悪いうさぎ (文春文庫 わ 10-2)

著者 :
  • 文藝春秋
3.59
  • (78)
  • (158)
  • (195)
  • (29)
  • (5)
本棚登録 : 1356
感想 : 178
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167679163

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 途中からなんと無く。
    ヒントを出してくれてた感じで。
    逃亡シーンや監禁シーンがちょっと長いかなと感じたけど恐らくは敢えての感。
    長めのやつもたまには良いのでしょうな。
    好みは短めでサクサクっと。

  • 相変わらずの葉村の不運!わざとらしくないところがすごい。
    しかし今回は本当に肉体的にも精神的にも大変そうでしたが、乗り越えて向かって行くところがかっこいい。でも暑苦しくない。

    登場人物の男性の大半がゲスの中、光浦さんは素敵でした。これからも登場してほしい。

  • 葉村晶シリーズ第3弾。シリーズ初の長編。家出した女子高校生を連れ戻すために、ヘルプに駆り出された晶。連れ戻すことには成功したが、同行者とトラブルとなり、ナイフで刺され、骨折をすることから始まる。何とも、不幸を呼ぶ晶らしい始まり方だが、ここまでが「前哨戦」この先、長い長いトラブルが待っている。女子高校生の失踪、殺人、友人に近づく結婚詐欺…これでもかってくらいに次から次へと問題が発生する。それを決して格好良くはないけど、人間臭く乗り越えていく葉村晶に完全にハマった。次作「さよならの手口」は先に読んでしまったので、残るは「静かな晴天」のみ。ちょっと寂しい…

  • 女探偵・葉村晶シリーズの長編です。
    晶は、家出中の女子高生ミチルを連れ戻す仕事で怪我を負った。一ヵ月後退院した晶は、行方不明のミチルの友人・美和を探す依頼を受けた。ミチルと接触し捜査を進めると他にも姿を消した少女が居た事がわかった。彼女達は、どこに消えたのか?彼女達の接点とは?真相に差し迫る晶は、何者かに監禁される。飢餓と暗闇を晶を追い詰める。晶は、どうなるのか・・・。

  • 少し複雑で頭に入ってこない。最後はハラハラしました

  • 葉村晶シリーズ初読みだったようです。しまった…でも面白かった。
    葉村晶、体張ってました。命懸けです。ハラハラし過ぎて心臓に悪い。
    事件の真相は、こういう特権意識もりもりの人たちは碌な事しない…でした。法の裁きを受けたら良いです。
    何人かその後どうなったんだろ…という人が居るのですが今後シリーズ読み進めたらわかるのかな。

  • 今までの葉村晶シリーズは短編をいくつか詰め込んでいて、その中の1タイトルを本のタイトルとして持ってきてる感じ。
    悪いうさぎはなんと、短編をいくつかではなく、葉村晶シリーズでは初の長編。1冊が1物語になっている。

    父親が居なくなった娘を葉村晶に依頼して探し出すという内容だが、それ以外にも色んな事件が起き、それが最終的に繋がり解決していくのが面白いしすごい。
    この話は関係ないだろう。と思っていた脇役の話も最終的にはメインの事件に関わることもある。(関わらないことも逆にある)
    事件の真相も、えーーーーー!!!!となる展開。これは短編・長編関わらず読めない展開。長編だと辻褄が合わなくなるかと思いきや、詳細を書いた上で綺麗に伏線回収かつ面白い展開で終わらせるから本当にすごい。
    また読みたいな。

  • 比較的初期の葉村晶シリーズ。
    当然ながら短編に比べてボリュームがあるのだが、それを忘れさせるほどテンポが良く、面白い。

  • 読み始めてからNHKのドラマの原作だと気付く。シシド・カフカはカッコ良すぎるが、彼女のように低体温のいい声で淡々と語るような筆致はそのものかも。女子高生の会話のくだけ方が不自然にならず引っ掛からなくて良かった。無理に若者言葉を使ったり、むしろ年寄りくさい言い回しをこの世代が使ったりする小説で興醒めることも多いからな。難しいものだ。しかし自分が適切だと思っていることも勘違いかもしれぬが。

  • 本邦で最高のハードボイルドは葉村晶シリーズだと思う。この本もその思いの裏づけになった。
    しかし、積読の時間が長かった本でもある。
    シリーズを順を追って読んできたが、長編ということで、ちょっと置いておいた。そうしているうちにドラマを見た。あらすじを知ってしまったら、あの結末に向かってずっと長編に付き合うのか!と読む意欲が減退したため、積読が延びた。
    読み始めたら、止まらなくなった。背負いこむトラブルの豊富なことに魅了された。トラブルの中の伏線が見事だ。登場人物一人一人の癖の強さ、あくの強さが長編ならではの描きっぷりで1ページごとに迫ってくる。それを迎える主人公の脳内言語が鮮やかで気持ちよく、苦しい時には本当に苦しい。読んでいる自分が被虐趣味者と思えるくらい、苦しさがページを進ませる。
    最後のカタルシスも相当なものを感じ、カタルシスを訳すと、読んでよかった、最高!ということになるだろう。
    表紙のイラストから始まり、最後の最後まで、楽しみつくせる一冊だった。

全178件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒。1991年、『ぼくのミステリな日常』でデビュー。2013年、「暗い越流」で第66回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。その他の著書に『心のなかの冷たい何か』『ヴィラ・マグノリアの殺人』『みんなのふこう 葉崎は今夜も眠れない』などがある。コージーミステリーの第一人者として、その作品は高く評価されている。上質な作品を創出する作家だけに、いままで作品は少ないが、受賞以降、もっと執筆を増やすと宣言。若竹作品の魅力にはまった読者の期待に応えられる実力派作家。今後ブレイクを期待出来るミステリ作家のひとり。

「2014年 『製造迷夢 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

若竹七海の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×