花まんま (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2008年4月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167712020

作品紹介・あらすじ

【第133回直木賞受賞作「花まんま」映画化決定!】

まだ幼い妹がある日突然、母のお腹にいた時のことを話し始める。それ以降、保育園をぬけだし、電車でどこかへ行こうとしたり、習ったことの無い漢字を書いたり。そして、自分は誰かの生まれ変わりだと言い出した…(表題作「花まんま」)。

INFORMATION
映画『花まんま』
2025年4月25日(金) 全国公開
出演:鈴木亮平 有村架純
   鈴鹿央士 ファーストサマーウイカ 安藤玉恵 オール阪神 オール巨人
   板橋駿谷 田村塁希 小野美音 南 琴奈 馬場園 梓
   六角精児 キムラ緑子 酒向 芳
監督:前田 哲
配給:東映
公式HP:https://hanamanma.com


~映画化によせて~原作者の言葉

私が書いた『花まんま』は八十枚ほどの短編で、もともとは子供である俊樹とフミ子の物語でした。今回の映画化 の際には、原作をそのままに生かしつつストーリーを膨らませ、見事に世界を広げていただきました。私の手が届かなかったところにまで気持ちが届いていて、原作者冥利に尽きるというものです。さらに存在感のある出演者の 方々には期待が高まるばかりで、まさに私一人では見ることができなかった『花まんま』です。


昭和30~40年代の大阪の下町を舞台に、当時子どもだった主人公たちの思い出が語られる。ちょっと怖くて不思議なことや、様々な喜びやほろ苦さを含む物語に、深い感動と懐かしさがせまる傑作短篇集。

第133回直木賞受賞作。

解説・重松清

みんなの感想まとめ

子どもたちの純粋な視点を通して、昭和30〜40年代の大阪下町の日常と不思議な出来事が描かれる短編集です。物語は、前世の記憶を持つ妹や、亡くなった少年の姿を見送る優しさ、そして不思議な生き物として描かれ...

感想・レビュー・書評

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  • 2005年第133回直木賞受賞
    短編小説6編。
    どれも大阪下町の懐かしさを感じられる。子ども目線で描かれ、子ども時代の気持ちを改めて思い出しジーンときます。

    「トカビの夜」と「摩訶不思議」が特によかった!!

    トカビの夜
    なんとも儚くも優しい少年同士の心温まる泣けるお話だった。

    妖精生物
    全然妖精ではなかった(笑)性描写⁈

    摩訶不思議
    なんとも大阪らしいお話。クスクス笑えた。
    「世の中、不思議なもんやなぁ」。から始まる。ほんとそう。何が起こるかわからない。女性もなんとも摩訶不思議な生き物。「人生はタコヤキ」。うん、いつかこの言葉思い出そう!

    花まんま
    もし前世の記憶が残っていたら。誰かの生まれ変わりだとしたら。ほろっと泣けてくるお話でした。

    凍蝶(いてちょう)
    自分には何の責任もないところで蔑まれる存在として生を受けたら...。

  • えっ、ホラー!?
    思ってたのと全然違った。
    テレビで見た映画の予告や、本の帯から心温まる感動作なのかと思っていた。
    いや、見方によってはそうなんだけども。

    「花まんま」は、「月の満ち欠け」を観た人はみんな
    重ねちゃうよね、どうしたって。

    全体的に怖かったー。
    「トカビの夜」は切なくもほっこりできたけど、「凍蝶」は怖すぎて後半はさーっと流し読み。心霊物は苦手だー。

  • 朱川さんの作品を読むのは、「かたみ歌」に続き2冊目。

    昭和30〜40年代の大阪の下町が舞台となっている。
    私は関西人ではないのだけど、懐かしい雰囲気が全編通して漂っており、大阪弁が心地良く、するっと、その時代と場所に入り込めるのが不思議。

    6編からなる短編集で、どれも死や霊、前世などを扱った、不思議でゾクッとする物語。
    差別や偏見が、今よりずっと色濃く社会を支配している時代。
    そんな世の中を生きる子供たちが主人公となっている。

    “子供に差別心を植え付けるのは、いつも大人たちだ”
    と朱川さんは書いている。
    令和の現代も同じですね。

    私が好きなのは…
    4.“花まんま”
     前世の記憶を持つ幼い妹が、その前世家族に会いに行くお話。
    悲しいけれど、読後は温かい。

    6.“凍蝶”
     孤独な少年が霊園で若い女性と出会う。そのミワという女性は、いったい何者なのか?

