- Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167711054
作品紹介・あらすじ
地方都市・ゆめのに暮らす訳アリの5人。それぞれの人生がひょんなことから交錯し、猛スピードで崩壊してゆく様を描いた、奥田英朗の傑作群像劇が待望の文庫化。
感想・レビュー・書評
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途中、話もただの日常風景で、登場人物のみんなが、あまりにもネガティブな空気しかまとってなくてイライラしたけど、後半から今後どうなるか気になった。
しかし、暗いストーリーなので、下巻の前にキラキラした他の本を読んでからにしよう。と思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
上下巻で分かれているからなのか、なかなか進まない。
後半でやっと何かが起こりそうな感じがしてきたから、早く下巻を読みたい!
それぞれの登場人物がどうやって交錯していくんだろう? -
五人の登場人物が複雑に絡み合う。なかなか面白い。
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下巻にて。
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下巻につづく
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地方合併ゆめの市に住む其々異なる年齢、性別5人の生活を描く。
・相原友則:妻の浮気で離婚し1人生活で市役所の生活保護課で生活保護受給者の受給削減に取組む32歳の男で勝手な受給者の間でやる気を無くす
・久保史恵:田舎街にウンザリして東京の大学(立教or青学)生活を夢見る高校3年の女子高生
・加藤裕也:若いバツイチの元暴走族で元総長が社長を営む詐欺会社で年寄を騙して漏電遮断機を売る23歳セールスマン
・堀部妙子:スーパーの保安員で万引を捕まえつつ現生の不幸を新興宗教にすがる48歳のおばさん
・山本順一:2世の市議会議員で土建屋との癒着で処分場建設を推進し利権を得るために立ち回る、県議を狙う
この5人が地方都市に有りがちな其々の生活に苦悩しながら生きる、何だか皆其々荒んでいる生活が暗くちょっと憂鬱気分になる、多分下巻ではさらに荒んで行くのだろう。地方都市で過ごした経験での有る有るに共感を持ちつつ、現在の闇を抱えた内容に世の中の不条理を感じる一冊。 -
人生負のスパイラルに落ちていく人たちを描いた話し。救いの無い蟻地獄へ吸い込まれているのを分かりながら人は認めずに落ちていく様の描写がとても優れている作品だった。
- 「自分が優位に立てる場所があると気が大きくなる。人を見下すのは、気分がいい」
- 一つの真実だろう。
- 「学校を落ちこぼれた人間は稼ぎで自分を証明するしか無い」
- 「都会と地方の最大の格差は文化だ。着飾っていける機会は結婚式だけ」 -
合併で生まれた地方都市「ゆめの」。
不満を抱えながら過ごす男女の日々で話が進む。
社会福祉事務所で働く公務員、東京に憧れる女子高生、暴走族あがりのセールスマン、新興宗教にはまる女性、良くありがちな裏で何やってるわからない市議会議員。
田舎だから働き口もなく、生活保護を受けている住民も多い。
さて、下巻でこの町はどうなっていくのか…
2018.8.15 -
合併で生まれた地方都市・ゆめので、鬱屈を抱えながら暮らす5人の男女ー人間不信の地方公務員、東京にあこがれる女子高生、暴走族あがりのセールスマン、新興宗教にすがる中年女性、もっと大きな仕事がしたい市議会議員ー。縁もゆかりもなかった5人の人生が、ひょんなことから交錯し、思いもよらない事態を引き起こす。
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某県ゆめの市。典型的な冴えない地方都市に暮らす、暴走族上がりの詐欺セールスマン、新興宗教にはまる中年保安員、東京での大学生活を夢見る女子高生、選挙を控え落ち着かない市議会議員、生活保護を担当するバツイチ公務員。
閉塞感のかたまりのような彼らの日常にやがて事件が起きて…。
うまくいかない人生はいったい誰のせいなのか。自分か、国か、自治体か、家族か…。同情する余地のない弱い彼らだが、そういって突き放しきれないもやもやとした気持ちが残る。