天使はモップを持って (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
3.67
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本棚登録 : 1187
レビュー : 205
  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167716011

作品紹介・あらすじ

深く刺さった、小さな棘のような悪意が、平和なオフィスに8つの事件をひきおこす。社会人一年生の大介にはさっぱり犯人の見当がつかないのだが-「歩いたあとには、1ミクロンの塵も落ちていない」という掃除の天才、そして、とても掃除スタッフには見えないほどお洒落な女の子・キリコが鋭い洞察力で真相をぴたりと当てる。

感想・レビュー・書評

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  • 近藤史恵さんも大好きな作家のひとり。
    サクリファイスのような作品ももちろん好きだけれど、ライトミステリーは大好き!

    「キリコ」は清掃を仕事にしている今どきの女の子。
    その姿からは彼女の仕事は想像できないけれど…
    キリコが清掃しているビルに勤める新入社員の大介。
    二人が解決していく社内ミステリー。
    ミステリーを解決しつつ二人の距離は縮まっていくのだが。
    CLEAN8「史上最悪のヒーロー」ではキリコは姿を消し、大介は結婚していた。
    えっ!大介、どうなってんのよ~!!と、突っ込みつつ寂しい気持ちで読み進めたら…
    そうだったねの…

    近藤さんによると、この本のタイトル「天使」とはキリコのことではなく、「掃除をしよう」という気持ちのことなんだって。
    この本の読んだら、私にも天使が降りてきた~(笑)

  • 以前、図書館にこのシリーズの3冊目しかなく、それを先に借りて読んだが、今回1・2冊目もあったのでまとめて借りてきた。3冊目ではもう結婚していたキリコ。あーそういう事か!と納得。。。
    このシリーズは最近ドラマになっていたが、短いお話に分かれており、ちょっとした事件が起こり、それを頭の回転の早い子がさりげなく解決するという展開はドラマに相応しい内容に思う。

    人の内面は意外と周囲に表れる。例えば、いくら見かけを綺麗にしていても、カバンの中を整理できなかったり、財布がレシートでパンパン!なんて子は、やはりがさつだなと思ってしまう。ゴミをゴミ箱に捨てれない、公共の場所を綺麗に使えないなんてもってのほか。内面を磨くためにも、掃除や整理整頓って大事だなと改めて感じた。

  • 「清掃人探偵キリコ」シリーズの第1作。清掃業の仕事の経験の有る作者の短編推理小説集。社会人一年生の梶本大介は新人研修の後、オペレータールームに配属された。その大介の勤務するビルに奇妙な女の子が現れるようになった。ビル全体の全部屋の掃除を1人で請け負う清掃業者とは思えないような派手な格好をした赤茶色の髪をした10代後半の少女、嶺川桐子ことキリコ。気さくな性格で、社員たちと仲良くなったキリコが、オペレータールームの怪・ビルで発生する事件の真相・謎を鋭い洞察力でぴたりと当てる。
    大介の作成した書類の紛失事件を、きっかけに掃除用具置き場の片隅に自室を作り暮らしているキリコと知り合い、以後何かと気にかけるようになるが、勤め先が同じでも勤務する時間帯のすれ違う二人が、協力し助け合う微笑ましい関係が、書き下ろしの最終章、『史上最悪のヒーロー』で、驚くべき展開になる。
    大介目線で語られる日常ミステリー読みやすく面白い。刑事の絡む殺人事件も有るが、主力は人間関係の解き明かし。探偵役キリコ自身は謎のままなのがシリーズ化をみこしてのミステリーなのか?シリーズの先を読むのが楽しみ。

    • HNGSKさん
      わあ、面白そう。ぜひとも読んでみたいです。
      わあ、面白そう。ぜひとも読んでみたいです。
      2013/06/06
    • kazuさん
      ayakoo80000さん、コメントありがとうございます。
      シリーズを追って読んでます。面白いですよ。
      読書メーター「KAZU」のバックア...
      ayakoo80000さん、コメントありがとうございます。
      シリーズを追って読んでます。面白いですよ。
      読書メーター「KAZU」のバックアップの使い方をしているので、ここのフォローしている・されている等の、使い方がわかっていませんσ(^_^;)
      2013/06/07
  • 会社を綺麗にする清掃員のキリコが、冴えた推理力で、いろいろな事柄を解明していく。
    勤務中のキリコちゃんのオシャレっぷりがいいです。こんな清掃員が楽しそうに仕事をしていたら、会社に行くのも楽しくなりそう。