    そして、ちょっとコメディっぽくて、他とは印象が違うのは…
    3.“摩訶不思議”
     死んでも女好きなおっちゃんの話。
    ホラー要素もあるけど、最後はほっこり?

    と、結局どれも全部、良いのです。

    解説は重松清さんで、朱川さんと同い年なんですね。
    最後まで楽しめました!

    • aoi-soraさん
      まっちゃん、TOEIC受けるの?
      スゴイ!!
      学ぶこと、チャレンジすること。 
      年齢に関係なく、忘れちゃいけない。
      って分かってるん...
      まっちゃん、TOEIC受けるの?
      スゴイ!!
      学ぶこと、チャレンジすること。 
      年齢に関係なく、忘れちゃいけない。
      って分かってるんだけど、色んなものに手を付けては、放置するワタシ…
      まっちゃん尊敬します!!
      ファイト┏(^0^)┛
      2022/08/03
    • ひろさん
      あおちゃん
      おぉ~!二学期は鮫学校!!こっちまでワクワクしちゃうなぁ♪
      うんうん、乙一さんも涼しくなりたい夏に読みたい作家さんですよね!
      「...
      あおちゃん
      おぉ~!二学期は鮫学校!!こっちまでワクワクしちゃうなぁ♪
      うんうん、乙一さんも涼しくなりたい夏に読みたい作家さんですよね!
      「花まんま」は購入して読もうと思っていたけど、なかなか本屋さんに行く機会が得られず…まだ先になりそうです。図書館で借りちゃおうかなぁ。

      まつ
      おぉー!TOEIC!!なにか思い立つことがあったのかな。カッコイイなぁ。応援してるよ~p(´∇`)q
      2022/08/03
    • shukawabestさん
      夜分にすみません。

      aoi-soraさん
      「ツナグ」は僕も好きです。映画館も行き、原作も2回読みましたが今やうる覚えで、嵐の叫びだけが記憶...
      夜分にすみません。

      aoi-soraさん
      「ツナグ」は僕も好きです。映画館も行き、原作も2回読みましたが今やうる覚えで、嵐の叫びだけが記憶に。再読したらまた感動に浸れると思います。佐藤正午さんの「月の満ち欠け」初めて知りました。少し先になりますが読んでみます。

      ひろさん
      朱川さんのアピールありがとうございます。嬉しいです。ここ4、5冊、ひろさんの本棚に、好きな本や気になる本、会社の人に薦められた本、レビューで惹かれた本並んでますが、まずは砥上裕將さん追いかけますね。

      松子さん
      初めまして。9月のTOEIC頑張ってくださいね。僕も何かしら頑張らねば。
      松子さんの本棚の中の「生きるぼくら」、映画しか観ていませんが、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」、「舟を編む」大好きです。
      試験が終わられたら、よろしくお願いします。
      2022/08/03
  • 昭和30〜40年代の大阪の下町。子どもたちの飾り気のない目線で描かれるのは、活気あふれる暮らしのすぐ裏側に、ふとした拍子に地続きになったような異界が顔をのぞかせる物語だ。
    決してそれが当たり前にあるわけではないけれど、当時の路地の暗がりや、誰かの強い思いが重なったとき、ふとそう感じてしまう瞬間が鮮烈に描かれている。

    一番のお気に入りになったのは、「摩訶不思議」。
    女にだらしなくて、死んでからもなお未練を残して周りを困らせるおっちゃん。火葬場の炉になかなか入ろうとしない往生際の悪さに呆れつつも、どこか憎めない愛嬌を感じてしまう。
    愛人のカオルさんがアキラに「これ、誰にもわからんように、あの人のお棺に入れて」と、ちり紙に包んだものを差し出した、あの瞬間。中身が何であるか、その時点ですぐにピンときてしまった。あのちょっとセクシーで笑える「ブツ」の正体には、おっちゃんの人間臭さが凝縮されていて最高だった。最後に見せるほっこりしたオチも、また良し。

