- 文藝春秋 (2005年8月3日発売)
本棚登録 : 292人
感想 : 37件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167679477
みんなの感想まとめ
異形へと変貌する人々が描かれた世界で、生きる意味を求める姿が印象的な作品です。収録された三作は、どれも独自の世界観を持ちながら、グロテスクな描写が特徴的で、読者を強く引き込む力があります。「クチュクチ...
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
人に勧められねぇ〜!!!!!
強くそう思います。エロとグロ。三作の短編、そのどれもが地球の末期を舞台にして描かれた物語です。突然に、準備も出来ず殺戮と混沌が覆い被さる世界。そこに暮らす人間は余りにも無力です。殺され、犯され、引き摺り出される。もはや強いエンタメ性すら感じるこれらの物語を読むうちに、脅かされることの少ない自分達の日常の輪郭をぞりぞりとなぞられる様な、不愉快にも似た感覚を胸の中で感じます。ここまで圧倒的な退廃の世界では確かに見ることしか出来ません。いや、見ることすら…。『クチュクチュバーン』『国営巨大浴場の午後』『人間離れ』、どれにもウォッチャーが存在します。その彼らも最後には見ることすら出来なくなる展開にはむしろ爽快感すら感じました。
人には勧められませんが、たま〜にはこういう物語も読んでみるのもいいのかな。うーん、きっとそう。 -
寝る前に読まない方がいい。
相当気持ち悪い。
気持ち悪いなら読むの止めろよという感じだが、止められない。
もう、二度と読まない。
バーン。 -
グロテスクで気持ち悪い描写が多い、でも面白い。表題のクチュクチュバーンに関しては今後忘れることはできないと思うほどインパクトのある小説だった。
完全に読む人を選ぶ作品だが、一度読んで欲しい。 -
「クチュクチュバーン」「国営巨大浴場の午後」「人間離れ」の三作を収録しています。
「クチュクチュバーン」は、人びとが異形へとすがたを変えていく世界のなかで、生きる意味を求めるなどということがまったくうしなわれてしまった状況をえがいています。他の二作も同様の趣向で、「国営巨大浴場の午後」ではナッパン星人の襲来以後の世界がえがかれ、「人間離れ」は緑と藍色の奇妙な生物が人間たちを襲うなかで「人間離れ」を試みて助かろうとする人びとがおこなう「直腸出し」などの奇妙なふるまいをえがいています。
「解説」を担当している椹木野衣は、「クチュクチュバーン」に登場するシマウマ男が体現している「見る」ことを、本作の重要なモティーフとしてとりあげています。こうした見かたに悪乗りしていえば、世界がその法則性を崩壊させてしまったなかで、なんらかの理論的背景にもとづいておこなわれるはずの「見る」ことが、もはや実践的なふるまいと見分けがつかなくなってしまうような臨界点を示しているところに、本作のひとつの読みかたを見いだすこともできるのではないかと思います。 -
人類の成れの果てみたいな出来事がやけにさらりと書かれていて、世界観に引き込まれた。
有り得ないのだけどそうツッコむ隙を与えないというか‥吉村さんが書いているからこそ最後まで読めた作品だと感じた。
笑える内容ではないし、人に薦めたくなるような本でもない。
しかしなぜか読んでよかったと思えているから不思議。 -
悪夢のようなSF?短編集…胃もたれしました。人間が人間ではなくなる話。非現実的な(というか想像もできない)世界観なのに、どこか現実じみてて凄い。どのお話にも、一歩離れて物事を見ようとする観測者?的人物が出てくる。
表題作もいいけど「国営巨大浴場の午後」も好み(特にオチ)。
グロや希望ゼロ無法地帯、ものに耐性ない人は読み切れないかも…
「意味あんのかよ、こんな世界!」 -
悪趣味な話です。
読んでいると指先とか耳の奥の辺りとかがムズムズしました。
20世紀末の頃ってこういう破滅に向かう世界で生きる人を描いた漫画が多かった印象があります。
ただ、そういう漫画との大きな違いは、登場人物たちが破滅に抗おうとしていないところでしょうか。
いやーな読後感を味わえる作品でした。 -
-
【本の内容】
ある日突然、世界のすべてが変わる。
蜘蛛女、巨女、シマウマ男に犬人間…地球規模で新たな「進化」が始まる。
究極のグローバリゼーション?
新しい人類の始まり?
「巨大な塊がクチュクチュと身をよじらせて、バーンと爆発する」。
小説界を震撼させた、芥川賞作家、驚異の文学界新人賞受賞作。
単行本未収録作品併録。
[ 目次 ]
[ POP ]
表題作は、あらゆるモノと人間が同化していき、異形の人間というより化け物で溢れた世界で、人々が愛し合い、憎しみ合い、散々に殺し合う。
蜘蛛女にシマウマ男、巨女、犬人間、これは進化なのか?
到底受け入れたくないような、異常な光景。
もうやめて欲しいくらいなのに、なぜか吸い寄せられ、あっという間に読了。
それから、何が起きたのかもう一度確認するように、二回目はもう少し落ち着いて読んでみた。
じっくりと読んでも、未来にこんなことが起きたら、という恐怖は全く沸いてこない。
読む前はクチュクチュバーン?
何それ?
だったのが、読了後は、私たちがいる世界で、他者、情報、開発などと遠い距離感を感じた時の虚無感と、クチュクチュという音が、私の頭の中でもやもやと同化してくる。
このまま行ったら世界はバーンなのかな、等とぼんやり考えが浮かんだ時、著者の想像力が紙の上で今繰り広げている、クチュクチュバーンという世界に、初めてぞっと恐怖が沸いてきた。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
発想の豊かさに乾杯!納められた作品は必ずしも快適ではないが、力強く響くものがある。
-
全ての有機体も無機物も一つになってクチュクチュしてバーンするだなんて、わくわくが止まらない。気持ち悪さを通り越しての痛快さに脳裏が刺激される。人類補完計画の悪趣味バージョンだと思っている。
-
恐怖によっても快感を与えられるのかと気付いた作品。
あと、わたしこーいうの好きなんか、て気付いた作品。でも多分、この人の文章じゃないと読めんかったと思う。設定自体はありきたりだし、言ってることはあざとい。破壊力半端ない文章でぐいぐいキてるから読めた。
めっちゃ体力使う。 -
ある日人間が異形に変様するようになり、世界が崩壊していく「クチュクチュバーン」他2編。
いずれも世界の終わりを描いている。
読みながら、映画「宇宙戦争」を思い出した。
異形の襲来を受けて、混乱する人間の有様を延々と詳述し続ける作者の熱意には、ある意味脱帽だった。
読んでよかったとは、思わなかった。 -
強烈だった。救いがない、なんてもんじゃない。
命も、生きる努力もすべてを無意味にしてしまう不可抗力。理不尽すぎる。 -
気持ち悪くなるだけ。お勧めはできない。
-
再読。
何度読んでも凄い。突拍子ないようで
ひょっとしたらこの世界の全てなのかもしれない
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
吉村萬壱の作品
