こんちき あくじゃれ瓢六捕物帖 (文春文庫 も 18-4)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167677046

感想・レビュー・書評

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  • 「諸田玲子」の連作時代小説『あくじゃれ 瓢六捕物帖』を読みました。

    ここのところ、時代小説が続いています。

    -----story-------------
    牢屋敷に捕らわれの身の「世之介」ばりの色男「瓢六」と、無骨な同心「篠崎弥左衛門」との凸凹コンビが、難事件を次々に解決する痛快譚

    絶世の色男、粋で頭も切れる目利きの「瓢六」が、つまらぬことで小伝馬町の牢屋敷に放り込まれた。
    ところが丁度同じ頃起きた難事件解決に「瓢六」の知恵を借りるため、与力「菅野一之助」は日限を切っての解き放ちを決める。
    不承不承お目付役を務める堅物の定廻り同心「篠崎弥左衛門」との二人組による痛快捕物帖。
    -----------------------

    1999年(平成11年)から2001年(平成13年)に、文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に発表された「あくじゃれ瓢六捕物帖」シリーズの第1作… 連載当時は『あくじゃれ瓢六』というタイトルだったようですね。

     ■地獄の目利き
     ■ギヤマンの花
     ■鬼の目
     ■虫の声
     ■紅絹の蹴出し
     ■さらば地獄
     ■解説 鴨下信一

    口も達者なら、手もはやい、「世之介」ばりの色男… しかも阿蘭陀(オランダ)語をあやつり博覧強記、さらに長崎で唐絵目利きを務めていたという、「瓢六」こと「綺羅屋の六兵衛」、、、

    牢屋敷にとらわれの身ながら、堅物の定廻り同心「篠崎弥左衛門」や情婦の「お袖」と共に難事件をつぎつぎ解決してゆく… スカッと痛快、時代小説連作集。


    着想が面白い痛快な捕物帳… 風采が上がらない男やもめの北町奉行所定町廻り同心「篠崎弥左衛門」と、対照的に色白細面で役者のような男前の悪党「瓢六」を中心とした登場人物のキャラクター設定が魅力的な作品でした、、、

    「瓢六」が、小伝馬町の牢から1か月ごとに出たり入ったりするという設定は、実際には有り得ないんでしょうけどね… まっ、エンターテイメント作品だと割り切ることができれば、そこまで気になりませんでしたね。


    以下、主な登場人物です。

    「瓢六」
     目利き上がりの博徒、入牢中

    「篠崎弥左衛門」
     北町奉行所の定廻り同心

    「お袖」
     芸者、瓢六の女

    「八重」
     賄い組頭の娘、弥左衛門の見合い相手

    「菅野一之助」
     弥左衛門の上役与力

    「雷蔵」
     牢名主、元力士

  • お解き放ちになった瓢六だが、弥左衛門との仲は続き、なにかと役立つ働きを。
    今回も難問の事件を解決する。

    弥右衛門の恋の行方は?

  • いやー
    やっぱ瓢六はいいよ。
    弥左衛門もな。
    お袖も。


    おもしろいんすよ
    とにかく。

    説明がへったくそで
    申し訳ないけど。

  • L あくじゃれ2

    消えた女…
    瓦版騒動その1 女浄瑠璃の花形太夫
    孝行息子…
    瓦版騒動その2
    鬼と仏…
    武家屋敷で名刀や茶道具などの金目のものを盗む盗賊仁平の在所での姿とは。
    あべこべ…
    お袖が簪を盗んだとして捉えられた。お袖の風呂敷に何者かが簪を入れお袖に罪を来せたのは間違いないが、弥左衛門はお袖の解き放ちを菅野に懇願するが、菅野はお袖を女牢に入れ殺人の罪で入牢しているおくみを探るよう命じる。女牢の中で俄然張り切るお袖とお袖の無実を晴らすため真犯人を探す。
    半夏…
    東の大牢の秩序の乱れを正すよう瓢六に命じる菅野。名主の雷蔵は病が進み溜へ送られていた。一気に大牢内を沈静化させた瓢六の妙案と雷蔵の最期。
    こんちき…長屋に匿われていた武家の妻子はさる大名の家督問題がらみだった。長屋から安全な場所に二人を移すよう菅野から命じられる。

    それぞれ完結。とはいえ、弥左衛門と八重の話、長屋の武家妻子の話は継続取り合い。最後に八重とめでたく祝言目前に。八重を後妻に迎えるとは到底思えぬ弥左衛門の純情ぶりに前妻が哀れ。お袖の独り舞台があってニンマリ。

  • カバーの絵が色っぽすぎ?そういう内容期待すると,外れるかも。

  • いやあ~弥左衛門の恋が実って良かった良かった。お相手の娘さん、奥手そうに見えて案外行動力あるのね。

  • 12/25/10図書館

  • 第2弾
    なぜか続いた短編集
    お袖も活躍、コンビは相変わらずで面白い

  • あくじゃれ瓢六捕物帖シリーズ第2段。
    粋で伊達な色男 瓢六が転がり込んだのは仇な芸者のお袖の家。
    瓢六が恋の指南役を務める奉行所同心の弥佐衛門から
    いわくありげな母子を匿うように命を受ける。
    お馴染 北奉行所の菅野様もご健在。
    瓦版が飛び交う江戸の町、今回も娑婆と牢を行ったり来たり?

  • シリーズ第二弾。
    なんだかちょっと雰囲気が変わって来ましたね。瓢六はもっと拗ねた感じの小悪人だったはずなのですが、妙に真面目になっちゃって。
    痛快時代劇という雰囲気が強くなりました。まあその分、安心して楽しめはするのですが。

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著者プロフィール

諸田玲子
静岡県生まれ。上智大学文学部英文科卒。一九九六年『眩惑』でデビュー。二〇〇三年『其の一日』で吉川英治文学新人賞、〇七年『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞、一八年『今ひとたびの、和泉式部』で親鸞賞を受賞。著書に『お鳥見女房』『あくじゃれ瓢六』『きりきり舞い』シリーズのほか、『四十八人目の忠臣』『波止場浪漫』『帰蝶』『女だてら』『尼子姫十勇士』『しのぶ恋』など多数。

「2023年 『其の一日 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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