    そして、「トカビの夜」
    病気で亡くなった少年が、夜明けの空を自由自在に飛び回る姿。それを見送る主人公の純粋な優しさと、作者のどこまでも温かい筆致に触れたとき、たまらず涙があふれた。あの夜、空へ還る少年の姿を見送ることで、主人公自身も「許された」のだと感じる。

    この小説には、少しのユーモア、少しのホラー、そして人間の業。それらが大きな愛に包まれて描かれている。
    読み終えたあと、自分の記憶の底にある「あの日」の景色をそっとなでたくなるような、切なくも美しい傑作短編集だった。

  •  パルナスのCMソング。ゴム跳びという遊び。「じゃりン子チエ」が住んでいるような大阪のゴタゴタした町にいる、仕事もせずブラブラと陽気に昼間から遊んだり飲んだりしている“おっちゃん”。しかもそんなおっちゃんが結構な割合でいる、大阪のある下町。貧乏で開けっ広げで人情深い人たちがひしめき合って暮らしているのだが、そんな中にも生まれた家によっては生まれつき差別される人間もいる厳しい時代。
     この本には6編の短編が収められているが、何れも昭和40年代、50年代に大阪の新世界界隈で子供時代を過ごした主人公がいる。
     私は大阪ではないのだが、関西でその頃子供時代を送った。その頃のテレビ番組や遊び、それに子供が多く、大人も必死で働いていたあの時代の子供心に感じた“キツさ”。そんなものが今となってはノスタルジーを感じさせる。
     この短編集に収められた主人公の子供達は、そんななかなか“キツい”町で、大人の事情を冷静に見つめている子や生まれながらに差別を受けているがそのことを受け入れ、自分なりに居場所を見つけようとしている子。その子たちと“霊”との関わりを描いた短編集である。
     “霊”は怖いとは限らない。生前、差別され病弱であまり遊べなかった子供が、亡くなってから自由になった体で夜な夜な近所の屋根屋根を楽しそうに跳び歩く話。親戚の厄介者だったおっちゃんが歩道橋の階段から呆気なく死んでしまい、お葬式には三人の愛人が揃うまで、霊柩車にエンストを起こさせて火葬場に向かわせなかったという話。二十歳そこそこで亡くなった娘が生まれ変わった姿で元の家族に会いにいく話。何れも亡くなった人がこんなふうにメッセージを送ってくれたらいいのにと思える話だった。
     ゾクゾクする話もあった。「送りん婆」という話は怖かった。死にそうでなかなか死ねない人を楽に死なせてあげる仕事。あの世に送り届けるために「人を殺す呪文」を耳元で唱える。その呪文は勿論門外不出だ。主人公の女の子は叔母である“送りん婆”に跡継ぎとして見込まれ、その叔母が亡くなるときにその呪文を書いた紙を託されたが、結局跡は継がなかった。その女の子や“送りん婆”が住んでいた大阪の繁華街の横丁が高速道路建設と共に無くなってしまったのと同時に、“送りん婆”という仕事も無くなってしまったという書き方にぞくぞくさせられると同時に哀しさも感じた。
     癖になる味わいがあった。

    • Macomi55さん
      goya626さん
      「甘い お菓子の お国のたより おとぎの国の ロシアの 夢のおそりが 運んでくれた パルナス パルナス モスクワ の味 ...
      goya626さん
      「甘い お菓子の お国のたより おとぎの国の ロシアの 夢のおそりが 運んでくれた パルナス パルナス モスクワ の味 パルナス パルナス パルナース」
      洋菓子やさんですよ。マロングラッセ憧れました。でも私の家の近くにパルナスのお店はなかったと思います。
      2021/12/12
    • goya626さん
      Macomi55さん
      「モスクワの味♬」おお、そういうCMありました。うーん、じゃあピロシキって、記憶にあるのは何だろう?
      Macomi55さん
      「モスクワの味♬」おお、そういうCMありました。うーん、じゃあピロシキって、記憶にあるのは何だろう?
      2021/12/12
    • Macomi55さん
      goya626さん
      ロシア繋がりですかね。
      goya626さん
      ロシア繋がりですかね。
      2021/12/12
  • 昭和40から50年代辺りの大阪下町が舞台。現世とあちらとの境目を描いたノスタルジア。直木賞作品ですが、ちょっとホラーテイスト。
    「トカビの夜」在日朝鮮人への差別を子供心に後悔する少年。その懺悔の気持ちの表現が心に残る。そして、トカビ(幽霊)になった子供の恨みのない純真さに哀惜がある。
    「妖精生物」魔法使いが作った生物を手に入れた少女。幸せを運ぶどころか。少女から大人になる危うい心情。
    「摩訶不思議」遊び人のおじの葬式での出来事。コミカルで、遊び人は死んでも遊び人。
    「花まんま」妹の前世の記憶を辿る兄妹。前世家族との悲しくて優しい“花まんま”
    「送り婆」条件を満たす安楽死(今風に言えば)を操る言葉を受け継ぐ女性たち。婆が一度だけ掟を破った送り言葉が悲しい。
    「凍蝶」部落差別を受ける少年と、弟の治療費を得るため身を売る女性の、儚い友情と別れ。
    短編6作全て読後感が良く、それぞれの登場人物の影の部分に哀愁があり、短編ですが、読み応えがありました。

