裸 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167698010

作品紹介・あらすじ

「こうしてねぇ、あんたんチのおとうさんもねぇ、揉んだことあるとよぉ」と、自分の胸を揉みほぐしつつ語る伯母。ガリガリで饐えた臭いのするいとこと同じバーで働く、あたし十九歳…。ここは博多の中心地、「ドブ川」こと那珂川ぞいで凭れあうように暮らす三世代の女たちを描いた表題作を含む、芥川賞作家のデビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • 芥川賞受賞作家のデビュー作。『裸』『スッポン』『ゆううつな苺』の3編を収録。

    いずれも女性を主人公にした短編であるが、暗い重苦しい雰囲気の中で女性の強かさと逞しさが感じられた。しかし、面白くはない。

  • 『裸』は読みづらかった。「あたし」の言葉の連発はあまり好きになれない。『スッポン』は人物がよく描かれている。ここでは「わたし」だ。最後の『ゆううつな苺』が一番好きになれた。中学生が「私」で語っていた。「私」も母親もいい感じで絡んでいた。中学生の感受性もよく描かれている。

  • 大道珠貴の初期の作品集。
    「裸」、「スッポン」、「ゆううつな苺」の3篇が収められています。
    「裸」と「スッポン」の主人公は、家を出た若い女性が、
    「ゆううつな苺」は中学生の女の子が主人公です。

    いずれも、親や親戚と、主人公の周りの人たちとの
    距離感が描かれています。

    「裸」の<あたし>は、祖母の家の両隣に住む、
    自分の両親、伯母と従妹たちの群れを疎ましく感じています。

    伯母の紹介で従妹の美和姉ちゃんとおなじクラブで、ホステスのバイトをしています。
    <あたし>の目には、その店の客たちの多くは、意味ない人と映ります。
    かといって、自分もウダウダとした日々の暮らし。

    ひとりぼっちの立ち位置を選択しているようで、疎ましいと感じる親族たちとも、きっぱりと縁を絶つ訳ではありません。

    本当にひとりぼっちになるのは心許なもの。
    心のどこかで孤立に対する保険をかけるのも、仕方ありません。

  • 九州弁がきつい。だらだら流れる平凡な日常の断片の羅列もだるかった。 だけど最後はしっかり締めてくれた。
    「山は文鎮みたいにしっかり地面をおさえつけている」「窓から見える月へ恭しく頭を下げた。何でもします。できます。この脚でふんばれます」
    勇気付けられた。

  • 文庫本のカバーは写真なんだ。
    僕が手にしたのはハードカバーの方で、かわぐちみおによる装画が、本書に収められた三つの短編の雰囲気やテーストを見事に凝縮しているような気がします。

    それはある少女を描いた非常にシンプルなイラストなんですが、19歳のホステス、各地を転々とする33歳の処女、はみ出してはいるがヤンキーにも成りきれない女子中学生、といったそれぞれの短編のヒロインに見事に重なるんですよ。

    もちろん錯覚なんでしょうけど、本書を通じて三人のキャラクターを愛でながら、僕は愉悦の境地にありました。

    著者の『しょっぱいドライ』や他の作品も読みましたが、デビュー作のこの短編集が一番好きです。九州の方言も程よくブレンドされ、少女を中心とした女たちの揺れる立ち位置を目で追いながら、軽くめまいを覚えるもまたいいです。

    それにしても「ゆううつな苺」、誰か映画にしてくれないかな。

  • 博多弁いいw 大道珠貴はめちゃ肌に合う。当事者意識のない感、何ににも期待してない感が延々と。うまい具合に中二くさくなく。



  •  初恋なんかに煩わされてたあんとき、
     その時のまさにその対象だったりしたあの女の子。
     いつも一人で、
     ふわっと浮かんだり沈んだりしていたあの女の子。

     僕の一生懸命をどう見てたんだろうかってことが、
     だいたいわかってきた。

     わかってきたから、
     いてもたってもいられない。
     女の子の眼差しのホントウを知るには、
     男というものは幼すぎる。



     女の子だけではない。
     二十歳のあの人もそう、
     だろうし三十路のあの人もそう、
     だろうしだろうし。

  • 芥川賞受賞の『しょっぱいドライブ』よりは
    面白かったけど。
    それ以上の感想が浮かばない。(苦笑)

  • 2007/02/01購入

  • 博多弁がなんともいい味を出している。中上健次さんを思い起こさせた。

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