- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167708030
感想・レビュー・書評
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すでに読んだ3冊のエッセイとちがって
あちこちの雑誌に書きなぐったエッセイをひとまとめにしたもの。
離婚した31歳から、直木賞&再婚してしまった41歳まで。
バラバラなので、さーっと見て興味ありそうなところだけ読みました。
彼女のエッセイ、あと2冊読む予定。
前夫が登場するのはこの本が最後かな?
どうして離婚したのか、私レベルではわからない。
小説読みまくればわかるでしょうか。
でも、もうそれはいいでしょう。
このエッセイの最後に、新しいご主人との幸せな光景が描かれます。
ご主人の愛が見えるんです。
このやろー。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
31才から41才になるまでの10年間のエッセイ。離婚したばかりで仕事もお金もほとんどなかった頃から再婚、直木賞受賞まで。丁度「恋愛中毒」「プラナリア」を執筆した時期でもある。
前半は30代独身女性向け雑誌Domaniのエッセイが中心。
後半は、色々な媒体で綴られた日常の一コマ、20代の私、日々思うことがまとめられている。
彼女の作品を貪り読んでいた20代後半の私。田舎から関東の大学に出て、紆余曲折あって東京に戻り一人暮らししていた頃。
朝起きて仕事に行き、小さなアパートに疲れ果ててもどる。そんな生活の中で、彼女の小説は、抱えていた苦しさを代弁してくれる理解者で、目に映るごく普通の風景や日常を彩ってくれた。
あの頃、筆者である彼女は30代後半だったのだ。
前半部の男だの女だののエッセイは正直、もはやどうでもいい。それは、エッセイには心に染みるタイミングがあるからなんだと思う。
後半部はやっぱり面白かった。端的に本質を突く表現はさすが。「家庭は人格工場だから..」とか、さりげない一言に、あ〜、メモ!という気持ちにさせられる。
時を経て、私の経験値も上がり、心の筋肉も体力もついた今、本書の中のこの言葉を誰かに伝える機会があればいいな、と思う。
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物事の解決法が分からない、ということは、つまりまだ解決する力がないということだ。判断力というのは体力と同じで時間をかけて地道に作り上げていくしかないのだと思う。
そう、今は苦しくても、少しずつ経験値を上げていけば力はつくんだよ。きっと楽になる。 -
文緒さんも葛藤しながら、悩みながら、もがきながら生きてるんだなぁと思った。
こうした想いがあるからこそ、心に響く数々の作品を生み出すことができたんだろうな。
厳しいながらもどこか愛情を感じる文章で「今の生き方でいい、自分で選択した道を信じて進めばいい」と希望と自信を持たせてくれる人間くさい山本文緒さんの作品がわたしは大好きだ。 -
色々と染みるタイミングで読めてよかった!
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彼女のいくつかの作品のモチーフになっているコンプレックスについての章では「心の安定を他者からの評価だけに頼っていると、人の何気ない一言に舞い上がったり、激しく落ち込んだりしなければならなくなる。」と。自分だけが何故…?と外の基準や自分の思いに囚われていることが多い現実。また彼女が得体の知れない虚しさをずっと抱えてきたからこそ書き続けたという一文に驚く。
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図書館で何気なく手に取った本。作者が今まで書いてきたを時期ごとにまとめた構成。こまかいお仕事(パソコン導入後)という時期(30代後半)に書かれたものが一番面白かった。作家の方も年齢とともに感性やテクニックが変化するし、読み手も感性が変わってくる。文章を読むタイミングが重要。宮本輝の錦繍をもう一度読むか
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図書館にて。
移動用にと短いエッセイ集を。
30から約10年間のエッセイだというところも興味をそそったのだけど
慣れない文体だったからか、
全然ダメだった。
この本しか持って出なかったから、無理やり読むしかない、というくらい。
たまたまタイミングが悪かったか? -
5月に読書をする時間がなかったせいか
読書欲が止まりません。
山本文緒の小説って、
どこか暗くて病んでる雰囲気があまり好きじゃなかった。
それでもけっこう読んでいるのは、姉が好きだから。
私の姉はけっこう読書家で、わりと趣味も合う。
山本文緒も自分では買いたくないけど読みたい。
この本は、今山本作品を読み直したら好きと思うかもしれない、
と思わされる面白い人柄がにじみ出るエッセイ集。
なんとうか…性格がキツい!全然いい人じゃない!
だけど正しい感じが、巷に蔓延する「私ってばハッピーなの~」的
うんざり女性エッセイ(あんま読んでないのに偏見だらけですみません。)とは違う、
爽快感のようなものがあった。
不幸のどこが悪いのかとか書いていて、ぷっ達観してるなって。
彼女のそういうクールなところが好きだと感じた。
自分の親や友達(と思ってた人)をぶった切るところとか
あんまり女性はしないよね。でも、すごくわかる。
ライフスタイルの地味さも共感とあこがれを覚えたし(笑)。
どこか暗い語り口調も無個性のようで個性的。
淡々と、ぼんやりと、鋭くして、刺す。
31歳で離婚してから再婚するまでの10年間に、
いろんな雑誌に寄稿したエッセイの寄せ集めではあるので、
一気読みはキツかった。が、なんか気になって一気読みしてしまった。
直木賞受賞のくだりでは、自分を卑下しつつも、
書くぞ、読ませるぞという決意やパワーを感じましたよ。 -
直木賞受賞したころの話がなるほどと思った。
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