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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167697044
感想・レビュー・書評
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永田鉄山斬殺事件から相沢裁判の途中までの陸軍内部の派閥暗闘について、(当時の)新資料を含めて綿密に分析されている。それにしても、陸軍内の皇道派と統制派の派閥争いはもの凄いものがある。戦後から見れば、皇道派の考えるような昭和維新はとんでもないものであり、著者の松本清張も皇道派に対しては厳しい視線を向けているように思われる。他方、統制派も、戦時総力戦体制に向けての統制経済などの国家統制を目標にしているという点では、軍国的であり、反民主主義的で反平和主義的である。いずれにせよ、軍人が政治に関与したり、政治家も党派的争いに明け暮れた暗い歴史ではある。
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2・26事件のはじまりの巻。深い。
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「松本清張」のノンフィクション作品『昭和史発掘(5) 2.26事件①』を読みました。
「松本清張」作品は、昨年末に読んだ『火神被殺』以来ですね。
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いよいよクライマックス 「二・二六事件」へ突入。
陸軍省内で白昼堂々軍務局長を斬殺した『相沢事件』。
新資料を駆使して軍閥暗闘の内幕を解明していく。
他に『軍閥の暗闘』『相沢公判』
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『昭和史発掘』シリーズは、2009年7月に読んだ『昭和史発掘(1)』以来ですね。
本シリーズの五巻から九巻は2.26事件を扱っており、本作品には以下の三篇が収録されています。
■二・二六事件 一
・相沢事件
・軍閥の暗闘
・相沢公判
1935年(昭和10年)8月12日に、皇道派青年将校に共感する「相沢三郎」陸軍中佐が、統制派の「永田鉄山」軍務局長を、陸軍省において白昼斬殺した事件を中心にして、2.26事件への繋がりが関係者への取材や膨大な史料を駆使して描かれています。
興味深いテーマなのですが、、、
内容が奥深くて、登場人物が多いし、当時部の文書が原文のまま数多く引用されているので、正直、読み難かったですねぇ… 当時の政界や財界、官僚、軍閥、皇族の人物相関や力関係が理解できていないので、最初は入り込み難い感じでしたね。
電車の中や枕元で読んでいて、何度も眠ってしまいました… (汗)
それでも、丁寧に解説してあるので、読んでいるうちに徐々に入り込んで行った感じでしたが、、、
天皇機関説や陸軍の派閥(皇道派/統制派)、海軍の派閥(艦隊派/軍縮派)、純粋に尊皇精神を燃やしていた青年将校と派閥争いや出世、倒閣のために尊皇精神を利用していた軍上層部の関係、在郷軍人会と三六倶楽部 等々、表面的にはわかった感じがしましたが… 深くは理解できないことが太宗でしたね。
ちゃんとは理解できていないと思うけど、2.26事件以前の空気感は理解できたかな… という感じですね。 -
皇道派、統制派のつばぜり合いは、相沢少佐による永田軍務局長斬殺に至る。怪文書の横行、真崎教育総監罷免等、陸軍内部は荒波に。一連の流れが二・二六事件へと進んでいく。2021.2.18
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9巻構成のちょうど半ばにさしかかった。いよいよ二・二六事件にはいる。これだけで残り5冊あるのだから、どれだけ昭和初期史の一大事件であったかがわかる。そもそもその導火線になる出来事はすでにいくつもあって、これまでに紹介されてきたので、文壇ゴシップを除けば全部がひとつながりともいえるのだ。この巻はまずは皇道派と統制派にわかれた陸軍統制派の雄、永田軍務局長の暗殺事件である相沢事件からはいる。暗殺ではない、白昼堂々の誅殺だ。その犯人が裁判にかけられるのだが、罰せられるというより称揚される不可思議。大義のための殺人が正当化される、これはもうクーデターの口火というよりない。大事件の地ならしとしての軍内の派閥の暗躍が事細かに綴られて、次巻へつながってゆく。
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☆☆☆2020年3月☆☆☆
「相沢事件」から「相沢公判」まで、軍内部の激しい派閥争い、二・二六事件が間近に迫る。
相沢中佐47歳。永田鉄山を白昼堂々殺害。
その実行に至るまでの心理描写がありありと描かれている。
「伊勢神宮の神託で斬った」と言い切り、事件後台湾に赴任しようとした相沢は尋常ではない。
昭和初期の軍の雰囲気が相沢という人間に凝縮されている気がする。 -
昭和史発掘 [05]
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226あたり
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