空白の叫び 上 (文春文庫 ぬ 1-4)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167682040

作品紹介・あらすじ

退屈な日常の中で飼いならしえぬ瘴気を溜め続ける久藤。恵まれた頭脳と容姿を持ちながら、生きる現実感が乏しい葛城。複雑な家庭環境ゆえ、孤独な日々を送る神原。世間への違和感を抱える三人の少年たちは、どこへ向かうのか。少年犯罪をテーマに中学生たちの心の軌跡を描き切った衝撃のミステリー長編。

感想・レビュー・書評

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  • 感想は下巻に。

  • 申し訳ない、感想ではないがどうしても訴えたい今の気持ち。

    ブックオフで上下揃っていたのでラッキーとばかりに買った。今日上巻読み終わりそうだったので、重いのに下巻も持って出勤。お昼休み、高まる気持ちを抑えて丁寧に上巻を読破、いざ下巻ー、と思ったら、な、な、なんと「中巻につづく」だって?!えーっ、えーっ、えーっ。上下じゃなかったのー、上中下だったのーー?!えーーっ。
    最悪。

    • 寧さん
      可愛すぎませんか…
      よかったら本の感想聞かせてください
      可愛すぎませんか…
      よかったら本の感想聞かせてください
      2020/07/25
  • 2023年最後の一冊!
    貫井徳郎氏の相変わらずの重厚さ。これで第一部か、、、。同じ厚みの文庫がまだ2冊続くと思うと、かなり先の長い話に感じてしまいそうになる。が、そこはさすがの筆捌き。ページを捲る手が止まらない。はやく中巻を読みたい。

    一般的な家庭に育った久藤、裕福な家庭に生まれながら母親が何度も変わる葛城、父と死別し、母は家出して叔母と祖母と暮らす「ぼく(尚)」。
    この3人の14歳の少年がどうやって法を冒し、どのようにして生きていくのか。
    上巻は、それぞれの殺人に至るまでの「瘴気」を描いた。

  • とても平凡でそれを忌み嫌う少年と、無邪気でありながら愛情に飢えた少年と、経済的にも頭脳的にも容姿にも恵まれた少年。

    全く異なる3人の少年がそれぞれ殺人を犯し、少年院で出会う。

    どんな環境であろうとどんな中学生であろうと、人を殺めてしまう可能性があると思い知らされる内容です。

    少年院での惨すぎる生活描写は眉をひそめるだけでなく吐き気を覚えるほど。
    下巻で彼らの瘴気がどう変わっていくのか。
    と下巻への期待が高まる作品。

  • 昔読んだ本

  • 2014/1/21重い暗い話だがどんどん進む。★4

  • 3巻セットの1巻目なので...
    まだ何とも言えませんし、ジャンルも未定(^ ^;

    男子中学生三人の鬱屈した心の裡が
    丁寧に描かれていく、という構成。

    ある意味ヰタ・セクスアリスかと思ってたら、
    殺人事件に発展するとは...(^ ^;

    全体的に重苦しい雰囲気が漂う作品である(^ ^;

  • 退屈な日常の中で飼いならしえぬ瘴気を溜め続ける久藤。恵まれた頭脳と容姿を持ちながら、生きる現実感が乏しい葛城。複雑な家庭環境ゆえ、孤独な日々を送る神原。世間への違和感を抱える三人の少年たちは、どこへ向かうのか。少年犯罪をテーマに中学生たちの心の軌跡を描き切った衝撃のミステリー長編。

  • 中学生ってなぜかこうも不毛な生き物だ。世界が狭く卑屈だ。それを、犯罪を犯さずに居られるかは、普通ここまで軽くないであろうが、筆致の説得力はある。普通じゃない中学生描いているんだし。
    最初の殺人、久藤美也に寄る非常勤講師の殺害が起きたとき、どうも安心した。彼の中の不協和音がようやく終わったことに安堵した。美也に同情できたわけでも、被害者の柏木が不快だったわけではないのに。女としては柏木の方に共感していたのに。それでも、それが正しい解決策でなくとも、一時の心の平穏を喜ぶ思春期の気持ち、とてもよくわかるのだ。他の二人の中学生が犯罪を犯したときについても同じ思いがした。
    それが怖くも、この作品の魅力なのだろう。次巻どう展開していくか楽しみです。

  • 貫井徳郎さすがです。小さな物語で読む人を惹きつける技術の裏側には何があるんだろう。描写する力?表現力?そういえば一応は評価は簡潔なんだけど、でも結局曖昧なものが曖昧なまま。その裏側を読めなければ、そこには行き着かない。日常描写で読者の手を止めない何かが知りたい。少なくとも、貫井徳郎は知っている。さあどうなる。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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