    • 土瓶さん
      あ! 読みたい!!
      レビューを読んでいると、なんとなく「乙一」っぽさが感じる。
      またもやアマゾンの「あとで買う」にポチ。
      あ! 読みたい!!
      レビューを読んでいると、なんとなく「乙一」っぽさが感じる。
      またもやアマゾンの「あとで買う」にポチ。
      2022/07/05
    • aoi-soraさん
      おびさん、こんにちは。
      朱川作品、私も次はこれ読もうと思ってました!
      直木賞だしね(^^)
      「かたみ歌」よりホラーかしら?!
      おびさん、こんにちは。
      朱川作品、私も次はこれ読もうと思ってました!
      直木賞だしね(^^)
      「かたみ歌」よりホラーかしら?!
      2022/07/06
    • おびのりさん
      土瓶さんあおいさん、こんばんは!
      これ全編良かったですよ。
      柔らかいホラー。
      花まんまのまんまを、私は、思い違いしていて、そのままの意味だと...
      土瓶さんあおいさん、こんばんは!
      これ全編良かったですよ。
      柔らかいホラー。
      花まんまのまんまを、私は、思い違いしていて、そのままの意味だと思って読んでて、あれよ?となりましたけど。ふふ。
      あと、白い部屋で月の歌をが良いんです。
      そのうち、再読します。
      2022/07/06
  • 映画を観たことで原作も読んでみたくて購入した一冊

    映画で感動しすぎたせいか原作とは内容も少し違ったせいか、サラッと読み終えてしまった

    ちょっと怖かったり、昔懐かしい感じだったり不思議なお話の短篇集6篇でした

  • 直木賞だなあ、映画化かと思いながら手にとる。昭和のノスタルジックな内容がスントはいる。(十分年取りましたな)
    映画化される「花まんま」どこかで聞いたことのあるような。こんなこと嘘だよなあと思いながらときどき小さな子が不思議なことを話し出すことがあって。映画化は脚色も話の続きもあるようでどんな風になるのかな。興味ある。そんでこの本のこの物語はよい方に向かう意味で秀逸。
    面白かったのは「摩訶不思議」(笑)
    笑えました。やられました。いや、動かんことないやろとか、女3人仲良くならんやろ、遺産とかで揉めないんかい~と突っ込みました。
    一番ズンとして目の当たりにして、胸が痛んだのは「トカビの夜」
    うん。多分今でも、そしてこれから先もあるこの状況。みんな同じ。そしてどんな状況であれ家族は家族。みんな仲良くしよう。って子供の頃って難しいんだろけど。それは大人のせい。
    心が痛むからこそ、いろんな人に読んで欲しい。

  •  私が好きな俳優の鈴木亮平さんと有村架純さんが映画「花まんま」に出演していることもあり、気になって原作を読んでみた。
     昭和40年代の大阪の下町が舞台の主人公の子どもの不思議な体験がノスタルジックに描かれている。「トカビの夜」「妖精生物」「摩訶不思議」「花まんま」「送りん婆」「凍蝶」の6つの短編集。どの作品も昭和の懐かしさが漂っていて、当時の子ども目線で描かれているので読みやすい。ここに出てくる子どもたちのように私も子どもの頃怖い話や不思議な話は大好きで、霊魂やネッシー、UFO、宇宙人の存在も超能力も信じていたことを思い出した。子どもの世界にもある差別や偏見に対する後悔や罪の意識、悲しみも描かれていて、切ない気持ちになった。個人的には、直木賞受賞で映画化された「花まんま」はもちろん、「トカビの夜」「凍蝶」がよかった。
     短編の「花まんま」が映画ではどのように描かれているのか、映画も観てみたい。

    心に残った言葉
    ・外国籍の人間に対する差別と偏見は今でもあるが、三十年以上昔となれば、なおさらだ。戦前戦中の誤った認識を引きずっている人間はたくさんいたし、自分と異なるものをむやみに低く見て、安っぽい自尊心を満足させる精神の貧しさが、まだ社会のあちこちに横溢している時代だった。(「トカビの夜」)

    ・あの奇妙な生き物の話をしても、信じてもらえたためしがない。小さい頃はよく空想と現実を混同してしまうものだと一笑に付されるか、あるいは作り話と決め込まれ、意地の悪い目で見られるかのどちらかだ。(「妖精生物」)

    ・「コラッ、あんた、何しとんねん! みんなが困ってるやないか! 地獄でも極楽でも、とっとと行くとこ行かんかい!」(「摩訶不思議」)

    ・「ええか、俊樹。お前、今日から兄ちゃんになったんやで。どんな時でも、妹のことを守ってやらなあかん。それが兄ちゃんちゅうもんなんやからな」(「花まんま」)

    ・「実はな、世の中には、いろいろな呪文があるんや。雨を降らせる呪文、火をつける呪文、水をお湯にする呪文......言霊の力で、できないことはないんや」
    ・人を苦しめて恥じない厚顔の連中、命のありがたみもわからない愚か者たちの耳元で、外道を承知の上で、そっと送り言葉を囁いてやりたくなる時があるのです。そうすれば私のようなおばちゃんにでも、少しは世の中を正すことができるのではないかとー。(「送りん婆」)

    ・自分には何の責任もないところで蔑まれる存在として生を受け、友だちもなく、毎日をつまらなく生きているー私は人目を避ける『鉄橋人間』であり、勘違いした冬の蝶だ。
    ・人生には、五十年一緒にいるよりも、ずっと心に残る短い出会いもある。むしろ短いからこそ、その印象が深く鮮烈に心に刻まれるのかもしれない。
    (「凍蝶」)

    • nyanroutineさん
      この本、忘れていたけど、こちらの文章を読んで、今週買いにいくことに。
      この本、忘れていたけど、こちらの文章を読んで、今週買いにいくことに。
      2025/04/30
  • 有村架純ちゃんで映画化ってことで急いでよみました!不思議な世界感ホラー?奇妙な短編集
    小説では幼少期の話なんですね~これを膨らましに膨らまして感動の映画にしてるのかぁ~って思ったら、なんか全然違うやんって思えて来ちゃってさ、、、

    逆に得体の知れない生物に触れたら、ビクンって変な気持ちになっちゃう話とか印象に残ったけど、全体的に差別やイジメそっちばっかりでモヤモヤ

  • ノスタルジックな雰囲気が漂う短編集。
    昭和30~40年代の大阪の下町を舞台に、当時子どもだった主人公たちの不思議な体験が描かれる。

    育った時代も地域も違うけど、私はこの感情を知っている。
    子どもの頃を懐かしむ気持ち。それは、ほろ苦がったり、甘酸っぱかったり、いろんな感情が入り交じる。
    そして、もう二度とあの頃には戻れないんだなぁっていう、切なさにも似た気持ち。

    読むと、そういったものが絡みあい、大きなひとつの感情として蘇ってくる。
    朱川さんの作品が記憶に残るのは、読んだときの感情が印象的だからではないか。
    読むほどに味わいがあるのもそのせいかもしれない。

    幽霊とか、生まれ変わりとか、不確かなものを通して人間の心を描く様が見事だった。

    後味がよいのは「トカビの夜」「花まんま」「凍蝶」。
    「妖精生物」はイヤミス、「摩訶不思議」「送りん婆」は変わり種かな。

    • shukawabestさん
      shukawabestです、こんばんは。
      読んでもらえてファンとして嬉しいです。ただ、後味の良くないものもあるので、複雑な読後感になりますよ...
      shukawabestです、こんばんは。
      読んでもらえてファンとして嬉しいです。ただ、後味の良くないものもあるので、複雑な読後感になりますよね。

