- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167694029
作品紹介・あらすじ
今日も私は、庭の木に括りつけたかごの牛脂をつつきに来る四十雀を部屋の中から眺めている-バラの花は例年のように蕾をつけ、鈴虫は「お帰りなさい」と夫婦を迎え、子や孫たちの便りがほほ笑みを運び込む。季節のめぐりのなかで変わらずに続く、老夫婦ふたりの静かで喜びに満ちた日々を描いた傑作長篇小説。
感想・レビュー・書評
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自分にとっての、清涼剤の様な本。
正直な所、内容を理解するかどうかはまた別の話で、
文章からこの人を感じるのがメインな気がする。
穏やかな文章を読んでいると肩の力が抜けていくのを感じるし、
逆に、いかに肩に力を入れて生きているかを知ることが出来る。
本だという事は承知した上で、
もしかしたら実際に、こういう人達が居るのかもしれない、という。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お風呂につかりながら、のんびり読む。極上の幸せ。
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庄野夫妻の日常。
ご近所さんとの交流、頻繁に遊びに来てくれる娘や息子、孫たち。
宝塚の観劇。しょっちゅう送られてくる美味しそうなお届け物の数々。
幸せなご夫婦だなぁーと羨ましく思う。
メールが当たり前の時代に毎回お礼の手紙をくれる子どもたちや孫に驚いた。
うれしい。
いい手紙をくれた。
ありがとう。
これらの言葉に著者のあたたかみを感じた。
ギスギスせずゆったりと暮らしたくなる。 -
文庫交換会の頂き物、初庄野潤三。
「心がほっこりする上質な身辺雑記」ってな感じ。「うれしい」「おいしい」「ありがとう」とひらがなでたくさん出てくる。なかなかねぇ、これの良さがすんなり入って来ないのな。いや、いいとは思うけど、それだけで一冊となるとなかなか満足まではなぁ。雑誌の中の連載の一話としてならいいけども。チェルニーの練習曲が退屈でピアノのレッスン止める子どももいる話が一冊の中で何回出てくるんだ、という。
まだこれの良さがしみじみわかるほど人として成長しとらんのだろうなぁ。 -
2010年10月6日(水)、読了。
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大学のとき、教授が薦めてくれた作家です。
最近新しく文庫になっているのを見つけて、なつかしく思い、手にとりました。
庄野さんの日々の出来事が綴られていて、日記を読んでいるよう。
いつも「ありがとう」の気持ちを忘れず、優しい気持ちで過ごしている作者。
読んでいると、自分もお茶を飲みながらのんびり寛いでいるような気持ちになります。 -
庄野さんと奥様の日々です。 ブローチをなくしてしまってがっかりしている奥様。
庄野さんがブローチを見つけて喜んでもらおうととてもかっこいい演出をして渡します。
すてきなご夫婦!と思って読みました。ありがとうという言葉がたくさん出てきます。
すごくいいです。 -
次回読書会の課題図書
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老夫婦のゆったりとした日常。何事にも感謝です。