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Amazon.co.jp ・本 (640ページ) / ISBN・EAN: 9784167689025
みんなの感想まとめ
物語は、戦後の昭和を舞台にした成功と復讐のドラマで、主人公が過去の悲劇と向き合いながら成り上がっていく様子が描かれています。田舎の大家の妻に届いた人骨の手紙が引き金となり、51年前の事件が明らかになっ...
感想・レビュー・書評
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お馴染み楡さんの最新の文庫本。
最初のつかみはミステリー。
昔栄えた田舎の大家の妻に
既に死亡したはずの人間から人骨が届く。
同封されていた手紙によると、
ずっと行方不明になっていた父の人骨とのこと。
その手紙を読み、妻は驚愕の事実を知る…。
そこからは、戦後の昭和の田舎の様子から、
中盤あたりは貧乏な主人公がビジネスを興し、
下克上のようにのし上がっていく様、
ラストの主人公の復讐劇まで、
一気に読ませてもらいました。
物語のかなり早い段階で、
人骨のトリックは明らかになるのですが、
そんなことが気になる余裕もなく
物語が面白く展開していきます。
600ページ近くの大作ですが、
一気に読める小説です。
上下巻の文庫に分かれていないのも個人的には好感。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった
けど、エピローグは後味悪い..
高度成長期の昭和を舞台にした成功と喪失、復讐の物語。
ストーリとしては、
東北の没落した旧家で、末期がんの夫弘明を介護する清枝。
そこに51年前に失踪した父親の頭蓋骨が宅配便で届きます。
差出人は、集団就職で東京へ出て、火事で死んだはずの同級生長沢一郎。
といったところから、51年前からの物語が始まります。
温かいヒューマンドラマかと思いきや、悪人たちの物語。
旧家の弘明と仲の良かった一郎はトンネル堀りをしている最中、教師である清枝の父親に見つかってしまいます。そして、そのトンネルの落盤で父親は生き埋めに。
それを完全に埋めてしまう弘明と一郎。
小学生なのにこの悪童ぶり。
中学校を卒業した一郎は、集団就職で東京のラーメン屋へ。そこで知り合った先輩の松木にかわいがられますが、この松木も悪党。
松木と離れるため、田舎に帰ろうとした時にアパートが火事になり、松木は焼死。しかし、その死亡は一郎として扱われます。
結果、松木に成りすまして、生きることに決めた一郎。
そこから、運送業を起こし、その事業が成功します。
高度成長期の波に乗り、あれこれ悪いこともやって、成り上がって億万長者になりますが、それを支えた妻、初めての子供も死んでしまいます。
そんな成功した一郎が欲したのが、名誉欲、清枝への想い。
結果、清枝に似た子爵の家柄の女と再婚しますが、ここから落胆の人生。
再婚相手の妻への復讐
弘明への復讐を考えていくという展開。
なりあがっていくところは、なるほどって思いますが、復讐になってくると、なんかいまいち
自分の妻への復讐って何?
弘明への復讐って今更?
そして、エピローグでの清枝の行動..
ということで、後半ちょっと納得いかないところもありましたが、楽しめました。 -
初読&ジャケ買いの本
岩手の寒村出身の主人公の成り上がりと復讐の物語、なんだけれども物語の構成すごい
このパターン初めて読んだ気がする(多分他でも読んでるけどここまで印象に残ったのは初)
最後はそこで終わる!?っていうラストだった
諸々の登場人物どうなったん、もあるしタキコとの時間だけが、本当そこだけが幸せな一時だったし、終わり方はいわゆるイヤミスだったけれども大変面白かった。著者の方、他も読んでみよ
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再生巨流で楡周平さんを知りCの福音に始まる朝倉恭介シリーズを読みハードボイルド作家のイメージで読み始めた。東北の貧農の家の少年が集団就職した東京であるきっかけからこれまでの自分を捨て掴んだチャンスをもとに成りあがっていく。郷里での忌まわしい過去を余命幾ばくもない体での復讐劇…楡周平さんの作品は長編が多いので読むのを躊躇していまうのですが冒頭から引き込まれて一気に読み終えました。楡周平さんの描くジャンルの幅の広さをあらためて感じた一冊です。
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#嫉妬する骨の記憶の眠る村土地は買えるが人は買えない
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骨に込められた記憶…
宅配便で頭蓋骨が届けられたらたまったもんじゃないよね笑笑
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「暗い」が、一気に読み進む。自らの記憶の一部が重なるのか、今の自分が小説と重なるのか、心地良さはないが心に焼きつく作品だ。
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職場の先輩の推薦図書。
ちょっと怖くなってしまうラスト。面白かったです。 -
231016
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昭和30年代、40年代の集団就職の時代背景。
暗い過去を持つ東北から、東京へ上京し、名前を偽って生きることにした主人公の成功、喪失、復讐、因果を描く物語。
当時の集団就職の話など、昭和のにおいが漂ってきてとても面白かった。 -
主人公の人生が目まぐるしく動く様は、スピード感満点だが、ラストは少々不完全燃焼。
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後味悪い。
前半は田舎の貧困話がやたら長い、かとおもえば中盤以降は経済小説、そして最後は復讐。
テーマが沢山ありすぎて散漫になってしまった感じかな。
一言で言うと「どろどろとした人間模様」です。
あまりお薦めしません。 -
始め、てっきり尊厳死や看取りの物語なのかと思いました。
私事ながら、辛い闘病生活を送った父のことを思い出し、ほろりと涙。
…とか言ってる場合じゃなくなるほどに、プロローグの終盤で一気に様相が変わります。
まるで歌舞伎の回り舞台のような転換。
語られるのは、寒村での極貧生活から始まり、高度成長期の日本をのしあがっていく一郎の人生。
プロローグのシーンに向かって真っ直ぐに敷かれたレールを、ぐんぐん疾走している感覚で、久々に貪るように読みました。
圧巻の構成です。
…ただ、あまりにも救いのない三人の人生に、読後は虚しさがただよいます。 -
これもめちゃくちゃ面白かった。この作家すごいです。ジャンルがオールマイティで、とにかくストーリーが良く練られている。
昭和の高度経済成長期を背景に成り上がって行く少年と没落してゆく富豪の家の少年。そこには骨にまつわる秘密の共有が。。。一気に読めます。 -
人間死ぬときは孤独なんだと改めて感じました。寂しい切ない悲しいという感想です。しっかりとした構成で最後まで飽きずに読むことができました。僕は東北地方には行ったことがないのですが,昭和20〜30年代の東北地方の厳しい情景が目に浮かびました。
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もう少し結末を読みたい
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2011冬、最も心に残った一冊。
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[BOOKデータベースより]
東北の没落した旧家で、末期癌の夫に尽くす妻の清枝。ある日そこに五十一年前に失踪した父親の頭蓋骨が宅配便で届く。差出人は集団就職で町を出た翌年、火事で死んだはずの同級生・長沢一郎だった。「骨」に込められた思いと秘密とは?高度成長期の昭和を舞台に描かれる、成功と喪失、そして復讐と因果の物語。 -
楡周平のジャンルの飛びっぷりには驚きですね。
色々なジャンルに挑戦といえばそうだけど、昔のハードボイルド(になるかな?)が好きだったんだけどなあ。あの朝倉恭介のシリーズよかったなあ。
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