  • オペレータールームに配属された新入社員の梶本大介。
    この会社には一風変わったキリコという女性の清掃作業員がいた。
    ミニスカートや、ピアスをいくつもつけた派手な外見。
    それでいて彼女の掃除後には塵一つ残らないという一流の腕。
    彼女は社内で起きた様々な謎を次々と解決していくが・・・。

    ホームズ役のキリコとワトソン役の大介が、オフィスで起こる様々な事件をキリコの職業柄身についた洞察力と情報収集力で次々と解決していくという、テンポの良い流れに乗ってさくさく読めちゃうミステリ短編集です。

    謎も小粒で一見ライトなのですが、その動機や背景にはシビアで重いものが隠されています。
    女性社員活躍を阻む保守的な会社組織、不倫、セクハラ疑惑、摂食障害、マルチ商法などなど、見本市のごとく女性社員を巡るありとあらゆるトラブルが陳列されています。

    女性が働く上でのトラブルが事件のカギとなっているのですが、キリコを通してあらわになる作者の女性たちへの視線は優しく、さりげないエールを贈ってくれているようで温かい気持ちになれました。

    やはり会社組織って未だに男性中心の論理で動いているので、女性はその中で働いていると思うようにいかないことも多く忸怩たる思いを抱えたり諦めも感じることも多いんですよね。
    すごくわかります。
    その上、女性同士の僻み嫉みにさらされ、ままならない状況につき動かされて事件を起こしてしまったり歪みを他人にぶつけてしまうこともあるかもしれない。そんな気持ちもわかります。

    でも作者は、単純明快な解決には至らないものの僅かでも希望の道筋を登場人物たちに用意してくれるのです。
    受け止めてくれる安心感をもって読むことができました。

  • 気軽に読めて、元気になれるミステリだ。

    ビルの清掃を一人で担う女の子が、オフィスで起こる数々の事件を解決していくシリーズの第一弾。
    お掃除おばちゃんではなくて、お掃除お姉さんのキリコがとにかく素敵だ。ビル清掃の仕事に誇りを持った彼女がトイレや廊下をピカピカ磨いていくと、読者たる私の心の汚れまできれいにしてくれるようで、こんな気分にさせてくれる小説が珍しくて、一気に惹かれてしまった。こんな女の子がいるオフィスビルで働きたいと切実に思った。

    人と心を通わせたり、人を好きにさせてくれるような魔法のような小説だ。

  • お気に入りのシリーズになりそう

  • 初読み作家さんでしたが、う〜ん、って感じでしたf^_^;おもしろくないわけではないんですが‥最近読んでいた短編集はわりと謎が軽かった気がしますが、これはガッツリ殺人事件とか起きちゃう。そのわりに動機が薄いというか、希薄というか。納得出来る動機にはわたしは思えませんでした。ラストのお話も思わせぶりで最後のドンデン返し!を狙ったんでしょうが、はぁそうですか、的なオチで~_~;シリーズ化されてるみたいですが、次巻を買うかは未定です。主人公のキリコのイメージはももクロの百田夏菜子ちゃんかな〜。

  • 掃除の描写が生き生きしていて、こちらの気持ちも清々しくなる。
    会社の人たち、性格に問題ありな人多すぎない?
    最後の展開は、ドキッとさせられたけど、そういうことね、と一安心した。
    シリーズはどう続いていくんだろう。読み進めたい。

  • 近藤史恵さん、サクリファイスシリーズと凍える島は読んでいましたが、それらとはぜんぜん毛色の違う内容でこれはこれで面白く読みました。引き続きシリーズを読みます。

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著者プロフィール

近藤 史恵(こんどう ふみえ)
1969年大阪生まれの推理作家、小説家。
大阪芸術大学文芸学科卒業後、1993年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。
2008年、『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞受賞、2008年度本屋大賞部門惜しくも2位、第61回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作になる。これがシリーズ化もされた代表作となった。ほかの代表作に、ドラマ化された『天使はモップを持って』シリーズ。
2006年から、母校の大阪芸術大学文芸学科客員准教授に就任している。

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