ペルフェクション (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2012年1月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784167702045

みんなの感想まとめ

近未来を舞台にしたバレエの物語は、挑戦する精神と友情、葛藤を描いています。物語は、過酷なバレエコンクール「ペルフェクション」を制覇し続けるダンサーの姿を通じて、老いへの悩みやライバルとの関係性を掘り下...

感想・レビュー・書評

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  • 本に引き込まれるまでの助走が長い本でした。
    近未来バレエの話なんだけど、バレエの描写が細かすぎたりして、前半はのめりこめなかった。
    以前、何かで人に話を伝える時は、細かい点の描写を鮮やかにすると、相手の空想をより掻き立てられると聞いたけど、逆になえてしまった。。。

    でも、後半からは、スポーツ選手の老いへの葛藤。ライバルとの友情。
    挑戦する精神への崇高さなんてものが出てきて、読ませる一冊でした。

    自分が追い抜いた前回のチャンピオンが「握った拳とは握手できない」という発言がある。
    これを聞いて、高任は最初、自分を追ってくる挑戦者の拳が開いていないという事だと理解したが、最後の最後で、開いていなかったのが自分の拳だと気づく。
    このエピソードには、考えさせられた。

    また、自分を裏切らなければならない事情のあった仲間に対して、高任が説明する場面で、許したわけじゃなく、水に流すことで、先に進むためきれいさっぱり流したという考え方に憧れた。
    私も、こうやって、人を受け入れられる大きな人間になりたい。

  • ヒキタクニオ作品としては異色の近未来SFバレエ小説。

    時は2060年。過酷なバレエコンクール・ペルフェクションの頂点に五年間も君臨するバレエダンサーのフィリップ・K・武任。文字通りの肉体改造と過酷な練習を重ね、六度目の優勝に挑むが…

    とにかく発想が凄い。冒頭の近未来のオリンピックの描写にも驚かされた。巻末にヒキタクニオと米倉涼子の対談を掲載。『My name is TAKETOO』の改題とのこと。

  • 【461】

    近未来、バレエ物語。
    長編作品て、ひさしぶりに読んだ気がする。

  • ちょうどオペラ座バレエ学校のドキュメントをみたばかりだったので。
    静かだけど熱い物語だった。

  • 未読だと思ってネットで購入したら「My name is TAKETOO」の改題だった。
    情報検索しても改題だと分からなかったので不覚。

  • バレエなど見たこともない私ですが、動と静の対比・筋肉の躍動感を表現する文章が秀逸で、読みながら目の前でバレエが見えてくるような感じがします。
    ストーリーとしての面白さはあまり感じませんでしたが、バレエの表現と一流アスリートの精神力の部分は一見の価値ありです。

  • 人間の体をいろいろと改造しているのが、ちょっと受け入れ難いです。内容は面白そうなだけに、複雑な気持ち。いつかリトライします!

  • 舞台は近未来2060年。
    主人公の武任氏はタイトルとなっている『ペルフェクション』というバレエコンクールの5年連続優勝者。
    39歳、6連覇のかかるシーズンに突入し、
    武任氏の前のチャンピオンの連覇記録に並び、
    自分の老いと若手からの突き上げの中で肉体と精神の極限を追求していく。

    ペルフェクションは3回のコンテストで構成されているので、
    本書では山場が少なくとも3回ある。
    どういう展開で見せるのか先が気になってしょうがない。
    お約束的な裏切りもあり、
    でもそのやりかたもニクイ。

    結末はいろいろなパターンが想像され、
    着地自体は意外性のあるものではないけれども、最後まではらはらさせられ、じんわりとした感動を覚える。


    バレエということで、映画『ブラックスワン』を思い起こした。
    あらゆる誘惑や怠慢を排除し、ストイックに高みを目指す姿勢は外側の人間が想像する勝ち負けとか名誉とか自己実現とか、そんな範疇を超えた気迫を感じる。
    ただブラックスワンのような狂気までは感じない。
    ホラーじゃなくヒューマンドラマだし。
    主人公の鬼気迫る気迫はナタリーと限りなく似ていると思う。

    文字で動的なものを表現するのは非常に難しいことだと思うけれど、
    読みながら感じた躍動と緊張感は、テレビでスケートを見ているときと同じような感覚。
    確かに私には踊る武任氏が見えた。


    若さとパワーにあふれ、自己評価の高いライバルや、
    暗躍する悪人たち、
    武任氏を取り巻く情の厚いスタッフなど、
    典型的な配置ながらいやみなく面白さを際立たせている。

    第一章に、オリンピックがスポーツの祭典ではなくショーと化した近未来の様子を持ってきたのが非常に効果的。
    勝たなければいけないという思いの強さと、武任氏のストイックさを引き立てている。

    あらすじを読んで想像した以上に面白い、また深い作品でした。
    これはよい本だ!

    巻末の米倉涼子との対談を悪材料として忌避しなくてよかった笑

  • 2060年のとあるバレエダンサーのお話。

    インプラント型ポワントってのも、そのうち出来てもおかしくはないよな。

    ヒキタクニオ氏が描く物語って、何て云うか、生き様って言葉がしっくりくるかな。

    『青鳥』の雰囲気に近かったな。

    読了後の爽快感は素晴らしい。粋です。

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著者プロフィール

1961年、福岡県生まれ。イラストレイター、マルチメディアクリエイターとして活躍後、「凶気の桜」(新潮社)で小説デビュー。2006年「遠くて浅い海」(文藝春秋)で第8回大薮春彦賞受賞。

「2018年 『触法少女 誘悪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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