無限連鎖 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
3.43
  • (8)
  • (29)
  • (45)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 249
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167689018

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • テロを題材としたサスペンス小説。
    ハラハラどきどきなのですが、なんと、ハッピーエンドでは終わらないところが、テロの恐怖をさらに強く印象つけています。

    本作では、911後のテロが語られていて、まずはアメリカ、そして、日本となっています。
    ちょっと残念なのが、アメリカで発生したテロと日本でのテロの関係性がやや薄いこと。また、アメリカのテロの影響についてがあまり語られていないことです。
    しかし、それを差しひいても、この物語は怖い!
    楡さんがテロを考えるとこんなことになるのかと思います。
    本書で語られるテロは殺戮ではなく、経済インフラを破壊すること。目の付け所が違うなぁと感心してしまいます(笑)

    まず、アメリカのテロでは、橋やトンネル、高速道路、鉄道が破壊されアメリカの物流を止めてしまいます。結果、アメリカだけでなく、世界中の経済に大打撃を与えるという形です。
    そして、日本のテロでは、巨大タンカーがシージャックされ東京湾へ。原油で東京湾を汚染させることをネタに交渉が行われます。ここでも、東京湾内に原油を拡散させたり、引火して爆発したら、東京湾沿岸のすべての経済活動が止まるということになります。
    そして、この日本の起こったテロに対して、どう対峙していくかが物語のポイントとなっています。
    シージャックされた船員、船長。
    テロリストと政府の交渉。
    制限時間内に解のない問題に取り組まなければならない政府の対応。
    アメリカの動き。
    そして、苦渋の決断!!

    通常なら、シージャックされた船員や船長がテロリストをやっつけて、めでたしめでたしなのですが、思いっきりその期待は裏切られます。
    そういった意味で、ハッピーエンドではありません。

    ハッピーエンドで終わらせなかったところが、本書のポイントなのだと思います。
    日本の危機管理について考えさせられる物語でした。

    お勧め!

  • 楡さんお得意のミステリーもの。
    「Cの福音」系がハマった人は、
    必ずヒットするはずです。

    9.11をベースにアメリカと日本でテロが起こるというストーリー。
    「テロリスト達に悪用されたら?」と
    本気で心配してしまうくらい
    話がとてもリアルに構成されています。
    600ページを超える大作ですが、
    本当に一気に読み切れてしまいます。
    (その分、寝不足気味ですが…。)

    楡さんの小説はハズレがなく、
    安心して没頭できる数少ない著者ですね。
    早く他の単行本も文庫にならないかぁ。。

  • 本作品はもう少し手を加えて、2部作として出して欲しかった。通奏として流れる物流というテーマほテロとの組み合わせにおいて斬新だし、リアリティを持って読者に迫ってきます。楡氏の描写もスリリングだし惜しまれます。

  • 1

  • 久し振りに読んだ楡小説。
    再生巨流、ラストワンマイルと続けて読んだ本小説も、やはり物流に関係する本であった。
    がしかし、今回はテロリストとの闘いが舞台。
    最後までハラハラしながらあっという間に読了した。
    楡周平。ハッピーエンドとは行かない場合もある。

  • 全米各地で再び発生した同時多発テロ。その直後、セレベス海で日本の巨大タンカーがシージャックされる。爆薬を積んだ船は、犯人らの指示により進路を東京湾へ。「一億ドルの現金を用意しろ」。謎のテロリスト集団の要求を呑まなければ、東京湾は火の海になる。刻一刻と近づく危機に、日米首脳は苦渋の決断を迫られる。

  • 後味めちゃ悪!
    色々と思うことはあったけど、楡周平はちょっと説教臭いね。
    しかしハラハラしながら読めたし、読みごたえもあったし、まあ満足。

  • 無限

  • 150423

  • テロって怖いよね。
    でもさ、やる側はテロって思ってないかもしれないよね。
    報復とかさ、復讐とかさ。
    それに対してまた報復だよね。
    それに対してまた……。対してまた……。また……。また……。
    まさに無限連鎖……。

    この本を読むと痛快とか、面白いとかじゃなくて、悲しくなります。
    虚無感に襲われます。
    ひところ「テロとの戦い!」ってよく叫ばれてたけど、
    あれは「無限連鎖」に突入します!ってことなのかもしれないなぁ。
    と、思ったりしました。

    ラスト、悲劇で終わったからこそ色々と考えさせられました。
    もしハッピーエンドで終わっていたら、また違った感想になっていたはず。

    いい本だと、思います。

全22件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

楡 周平(にれ しゅうへい)
1957年生まれの作家。慶應義塾大学大学院修了。綿密な取材と圧倒的なスケールの作品で読者を魅了し続けている。米国企業在職中の1996年に発表した初の国際謀略小説『Cの福音』がベストセラーに。翌年から作家業に専念し、同作は「朝倉恭介」という人気シリーズになった。
主な著書にドラマ化された『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京』(「有川崇」シリーズ)に『プラチナタウン』(「山崎鉄郎」シリーズ)、『再生巨流』、『ドッグファイト』、『和僑』、『レイク・クローバー』など。

無限連鎖 (文春文庫)のその他の作品

無限連鎖 単行本 無限連鎖 楡周平

楡周平の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印

無限連鎖 (文春文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする