数学的にありえない (下) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2009年8月4日発売)
3.73
  • (58)
  • (156)
  • (99)
  • (17)
  • (5)
本棚登録 : 933
感想 : 100
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784167705763

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • アクション映画を文字におこしたような物語。ギャンブルシーン、逃走シーン、潜伏・格闘シーンが多く、息もつかせぬ感じで結末へ。
    好き嫌いがわかれる作品かも。
    「ラプラスの魔」がテーマで、読者の知的好奇心をくすぐり、作品にグレードアップ感をそえてはいるが…。
    比喩表現がクールで楽しめる。

  • 後半にかけて面白さが膨張し圧巻の締めくくりであった。本来なら感想を書いた後に、あとがきや解説を読むのが自己流であったが、本書ばかりは先にあとがき、解説を見ずにはいられなかった。と言うのも、自身は統計学や量子力学にある程度の知識を有しているのだが、知識のない人が読むとどんな感想を抱くのかが気になったからだ。

    描くストーリーやテーマは壮大であるにも拘らず、そこに科学の法則を混ぜ込んで、あたかも現実に起こり得るかのような錯覚を味わうことができた。(私は起こり得ると信じたいが。)タイムスリップや未来予知など時間に関する小説は数知れないと思うが、その設定を受け入れるのではなく、理論的にその世界に自分の脳が設定されていく感覚が快感であった。

    中学生で手に取った小説で長年眠らせていたが、当時読んでいたらどんな人生になったのだろうと、見ることのできなかった別世界を想像している。

  • 天才数学者 ケインが主人公。

    ケインには本人にも気付かない能力があるのだが、癲癇があるため職をも失い、ギャンブルに依存する生活をおくっていた。
    双子の兄に久し振りに会うところから物語りは動き始める。
     
    ケインの能力を独占しようとする科学者、ロトで大金を手に入れた幼馴染、スパイの女性ナヴァ 等色々な登場人物の様子もそれぞれ描かれている。

    ケインが拉致されそれをナヴァが助け出すのが締めくくりなのだが、その後なぜケインがこのような困難に巻き込まれたのかが明らかになり物語は終結する。



    冒険小説でありサスペンスであり人間物語であるのだが、未来余地というSF的なようそがあるのだが、それをSFではなく、科学的根拠に基づいて設定しているので今までになかった面白さがあった。
    文章の流れも飽きさすことなく一気読み出来た。
    星5にしなかったのは、少し納得のいく説明がなしに、話を流している部分があったからである。

  • 再読。オビにはこのミスで海外ミステリー5位とあるけど、この年は他に何があったんだろう。フロスト?

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「この年は他に何があったんだろう。」
      2006年週刊文春ミステリーベスト10では3位でした。そして1位はローリー・リン・ドラモンド「あなたに...
      「この年は他に何があったんだろう。」
      2006年週刊文春ミステリーベスト10では3位でした。そして1位はローリー・リン・ドラモンド「あなたに不利な証拠として」、2位はカルロス・ルイス・サフォンの「風の影」。どちらも納得の出来栄えです。。。
      2013/10/03
    • zhimeiさん
      ここにコメントしてお返事になるのかどうか分からないのですが、調べて下さって有り難うございます。自分で調べるべきですよね…
      1位は読んでません...
      ここにコメントしてお返事になるのかどうか分からないのですが、調べて下さって有り難うございます。自分で調べるべきですよね…
      1位は読んでませんが、2位は読みました。でも全然好きになれませんでした。普通の男の子が美女達にモテまくる話として読んでしまって。
      2013/10/04
  • ーーーポーカーで1万1千ドル大敗し、マフィアに追われる天才数学者ケイン。
    だがその時彼を悩ませていた神経失調が、驚異の「能力」に変わった。それを狙う政府の秘密機関と女スパイ。彼らが権力を駆使して追う「能力」とは?
    幾つもの物語が絡み合う、超絶ノンストップ•サスペンス。


    新規開拓
    膨大な知識に裏打ちされた語り口には、貴志祐介に近いものを感じた。

    それぞれのピースが、あるべき場所へ少しずつ収まっていく感覚はやはり素敵♡

    さらに、それぞれのキャラが立っていて非常に魅力的。ケインとクロウの葛藤には胸を締めつけられる

    純粋なエンターテイメントとしても完成度が高いし、確率論,統計学,量子力学なんかをかじったことがあればもう一歩楽しいはず!これはオススメ!



    「ま、いわゆる仕事上の友人ってやつですよ」

  • 上巻は、登場人物の幅が広くなっていくこともあって、読み進めるのに思ったよりも時間がかかったけど、下巻でそれがすべて一点に収斂していくに従って一気に読み終えてしまいました。

    この本を読む前には、科学とミステリーとの融合ということで、ダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチ・コード」が引き合いに出されている書評をいくつか見ましたが、私にとっては、ダニエル・キースの「アルジャーノンに花束を」の人間観とJ.P.ホーガンの「量子宇宙干渉機」の世界観の上に構築されたミステリー作品というような印象を受けました。

    作品中には、目を閉じるという事がひとつのキーとなっている箇所がありますが、作者が視覚障害を持ち小さい頃から朗読音声でさまざまな小説を聞いてきたという経験が、こういった視覚に頼らない頭の中でのイメージ構築という事に結びついているのかもしれないとも思いました。

  • 未来を予知できる「ラプラスの魔」をめぐる戦い。登場人物も魅力的で、練りに練られたストーリーは素晴らしい。良質な海外ミステリ。

  • 紅蓮の炎を越えて助けたケイン。ナヴァは北朝鮮工作員との取引から、ケインと共闘の道を選んだ。ケインは最初は幻覚だと思っていたようだが……。完全なるラプラスの魔になれないケイン(という設定)は、樹形図のように枝分かれする未来の中からベターな選択をするのだが、それはナヴァや兄ジャスパー、そして自分自身をも窮地に追い込んでしまう。それが本書を面白くしているのだ。下巻は数学的な面白さより、濃厚なアクションシーン多めで大団円を迎える。まあ原題はIMPROBABLEなので、数学メインというわけではないのだろう……

  • 上巻で抑え気味だった分、下巻で大爆発かと思いきや、地味。

    (⁠⌐⁠■⁠-⁠■⁠)サゲもモヤモヤ。もっとド派手に、ご都合主義できる題材なのに残念、、

    ⊂|⊃
    [ಠ⁠_⁠ಠ]格闘シーンの描写は良かっただろ♥

  • 2020/6/29読了
    “ラプラスの魔”を巡る陰謀も追跡劇も戦闘も、全ては一人の少女を救う為のシナリオだったというオチ。しかも、ファウアーさんは、続編の『心理学的にありえない』以降、小説の発表はなさそう。『心理学的に…』の方はイマイチ感あり、一発屋で終わってしまった可能性がある――あくまで、可能性だけど。

  • スピード感があり伏線回収も分かりやすく好きだった

  • 下巻は最初からノンストップのスリリングな展開。未来を見ることができる能力を持つケインと、その力を解明して自分のものにしようとする研究者と追跡のプロ。ケインを守るナヴァ。このナヴァが本当にカッコいい!確率論の話はよくわかりませんが、それを置いておいても圧倒的な面白さで、息詰まるような展開に目が離せませんでした。ある行動の選択が引き起こす次の出来事。そしてその連鎖、未来を見ることができる能力が使えたら、と考えると楽しくもあり、怖くもあります。

  • 2021年5月8日読了。

    下巻になって、ノンストップの展開。
    上巻にあった物理学や統計学、確率の記述は最低限になり、まるで別の小説のようなスピード感。

    そしてラストは爽快感がある仕上がり。

    上巻であきらめなくてよかった。
    評価に偽りなしと確信した一冊。

  • 未来が見えるとかもはや超人。
    でも再度の病院にいた少女の伏線回収はさすが。

  • 現題は“IMPROBABLE”
    これを『数学的にありえない』とした訳者はすごい。
    このタイトルでなかったら買っていなかったかもしれない。

    「現在のことをすべて知っているがゆえに過去も未来もすべて見通せる全知の存在」を「ラプラスの魔」という(ポケモンではない)。
    20世紀のはじめ、量子物理学によってこのラプラスの魔の存在は否定されだが、本書の主人公・デイヴィッド・ケインはひょんなことからその能力を手に入れた。

    自分がいまどのような行動をとるべきなのかということについては、つねにありとあらゆる選択肢がある。
    もしすべての選択肢における結果を瞬時に把握することができたなら、その中から最良の解答を選ぶことができる。
    このような能力を小説世界の中で描いた作者の発想力は見事だと思う。

    ミステリとアクションと数学とが織りなすストーリーがとってもスリリング!
    最後の方はアクションが強くなりすぎて数学があんまり関係なくなってしまったので評価はやや低いが、久しぶりにドキドキしながら手に取った小説だった。

  • 一気に読んだ。ストーリーや世界観も圧巻だけど、ナヴァやケインの行動に対する責任のとりっぷりも気持ちよい。

  • 話の内容の、半分くらいしか理解できなかった・・・

    だけどそれでも「面白い!」と思えました。

    よく「ダヴィンチ・コード」と比較されるようですが、
    スリリングで斬新な手法はどちらも非常に面白いと思います。

    今回は確率論に関しての記述も多い割に、わかりやすい部分も多く、
    確率論に対してちょーーーーーっとだけ親近感が湧いたような気がします。

    戦闘シーンでは、思わず顔をしかめてしまう程
    リアルに想像できてしまいました。。。

  • 1

  • ある瞬間における全ての物質の状態を特定することができ、且つ、そのデータを完全に解析できるだけの「知性」が存在するとすれば、この知性にとっては、すべての未来が確実なことなり、その眼には過去と同様に未来も見えているだろう。このラプラスに定義された知性こそ、「ラプラスの悪魔」。量子論により、その存在は完全に否定されているが、この小説の主人公こそ、未来の事象を発生確率を予言する、形を変えたラプラスの悪魔である。 この主人公の未来を予言する特殊能力は、ある科学者の実験により覚醒させられた。それを聞きつけた他の科学者は、その成果を横取りするために、主人公を拉致しようとする。そこに、CIAを裏切り北朝鮮の為に働いているとなった女性エージェントが、この主人公を北朝鮮に引き渡すために、横やりを入れる。最終的には、ラプラスの悪魔の力を持つ主人公によりストーリーが支配され、思いもよらないハッピーエンドに。 量子論や、確立論を知らない人には、若干厳しいかもしれないが、それでも十分楽しめると思うぐらい面白い。ただし、上巻は退屈なので、我慢が必要。

  • 正直主人公の能力すごすぎて理解はできなかったけど面白い小説

全88件中 1 - 20件を表示

アダム・ファウアーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×