      朱川さんは僕の数年上なだけなので、彼が創る“子どもの世界”とファンタジーは、自身の実体験とも重なって、もうたまらないのですが、そこにホラーや悪趣味な朱川さんが顔を出してくるともう何がなんだか・・・。

      懲りずに今後もご贔屓のほどを。
      2022/11/22
    • ひろさん
      おはようございます(*^^*)

      あおちゃん♪
      こういう"不思議"はいつでも私達の周りに存在する…、ほんとにそうですね!だから懐かしい気持ち...
      おはようございます(*^^*)

      あおちゃん♪
      こういう"不思議"はいつでも私達の周りに存在する…、ほんとにそうですね!だから懐かしい気持ちになるのかぁ。
      ふふっ「摩訶不思議」だけ趣向がちがいましたね。え?!修羅場…?!って思ったら意外な展開で、なんだか可笑しくて不思議なお話だったなぁ(◍>ᴗ<◍)
      「花まんま」は泣く寸前でした。よかったなぁ~♪

      shukawabestさん♪
      後味がよくないというより、懐かしい気持ちの中に胸がキューってなるような、ひとつの感情に留まらずいろんな感情が混じりあったような、とても味わい深い作品でした!上手く表現できないのがもどかしい!!
      朱川さんと同じ年代だと実体験と重なり、より共感するところも多いのでしょうね♪
      色んな系統のお話を書かれていても、どの作品にもきちんと朱川さんらしさはありますよね。ふふっ悪趣味な朱川さんが顔を出してくるって言い方が、shukawabestさんの朱川さん愛を感じます(*´꒳`* )

      素敵な本のご紹介ありがとうございました!!
      朱川さんの作品、これからも楽しませてもらいますね♪
      2022/11/23
    • shukawabestさん
      ひろさんのレビューとコメント見ているうちに、思わず、「摩訶不思議」、「花まんま」、「送りん婆」と読み返してました。やはり、懐かしく幸せな気分...
      ひろさんのレビューとコメント見ているうちに、思わず、「摩訶不思議」、「花まんま」、「送りん婆」と読み返してました。やはり、懐かしく幸せな気分になりますね。
      昼間から、何しているのかわからないおっさんたちがうろうろしている風景、周りの大きな大人たちを見て、怪獣や狛犬を頭の中で連想している子ども。『お店屋さんごっこ』は、さすがに今の子どもたちはしていないだろうな・・・。そんなことを思いながら、午前中ゆったり過ごすことができました。
      ありがとうございました。
      2022/11/23
  • 直木賞を受賞した作品が映画化されるとのことで、期待して読んだ。
    昭和の大阪下町を舞台にした、ちょっと不思議な6つの短編集。
    う~ん、どれも、特に残るものもなく読み終えた。
    読後感も、特に良くも悪くもない。
    期待しすぎたのかな~。

    表題作の「花まんま」は切ないお話なので、映画化には良いかな。
    鈴木亮平と有村架純が兄妹役で初共演!
    関西出身のお二人なので、自然体の関西弁でのやりとりが楽しみだな。

  • Amazonプライム視聴。

    生まれ変わる前の記憶を持った妹と、賢明に妹を育ててきた兄。
    結婚スピーチが良かった✨
    記憶とどう折り合って嫁ぐのか。
    食事も喉を通らなかった前世の父へ届けられたもの。

  • 映画を観る前に、と購入。町の書店や楽天では売り切れていたけど、Amazonで。観る前に表題作を先に読んで、映画はうまく膨らませてオチをつけてくれたのがよかった。観終わってから他の短編も読んだ。ほぼ同年代の作者なので、子供時代も時代の空気感がしっくりする。いきなりパルナスが出てきて、最近接することがあったので、シンクロに驚く。
    朝鮮人への差別、部落差別、沖縄差別などが生活の中に染みこんでいた話、不思議な生き物の話、前世の記憶を持った子供、死んでなお彼女に執着したおじさんの話、、、。それぞれ繋がりはないけど、同じ時代のお話だった。

  • 昭和30年あたりの大阪の下町を舞台に、
    少し不思議な設定で人の生死を描いた作品。

    数年大阪に住んでたので場所が割とわかるのが楽しかった

    反面、先日母の余命宣告があったので、
    生死に関する話を読むのは少しきつくもあった。

    トカビの夜
    凍蝶
    の2作品が好き。

    死が絡むので憂いのある作品が多かった。
    いざ、近しい人の死を目の前にすると、そんなこと感じる余裕もないのだが……………

  • 連休にプライムで映画を見たので。

    昭和30~40年代の大阪の下町で小学生が体験した話の短編集。
    大阪ではないけど近しい子供時代だったので、時代背景がめっちゃわかる~!

