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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784167679873
感想・レビュー・書評
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筆者は元刑務官。ドキュメントノベルという話も含まれるが、ほぼノンフィクション、死刑の現場が書かれているのだろう。死刑そのものより、腐敗した拘置所が気になった。
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死刑について、現場目線で書かれたものを初めて読んだ。賛成派だけど死刑制度があるということは、死刑を執行している人がいるということを忘れてはいけない。
死刑制度は人類と獣類とを区別するレフリー、分岐点。たとえ千年、万年凶悪犯罪が起こらぬとも、人類自身の戒めとして、おもしとして、法として掲げ続けて置くことが、人類の叡智であり、見識であり、人間の尊厳と考える、のところが腑に落ちた。
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元刑務官が死刑について語る。廃止か存置か意見を二分する社会背景も加味しながら、筆者は刑務所・拘置所の内情やキャリアへの批判、死刑囚の様々な悪癖を赤裸々にしていく。リベラルな主張とは異なる立場で安易に廃止論へと向かわない。そこには死刑囚と接する日常の憤りや刑務官のメンタルの危険性を重要視して本当に必要な施策を模索する。死刑制度という国家権力による殺人、ここに様々な問題が山積しているが早急に政治の場で侃侃諤諤すべきである。感情論では決して解決しない。
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教誨師からの死刑は『教誨師』で読んだので、今度は刑務官からの死刑についての本が読みたいなと思ったらこの本がヒットしたので読んでみた。
途中でいきなり物語(小説)が始まり、「?私は一体なにを読まされているんだ??」と混乱したが、小説自体は面白かった。改めてページを戻してこの小説の説明を読んだらドキュメントノベルであると書いてあり嘘でしょ!?と驚く。幹部(偉い人)がしょうもないとすべてがボロボロになっていくのがよくわかる。
刑務官という仕事の複雑さ(カウンセラーや教師的な役割と警備や執行者という相反する仕事を同時にこなす)や激務はもう少し改善されるようになればいいのにと思う。正直こんなに苦悩を抱えて仕事をしているなんて想像もしていなかった。
清濁併せ吞むような、心身削って仕事してる人から見れば、そりゃ人権派団体はうざいだろうなと思った。
死刑というのは関わる人に凄まじい負担と傷を負わせて行われているのだな。
加害者と被害者の視点ばかりがクローズアップされがちだけど、関わる第三者(刑務官や教誨師など)の視点も忘れてはいけないなと思った。 -
死刑囚と長年過ごしているから仕方ないのかも知れないけど、心情が死刑囚に寄り添いすぎてるのと、死刑執行に携わる刑務官のストレスの主張が強くて、死刑反対のスタンスが強すぎた気がする。
あとかなり読みにくいテキストのテイストだった。知らないことが多くあったことはよかった。 -
一般の人が知らない、刑務官、死刑に関することが細かく書かれている。知識が浅い時に読みたかった作品。
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元刑務官が書いた死刑囚や死刑の真実。刑務官の精神的負担は想像以上。著者は死刑反対派らしい。最近の無差別殺人は自分が死にたい為の犯行が多いから死刑の抑止力は低くなってきているのかも。恨みを買ってなくても犯罪に巻き込まれる確率は高くなってきた。怖い時代になりました。
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『イノセント・デイズ』を読了後、死刑執行の現場をもう少し知りたいと思い、こちらを手に取った。
元刑務官の視点から捉える死刑、執行によって刻まれる刑務官の精神的ダメージなど、今もなお日本のどこかで続けられている死刑制度について、本書を読んで知れて良かったと思う。
「死刑制度は存続させ、処刑には反対」を訴える著者の、死刑に対する思いがひしひしと伝わる本。 -
『13階段』を読了後、本書を購入。序盤は同様の内容が繰り返し出てくる感があるが、小説とは違う本物の重みがあった。最近では法務省が刑場を公開したが、世論としての安易な死刑廃止論に展開してほしくない。拘置所や死刑囚がイニシャルで表されていたが、著者の気概を感じずにはいられなかった。ドキュメントノベルは、拘置所を中心にしたキャリア・ノンキャリの人生模様が、死刑囚監房を中心に綴られ、引き込まれた。
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読売新聞社会部編集の本って、やっぱり面白い(リアルタイムで購読もしているけど)
ただこの本を読む直前に、死刑囚側と刑務所の元看守側からの本を読んでいただけに、きれいすぎる印象が。終身刑に関しての根深い人手不足問題にも触れてないし。ただ偏りのない…と思いたい…スタンスは好感が。時代の流れとは言え、文化と価値観の違う(夜、女性の独り歩きもできず、自販機もまともに置けない)海外の圧を受けて廃止に傾くのはやめてよねーという思いも。 -
おもしろいおもしろくないという評価をしてはいけない本だと思った。
えぐい。
私は死刑制度についてはどちらかというと賛成ではあるが、
その中での緩和策的なものってもっと考えられても良いんじゃないかと感じた。
2016.11.9 -
元刑務官である筆者による、現場目線でつづられた死刑の記録。節々に「現場の苦悩を知らない弁護士と学者」という表現が垣間見え、いかに現場の刑務官たちが自称人権派の諸氏による心無い中傷に苛まれているかをうかがい知ることができる。
「死刑廃止」「死刑賛成」を論じた書は世にあまたあれど、現場目線で死刑について切り込んだ書はこれをおいてほかにないだろう。
死刑を考えるうえでまず読んでおいて損はない一冊。 -
筆者の主張が強い。もうちょっと客観的な目線だったら良かったかなぁと思う。
それにしても刑務官の仕事ってこんなに幅広いのかって感じで…。もうちょっと細分化できないのかな。 -
自分たちは、死刑のことを知らなすぎる。知らされなさすぎる。
死刑を一番身近で見てきた刑務官の経験は、非常に重い。
彼らがいなければ死刑はできない。
死刑を望み、死刑を決める人間すら、見ることのできない世界。
でも、本当は見なければいけないことだと思う。 -
思ったより面白くなかった。
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元刑務官が明かす、日本の死刑制度、死刑執行と死刑囚の実態。私はこの手の本を子供の頃から何冊か読んでいたから、日本の死刑が絞首刑であること、執行するのは刑務官であることなどは当然知っていたが、意外とそうした事実を知らない人が多いようだ(近年、刑場が公開されたり、死刑関連の本やドラマなどが話題になった際にそうした声を聞いた)。そういう人たちにはぜひ読んでいただきたい、実態が良くわかる本。
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再読。内容は素晴らしいが、本の構成が少し読みづらく感じた。 -
元刑務官が著した死刑の実態に関する書。刑務官に取材したものとしては、大塚公子さんの死刑執行人の苦悩等一連の名著があるが、刑務官自身によるものは寡聞にして知らない。死刑執行の方法、死刑囚の処遇の難しさ、殺すために生かすという制度に潜む矛盾、全く反省のない死刑囚や受刑者がいる反面で冤罪が確実にあるという現実、短いながら充実した内容。裁判員制度もだいぶ定着し、市民が市民に死刑判決を出すことも珍しくなくなったいまだからこそ読んでほしい一冊。ちなみに、著者は、映画13階段のアドバイザーもしたとのこと。映画のリアリティにも納得。
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今まで刑務官の方の視点で死刑について考えていなかった。
ただそれだけでなく、視点に偏りが少なく、大変読みやすく、また考える事を与えてくれる本だった。
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