獣どもの街 (文春文庫 エ 4-12)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167705374

感想・レビュー・書評

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  • これぞエルロイ‼︎

    本作を1度で理解出来る読者がいるなら尊敬します‼︎

    本作は一人称の語り手の「おれ」リック・ジェンソンと女優ドナ・W・ドナヒューのW主演。

    そんな2人の出会いから描かれた恋愛小説...な訳無く、警察と女優の謎解きミステリー...でも無く...

    うーん...本作を表現する言葉を私は知りません
    ʅ(◞‿◟)ʃ

    なにが凄いかと言えば、その表現力。

    とにかく凄まじい程の頭韻、頭韻、頭韻...

    そこに被せてくる言葉遊び。

    そっか⁉︎ラップで小説書いたらこんな感じかも(^^)

    慣れるまで手こずりますよ〜

    ドラック、売春、同性愛、殺人、拷問...

    ダークすぎる内容なんですが、それ以上にこの文体に完全にノックアウトです。

    著者であるJ・エルロイは天才、鬼才、犀、犀、犀...

    これを日本語訳した田村義進さんも間違いなく天才です。

    説明
    内容紹介
    暗躍する異常犯罪者からイスラム過激派のテロ計画まで、LAの刑事リックの地獄めぐり。ざらついた詩情も冴える中篇シリーズ3篇収録
    内容(「BOOK」データベースより)
    映画のロケ中に起きた殺人。刑事リックは犯人を目撃した女優ドナを護衛しつつ、拷問も暴力も辞さず事件を追う。やがて浮かんだのは、闇に葬られた陰惨な犯罪だった…。腐敗と悪徳の警察組織に生きるリックと美女ドナを襲う三つの凶悪犯罪。暗黒小説の帝王が久々に現代を舞台に描く殺傷力抜群の暗黒小説。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    エルロイ,ジェイムズ
    1948年ロサンジェルス生まれ。10歳のとき母親を何者かに殺害され、やがて犯罪者同然の生活を送るも更生、作家となる。巧緻きわまる構成と熱病めいた文体で、独自の文学世界を切り開いた“アメリカ文学界の狂犬”

    田村/義進
    1950(昭和25)年、大阪市生まれ。金沢大学法文学部中退。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 素晴らしきかな、新世界。

  • ストーリーよりも、頭韻、頭韻、また頭韻。素晴らしきかな、新世界。

  • 今までエルロイは正直読んだ事なかったの。
    なんとなく暗い読みにくいイメージがあったので。

    でもそれは完全に誤解だったと分かりました。

    もう圧倒的なまでに押し寄せる頭韻の嵐。
    頭の中が韻でいっぱいになるくらい。
    そしてそれがものすごく心地いい。

    リックはもちろんいいキャラだが
    なんといってもドナ。すばらしい。

    表紙の絵、最初なんだこれと思ってたけど
    この二人の関係をこれほど如実に表してるのは無いね。

    あぁ、素晴らしきかな新世界。

  • 他のエルロイ作品とくらべてボリュームは少ないかも知れないけど、エルロイの要素は概ね入ってると思う。入り口として最適だと、勝手に信じています。
    エルロイと言えば暴力とか陰謀とかいうイメージも強いですが、純愛や犬も愛する心優しい所もありますよね。ちょっとね。

  • かなりダーティーな警察サスペンス、ミステリー。刑事と女優が主役。

    …なんだけど、ストーリーはともかく、文体がスゴイね! 頭韻ふみまくり。執念を感じる。訳者もすごい。

  • 2007/9/26購入
    2007/12/3読了

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