちだと思うからです。

    本編には関係なかったですが、トニーは私も好きです。読んでて何だか切なくなってしまいました。金持ちは女性より男性が多いですから、大金持ちの女性を見つけるだけでも大変だと思います。男性は働き女性は男性に養われるという考え方がまだまだまかり通る世の中でもあるので、女性に養ってもらう男性というのはきっと同性の中で肩身が狭いと思います。
    自分が選んだ生き方ではありますが、そういう生き方しかできない人もいると思います。これは何にでも誰にでも言えることだと思っていますが…。
    美貌と若さ、それで手に入れた経験と知識、これで生きている人は年を取ると途端に生き辛くなるでしょう。男女に限らず誰しも美貌と若さは永遠のものではないからです。その時のために、美貌と若さが有り余っている人たちは何をしておけば安心して年をとれるのでしょうか。
    年をとっても、容姿が衰えてしまっても、健康でなくなっても、トニーを大切にしてくれる素敵なパトロンが見つかればいいなあと思います。
    (ここまでずっとトミーだと思っていたのでなおしました。好きです、などと書いていたのに自分が信じられなくなってきました。)

    トニーの他には星川もすきです。一番こわかったのは若名でした。母親に関する何かしらのコンプレックスを克服できない人は幸せになれない気がします。平安時代から今の時代も。

    ちなみに、大沢有昌という名前を検索したところ、「大極宮」というサイトがヒットしてびっくりしました。京極夏彦、宮部みゆきと親交が深いんですね。
    この二人の小説は読んだことがあるのでこれで大極宮コンプリートです。
    サイトでは試し読み(数ページから数十ページ)できてとてもありがたかったです。それで読んでみようという気になりました。
    実際の本(文藝春秋)では少し文字が大きいのがダサいですね。
    こういう話は文字が小さめで余白が無い方が話の内容とマッチしてかっこいいと思います。

  • 一定のクオリティを持つB級作品?でもちょっと気持ち悪いから苦手かも。

  • 実在しそうな地獄のような島の出身女性が主人公.
    ハードボイルド系

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著者プロフィール

大沢 在昌:1956年、名古屋市生まれ。79年『感傷の街角』で小説推理新人賞を受賞しデビュー。代表作に『新宿鮫』(吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞長編部門)、『無間人形 新宿鮫IV』(直木賞)、『パンドラ・アイランド』(柴田錬三郎賞)、『海と月の迷路』(吉川英治文学賞)、近著に『爆身』『漂砂の塔』『帰去来』など。

「2019年 『深夜曲馬団 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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