空中ブランコ (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 15852
感想 : 1530
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167711023

作品紹介・あらすじ

伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が…。この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者は癒やされる名医か!?直木賞受賞、絶好調の大人気シリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • やはり面白い!!
    伊良部先生も良いがマユミさんも凄い魅力的なキャラ。

    皆それぞれ悩みを抱えて生きてるが
    悩みなんてバカらしくなる

    話は変わり(かわんのかよ!)
    インザプール、空中ブランコとも
    映画化?映像化?…予告編を見たが

    やっぱり小説も漫画も【原作が良い】ですね
    最近の映画やドラマは【原作はだいたい漫画でしょ?】と思ってたし、【実写化しても成功するのは一握り】で

    実際【この作品面白いな!!と思った実写化作品】はただ「俺が原作知らない作品」なだけなんだよなぁ…
    原作見ちゃうと、知ってると駄目…
    映像作品を生業にしてる方には悪いけど…映像化するにあたって、事情で内容や登場人物やその性別、設定まで 変えなきゃいけない事も多いだろうから…
    映像作品も良いけど、やはり本が好き

    自分よりオジサンだったり、おじいさん達は
    ラジオ聞いてるだけで【野球が観れた】【野球が伝えられていた】【打席が、ボールが見えていた】
    自分もオジサンになってきて
    なんかそれって「カッコいいなぁ」と思うようになった。

    まぁ…私…野球に興味ないんですけどね
    【ねぇのかよ!!!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ!!】

  • 表題作を含む5つの短編集。
    前作に続き、精神科医である主人公・伊良部の元へ心の悩みを抱えた患者たちがやってくる…。

    個人的には前作のイン・ザ・プールの方が笑えた。

    しかしながら、相変わらず最終的には伊良部のぶっ飛んだ治療法の発想で患者たちを救っていく展開は前向きな読後感を与えてくれて好きだ。

  • 131回直木賞受賞作品。色白デブ精神科医の伊良部医師、今日も悩める患者に「いらっしゃ~い、さあ、座って、座って!」と診療開始。まずは手始めのビタミン剤。マユミさんの開けた胸のチラリズム!わぉ!伊良部医師は本物か?ヤブか?何だか分かってきたぞ!多分両方だ!ふざけた感じで自分を曝け出し、その中から患者のど真ん中の治療を探し出していく。でも重要なのは、自分がまず楽しみ、次に患者も治していく。伊良部医師の前に現れてくる患者は「強迫性神経症」がメインでした。多分人間は少なからず強迫的な部分はありますけどね。

  • 伊良部先生シリーズ。
    こんな先生だったら精神科へのハードル下がりそうだな。登場人物達も濃いキャラクターで楽しい。

  • イン・ザ・プールに続く空中ブランコ、読了。

    伊良部総合病院を訪れる患者は、相変わらず、伊良部先生に振り回されっぱなし。
    「いらっしゃーい」と素っ頓狂な声で迎え入れられ、有無を言わさず注射を打たれ、伊良部先生の言動に翻弄される。
    治療に来たはずなのに、伊良部先生と話すたび、患者たちは、伊良部先生に突っ込みを入れずにいられない。

    一見すると、伊良部先生の相手をするのは疲れそうだ・・と思っていたのだけど。
    果たしてそうだろうか? だってまるで5歳児の言動。気兼ねなく、好き放題やってくれるのだから、患者も、つい、
    無防備になってしまう。思わず、素で話してしまう。遠慮する必要もなければ、見栄を張る必要もない。
    そんな相手と一緒にいて、果たして疲れるのか? ここに出てくる患者さんたちのように、いつの間にか伊良部先生を
    心のよりどころにしてしまうのに、疲れるわけがないのでは・・と次第に思いました。

    ギスギスした現代社会、ストレス社会だからこそ、伊良部先生みたいな人が、今、必要とされているのかも・・。
    だからこそ、このタイミングで読んで、心に沁みるのだと思います。

  • 第3弾「町長選挙」を先に読んじゃったから☆4つだけどホントは5つの感動ストーリー???ラストのマユミちゃんの言動には泣いちゃいました。
    登場人物の中でいちばん真面目で正しく生きてて、やさしい心を持っているのは患者としてやってくる人たちだ。これは奥田さんの精神世界の深い理解と、生き方に対する暖かいまなざしのように思える。
    私も早速わが町の地図を調べて、点一個で大変身する名前を探した・・なかなかむずかしい

  • 結局、伊良部先生は狙って突飛な行動をやっているのか、それとも全く考えなしにやっているのか...
    それでも結果的に治るのなら、それに越したことはないかもしれません。

    症状の描写は陰鬱ですが、キャラクターの面白さやストーリーのテンポの良さで感じさせず、話を暗くしないのは凄いと思いました。1つ1つも短編なのでサラッと読めるので、あまり長い作品を読むのが得意でない人にオススメです。

  • 個人的には”義父のヅラ”が一番面白かったかな...。精神科医伊良部一郎の破天荒な診断と治療に微笑ましさが止まりません。他責的な自己の価値観をリフレーミングし、多様な価値観を受け入れていくさまはなかなか痛快です。


  • 2022/01/06 読了。

    ドクター伊良部シリーズ第2弾。

    いきなり、一作目を飛ばしてしまったけれど、難なく読めてしまう面白さ。この続きで3作目も読んでしまおうか。

    さまざまな事情を抱えて、この本に出てくる5人の主人公たちは、神経科の伊良部の元へ足を運ぶ。

    薄暗い地下に診察室を構えて、悩み事を話せば、特効薬と称してビタミン注射をしてくる。

    普通に考えれば、いや、普通に考えなくとも、医師免許剥奪されてもおかしくないような行為をしでかし、偏屈という言葉ではスケールが収まりきらない。

    どの話でも、登場人物たちが悩みに立ち向かおうとしていることに、悪ノリしたり、邪魔したりばかりしているから、果たして精神科医の役割とは何か、と考えてしまう。

    でも、悩みを聞いた人にできることなんてほとんどなくて、結局は、扉を開ける取手は、内側にしかついていないのかもしれない。
    もちろん、きっかけはあるのかもしれないけれど、それも自分でしか見つけることはできない。


    「いいこと言った」つもりのアドバイスが、全く役に立たなかったり、「何気なく言った」ことが、その人の人生を大きく変えてしまうこともある。だから何かで悩んだときには、ドクター伊良部みたいに、思い切って「悪ノリ」するのも、アリなのかな、と。

    ガチガチになって動けないよりは、きっとマシだから。

    悩んでない人でも、肩がスッと軽くなる一冊でした。

    おすすめの短編は「女流作家」。

  • 素敵な本だった。短編で精神科医が、患者を救ってく話。なんだけど、精神科医は医者らしいことはなんもしない、注射を打つだけ。あとは患者の横でふざけたり、遊んだりしてるだけ。だけど、いつのまにか、患者が悩みを解決していく。登場する患者は、シンプルに鬱の人とかではなく、社会的には成功してる人が出てくるんだけど、自分の世間体を気にしすぎたり、プライド故に、医者にかかるはめになっている人だった。そういう人達が自分の本心に気付いていく。もっと気楽に生きてこーよ。プライドなんか捨ててこーよってメッセージが見えるそんな作品。面白かった

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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