魔術師 下 (文春文庫 テ 11-14)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167705695

感想・レビュー・書評

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  • いやいや面白かった!

    右だと思わせといて左?騙された振りで右下からの左下?と思った振りして背中かも!
    なところに正面からバーン‼︎みたいな_| ̄|○

    殺人を快楽とする殺人鬼なら全員死んでたな…

    恐るべし魔術士( ̄▽ ̄)笑

  • 音楽学校で起きた殺人事件の犯人を追い詰めた警官隊は、閉じられた空間から煙のように消えた犯人に驚愕する。
    マジックの修業経験がある犯人“魔術師”を追うリンカーンたちだか……。→
    シリーズ5作目。
    犯人はまさかのイリュージョニスト。開けられない鍵はなく、早替えで瞬時に別人になり、あるはずのものを消し、ない空間に物を呼び出す……。
    これは……ある意味タブーでは?となった。捕まえるの無理じゃね?(笑)
    まぁ、きちんと解決するんだけど、読みながら「いやいや無理だろ」
    って気持ちが先立ちなかなか入り込めなかった(たぶん私だけ)

    マジックやサーカスに魅力を感じないタイプだから、ストーリーそのものはあまり好みじゃなかったけど、リンカーンサイドのキャラの絡みは今回も良き。とても良き。
    シリーズものとしてはとても楽しい作品。
    あと、原題がいいんだよなぁ

  • 下巻も、まあ目まぐるしい急展開の連続。

    犯人、ウィアー(マレリック)は、神業のごとき誤導(ミスディレクション)を積み重ね、捜査陣を見事に翻弄。お陰で、彼の犯行目的が、サーカス「シルク・ファンタスティーク」の破壊、検事補チャールズ・グレイディの殺人、極右「愛国同盟」指導者アンドリュー・コンスタブルの脱走、そして元に戻ってサーカ・プロデューサーのカデスキーへの復讐(シルク・ファンタスティークの破壊)、と二転三転四転し、最後には、ウィアーさえ本人ではなかったというドンデン返しまで用意されている。それにしても、犯人マレリックがわざと逮捕され、拘置所に入れられて、そこで看守と揉み合った挙げ句殺された振りをし、混乱に乗じて脱走するところまでいくと、さすがにやり過ぎ感が…。

    解説に、本作は「ジェットコースター・サスペンス」、犯人マレリックは「怪盗ルパンとか、怪人二十面相の領域」
    著者は「娯楽ミステリのツボと、連続活劇のテクニックを知り尽くした「ドンデン返し職人」」とあるのは、まさにその通りだな、と思った。

    こういう話にリアリティーを求めちゃいけない、とは思うものの、エンターテイメント性があまりにも強すぎて、ちょっと自分はの好みではないなあ。

  • 大ドンデン返し!がうりではあるものの、
    そればかりだと、いつかはネタが尽きます。

    でも、この作品は、これまでの推理小説では
    出なかったような、イリュージョンと言うテーマを
    選んでどんでん返しの繰り返し世界を作り上げています。

    たしかにそうだよなぁ。
    イリュージョニストが犯罪者だったら、
    面倒な事になりそうですね。

  • 幼い頃からマジック用品や本を買い漁って、マジックの練習をしていたので、今回の犯人はマジシャンと言うことで期待していたのですが、期待以上でした。
    作中のマジックやトリックは全て実際に使われているものです。
    マジシャンが犯人の作品は多々ありますが、一番面白かったです。

  • 今年の年末年始は、他の娯楽や家事から読書時間を奪い取れず、一方で負の遺産(積ん読本)がどんどん溜まる悪循環でした。
    前作の石の猿は評価が高くなくてもそれなりに楽しめたけれど、シリーズ5作目の本作は高評価とのことでしたが、確かに面白さの差は歴然。得心いたしました。
    テンポやストーリー展開もよく、登場人物のキャラ立ちもよく、張り巡らされたプロットや、ラストの懸念回収の爽快感もよくで、まさに三方よしの出来栄え、こいつはいけねーよーって感じで次回に続くのでした(何を言っててるんだか)。次は「12番目のカード」か。。。沼にはまる感じでは決してないのだけど、とにかく面白いシリーズです。

  • このミス海外編2005年版2位。リンカーン・ライムシリーズ5作目。ドラマの24みたいに凄い勢いで事件が起こって片っ端から現場の遺留品分析して、次の事件の発生現場を推測して事件発生の邪魔をしていく。スピード感あふれる活劇と登場人物の家族がらみのエピソードなどが時々挿入されるTVドラマのような雰囲気。シリーズものの性か、このシリーズを特徴づけるどんでん返しがエスカレートしてきて、犯人と探偵が超人すぎてちょっと興ざめしてしまうこともあるし、犯人の目的達成のための手段が複雑すぎてそんなんできるねやったら、もっと簡単に目的達成できるやんって思ってしまう。あと分量があって前半はちょっと退屈でした。

  • 今回もおもしろかった〜

  •  神出鬼没の殺人鬼”魔術師(イリュージョニスト)”とライムたちの追走劇を描く下巻。

     この小説を例えるとするなら荒れた海の浜辺。何度も大きな波がやってきて、それが引いたと思いきやまた大きな波が来る。息もつかせぬツイストのオンパレードに夢中になります。
    こうした小説に関しては残りページ数で「もう一山ありそうだな」といろいろ勘ぐってしまうのでページ数の実感が湧きにくい電子書籍で読みたくなりますね。(勘ぐっても十二分に面白いのですが)
     
     そして自分のそうした考えすらも逆手に取ったどんでん返しも最後に用意されていて非常に満足。本当にディーヴァ―のツイストへのこだわりと、サービス精神に頭が下がります。

     作中でイリュージョニストでライムたちの捜査に協力するカーラが、イリュージョンのテクニックについて語る場面があるのですが、そのテクニックやトリックというものが本当にミステリのテクニックと似ていることが分かります。
    だからある意味カーラの語りは、ディーヴァ―自身のミステリ観を表しているようにも思えます。そしてそのテクニックをこれでもか、というほど使った作品なので息つくヒマなく読んでいたように思います。
     
     一方で登場人物たちの魅力も存分に活かされた作品でもあります。
    ライムの優しさや、少しシニカルな言い回しも冴えてますし、サックスが警察という厳しい社会で懸命に闘っていること、
    またカーラの母との話や師匠の話など、登場人物たちそれぞれに色々な魅力が付与されています。

     改めてリンカーン・ライムシリーズの面白さと安定感を実感した作品でした。

    2005年版このミステリーがすごい!海外部門2位

  • リンカーン5作目
    マジック、イリュージョンに翻弄されっぱなし
    誤導に乗っかって、向かっては引き戻されの繰り返し
    下巻の途中で、もう終わりかと思ってページの残りを見たくらい

    面白かった

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著者プロフィール

1950年、シカゴ生まれ。ミズーリ大学でジャーナリズムを専攻。雑誌記者、弁護士を経て40歳でフルタイムの小説家となる。科学捜査の天才リンカーン・ライムのシリーズ(『ボーン・コレクター』他)や“人間嘘発見器”キャサリン・ダンスのシリーズ(『スリーピング・ドール』他)は全世界でベストセラーになっている。ノンシリーズ長編小説、短編小説など人気作品も多数刊行
『ブラック・スクリーム 下 文春文庫』より

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