昭和史発掘 新装版 (7) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2005年9月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167697068

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

激動の時代背景を詳細に描写する本書は、特に二・二六事件の顛末に焦点を当てています。戒厳令が敷かれた中での軍部の動揺や、クーデターの実行に向けた緊迫した状況が生々しく伝わり、読者はその歴史の深さを実感し...

感想・レビュー・書評

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  • 2.26の続き。戒厳令がしかれているところである。戒厳令とは何か、というのを初めて知った。戦前とはかくも激動の時代だったのだというのが、詳細な説明でよくわかる。

  • 筆者の取材力にただただ脱帽。

  •  緊張の実行編。未明の出陣と襲撃の顛末、そして対応に右往左往する軍部上層部のようすが綴られる。なんといっても個人のテロではなく、これは軍隊を率いてのクーデターだ。その点で五・一五事件などの先行事例とは一線を画している。前代未聞だ。実力行使としての襲撃はほぼ成功したといっていいが、その先の要求貫徹までにはまだまだ道が遠い。理解ある上司が動いて一気に体制転覆を図るはずだったものが、そこから先の実行部隊の力の及ばない部分にほころびができてはいかんともしがたい。勝てば官軍だが賊軍との差は紙一重。時間の経過とともに微妙に変わってくる空気、というところで終わる。

  • 二・二六事件のことが知りたくなった。30年くらい前に中公新書の「二・二六事件」を読んだが、事件の経過をもう少し詳しく知りたかった。調べてみると、本書がかなり詳しいらしい。いきなり「第7巻」から読むのも憚られたが、第1巻から読み始めると、いつまで経っても二・二六に辿り着かない気がして、本当は、その前の出来事も見ておくべきと思ったが、目をつぶって、いきなり事件勃発からの出来事を読んだ。それにしても、様々な場面・当事者について多数の資料から観察して記述しているので、非常に詳細で臨場感もあり、とても面白い。もちろん、著者の主観や歴史観も入ってはいるのだろうが、これだけの資料を並べて書かれると、これこそが事実という気がしてくる。松本清張は凄いなと改めて思った。

  • 昭和史発掘 [07]

  • 2・26事件の決行後の諸氏の有様が、生々しく新資料で綴られる。皇道派青年将校のよく言えば、純情の念、悪く言えば、世間知らずの無私の行動を清張が執拗に負っていく・・・。執念の執筆であることが、大部な一冊に占められている。登場人物の一言、一言に、肉薄する資料的手さばきと推測は、ある種の凄みさえ併せ持って読むものに迫ってくる。清張が、歴史に、すなわち、その事件に関係した者たちの
    「思想」「意思」「欲望」「嘘」「デマ」陰謀、裏切りなどなど、ぐつぐつと煮えたぎる人の情念を、潜り抜け対決し執筆している姿勢までが、この執筆には残されているように思える。何度も読んでも新たなる新鮮さ、発見があるように思えるのは私だけだろうか。

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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