    「トカビの夜」もう苦しくなくなって飛び回ってるなんてよかったね~!って思っちゃう
    「妖精生物」いたいた~学校帰りにヒヨコとか売ってた人!そして正体がこわ!((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
    「摩訶不思議」女好きなおっちゃんの話。これは笑ったし、女たちが仲良くなるのもいい話だぁ~
    「花まんま」会いに行くエピソードが映画まんまで映像が蘇った
    「送りん婆」呪文が途中まで読み上げられたところでまさかとは思うがもしホントだったら…とゾゾっとした(Audibleだったのでw)
    「凍蝶」自分ではどうにもならない出自のせいで友達がいない子の忘れられない出逢い

    小学生くらいだとこういった不思議なものやオカルトちっくなものに惹かれちゃうのよね~
    小学生の時の感覚をちょっと思い出した

  • 鈴木亮平さん、有村架純さん出演で映画化、しかも直木賞受賞作ということで、これは読むしかないでしょうとなりました。朱川湊人さんは初めましての作者さんでしたが、怖温かいという不思議なジャンルの書き手さんでした。

    怖温かいというのは、亡くなった友達が夜に遊びに来てくれる話とか、妖怪のような生き物を育てる話とか、戦後の復興の頃の古き良き日本の大阪の下町が舞台となっている、物暗い雰囲気の短編小説でした。

    タイトルとなった「花まんま」はその中の一つの話で、前世の記憶を持った少女が記憶を辿って、亡くなる前の家族に会いにいく話でした。暖かく、優しい話の一面と不気味さとか不思議さ、そして、大阪下町の物暗い雰囲気がなんとも言えませんでした。爽やかな気持ちで話に入って行けるわけでもないし、登場人物の深層心理の描写に衝撃を受けるわけでもなく、自分的にはそこまでヒットした感じではありませんでした。

    まあ、でも好き嫌いは別として、とてもインパクトのある一冊でした。

  • 表題作「花まんま」が映画化されるので、その前に読もうと思いました。

    妹が10年前に亡くなった女性の生まれ変わり
    私が好きだったのは、亡くなった女性の実家には一度しか行かなかったこと
    妹がどのような気持ちでその後過ごしてきたか
    そこを読者の想像に委ねたところが、色々と思いを巡らせることができた

    短編だったけど、長編で読んでみたかったなと思いました

  • 朱川湊人さんの作品をこの頃よく読むのと、花まんまの映画に興味があっため読む。花まんまの話はその中のひとつで、この短さで映画にどうなったのか、今度観てみようと思う。昭和3,40年代の大阪を舞台の不思議な物語。トカビの夜が一番良かった。凍蝶もそうだが、部落差別とは大人が作ったが、もちもろんその子供達にまで影響したというのが、何とも言えなく嫌な気持ちになる。トカビ…は、そんな国籍差別での悲劇を、ほんの少し穏やかな気持ちにさせてくれた。

  • 映画を観る予定なので先に!と思い読みました。
    買ってきて読み始めたら…あら?短編集なんですね。この短い一編が2時間近く?の映画にどう肉付けされるのか楽しみです。

    それにしても、この1冊全体的にイメージがセピア色。昭和の頃を思い出させる感じですね。

    そして『差別』の世界が『ちゃんと、そこ、考えて!』と迫ってくるような話もありました。物語はセピア色に感じても現在も色褪せることがなく鮮やかな色で存在する問題なのでしょうね。

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著者プロフィール

朱川湊人
昭和38年1月7日生まれ。出版社勤務をへて著述業。平成14年「フクロウ男」でオール読物推理小説新人賞。15年「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞。17年大阪の少年を主人公にした短編集「花まんま」で直木賞を受賞。大阪出身。慶大卒。作品はほかに「都市伝説セピア」「さよならの空」「いっぺんさん」など多数。

「2021年 『時間色のリリィ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

朱川湊人の作品

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