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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167717087
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みんなの感想まとめ
作品は、文壇のアイドルたちを鋭く分析し、彼らの文学的な立ち位置や時代背景を探る魅力的な一冊です。特に、俵万智、吉本ばなな、林真理子といった作家たちを取り上げ、彼らがどのようにして文学界で生き残ってきた...
感想・レビュー・書評
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どんな文芸書よりも各作家を客観的な目で眺めて分析する。特に好きな俵万智から吉本ばなな、林真理子の三人に関しては興味深く読ませてもらった。
80年代、90年代というのは、大人の論理と子どもの論理、文学のことばと非文学のことば、女の発想と男の発想などが、激しくスパークしていたと・・・。そういう対立する中で今となっては生き残ってきた三人。そこには時代を読む力、先取りする知恵があったのでしょうか。
「アイドル」と「文壇」、この言葉だけでも、ワクワクさされますな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本は読んでおもしろく、興味を持って内容をたどっていければそれでいい、というのが一般の読者であり私はそれ以上を望んでいない。けれども、けれもである。
一度、文芸批評に接してしまうと、しかも個性的な批評家に会ってしまったら、影響されたり、感心したりうろうろしてしまう。
80年代バブル期の作家たちへの斎藤美奈子の慧眼、なかなかのものであった。80年代のこの作家たちは時代のアイドルだったのではないかというのが趣旨。
村上春樹…ゲーム批評にあけくれて
俵万智…歌って踊れるJポエム
吉本ばなな…少女カルチャー
林真理子…シンデレラガールの憂鬱
上野千鶴子…バイリンギャルの敵仇ち
立花隆…神話に化けたノンフィクション
村上龍…五分後のニュースショー
田中康夫…ブランドという名の思想
(目次より)
の作家評論。目次をあげても何がなにやらだが、読むとわかってくる(当たり前)
こんな見方があるのかという驚き、専門家ってすごいなー。こんな風には意識せず、ただなんとなく読んでいたのだと強く思う。思ったからとてどうなるものではないけどね。 -
◆斎藤美奈子、恐るべし!
齋藤美奈子という毒舌の文芸評論家をご存じですか?
知る人ぞ知る「書評芸人」の異名もあり、舌鋒鋭く、読むこと痛快このうえなし。
望まない妊娠を扱った一大小説ジャンルの存在を明らかにした『妊娠小説』で衝撃デビュー。
数ある「文章読本」をメッタ斬りした『文章読本さん江』など、俎上に載せられた人は戦々恐々。
いずれも名作ですが、ここでは、2002年発行と古い本ながら、読みやすさで、『文壇アイドル論』をオススメしておきます。 -
p.2023/2/27
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全力でおススメ
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面白かった( ´ ▽ ` )ノ。
有名すぎるほど有名だけど、意外に作品を読んでる人は余りいない?8人の作家をメッタギリ( ´ ▽ ` )ノ。
特に村上春樹とか、これだけ「社会現象」になっちゃうと、むしろ読みづらいからね...... -
村上春樹、俵万智、よしもとばなな、林真理子、上野千鶴子、立花隆、村上龍、田中康夫の8人の「文壇アイドル」たちが、どのように受け入れられ、論じられてきたのかを考察した本です。
俵万智の『サラダ記念日』大ヒットに関しては、糸井重里らの広告コピーや銀色夏生らのポエムといった短文表現の文化と、松任谷由美に代表される80年代のポップ・ミュージックの隆盛との関連が指摘されています。その上で、そこに歌われた女性観の意外な古臭さを、批判的に論じています。
林真理子と上野千鶴子については、フェミニズムをバックボーンにする著者がどのように論じているのか気になりました。上野に対しては予想通り、やや批判的な立場から語られているようですが、上野が「フェミニズムの旗手」ではなく「最後のウーマンリブ闘士」だったという鋭い指摘がなされています。一方林の方ですが、著者のスタンスが明確に理解できませんでした。いちおう、アグネス論争で上野らの批判を受け傷ついた林が、それ以後ミソジニーを示すようになったという小倉千加子の所説を参照していますが、「ああ、こうやってルンルンのマリコさんもソノアヤコ化していくんだなあ」という感慨からは、ある時期までの林に対する著者の共感が込められているような気もします。ただ、たとえばその後「新しい歴史教科書を作る会」にも名前を連ねることになる林の振舞いの遠因に、男社会からのバックラッシュやアカデミズムのフェミニストたちの批判を指摘することによって免責することはできないでしょうが、この辺りについての言及もありません。
立花隆批判は、少し攻めあぐねているような印象があります。立花の文章の中にしばしば見られる女性差別的な言葉に、もともと著者は批判的だったのでしょう。それ自体は正当な意見だと思いますが、折から立花のサイエンスに関する作品への疑義が提出されたことに乗じた批判のように見えてしまいます。理科系と文科系の分断が「知の巨人・立花隆」という虚像を作ったのではないかという見立てが示されていますが、これもきちんと論じようとすると、社会的構成主義/構築主義をめぐる厄介な問題圏に入り込まざるを得ないのに、そこには踏み込まず、遠巻きに悪罵を投げつけているという印象です。
他方で田中康夫論は、さすがに著者らしい冴え渡った考察と小気味の良い啖呵が展開されていて、おもしろく読みました。「ですます」調のエッセイで人の神経を逆なでする「たおやめぶり」を発揮する一方、「だである」調で都市の女の子から見た風景をトレースした「リアリズム小説」を書き続けてきた田中を、「フィールドワーカー」と規定しているところは、おもしろく読みました。 -
論文は難しくてすきになれないが、これは、歩み寄りを感じられるから楽しく読めた。
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様々な人が書く「村上春樹論」を論じた箇所はなるほどと納得。
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文壇のアイドル?だった作家8人を当時の批評や世相から総括する。80年代の出版文化についての話でもある。
80年代は、自分は当時かじっただけであるが出てくる作家や評論家の名前に懐かしさを感じ、手際よく論ずる著者の巧みさが素晴らしい。
この中で本をまともに読んだのは村上龍の4冊ぐらいで途中で追うのをやめた記憶があったが、この論評を読むとああなるほどなと納得した。エッセイは確かに粗雑だったわ。
個人的に感心したのは、立花隆と吉本ばななの項目か。コバルト文庫の系譜であることと形式についての指摘は面白い。 -
2002年刊。村上春樹、俵万智、吉本ばなな、林真理子、上野千鶴子、立花隆、村上龍、田中康夫について斎藤美奈子からみた文壇・論壇論。80年代~90年代に一時代を画した彼らが、どのように語られ、評され、報じられたかを通して「アイドルのアイドルたるゆえん」を探ってみたかった、と前書きで述べている。
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かなり前に読んだのだけれど、うっかりだぶって買ってしまった。
せっかくだからまた読む(笑)
再び新鮮なパンチを浴びた気分・・・
もう20年以上前の時代にブームになった作家さんたちについての世間評をまな板に乗せて調理するという、斉藤女史得意の文芸時評なのだけれど、私にとっては吉本ばななのくだりが痛かった。
言ってる言葉がひとつひとつどこか自分につきささってくるようで。「違う」と言いたい部分もあるんだけれども、おおざっぱに見たらほとんど当たっているんだと思う。
少女小説の系譜なんだよな・・・
そして考えてみると私が心惹かれる作家さんってたいていその系譜に属しているような気がする。
うーん・・・このことは一度深く考察してみなければならないテーマだな(笑) -
まず槍玉にあがってるのが、村上春樹。
ゲームのように、ゲームだけする人に、攻略する人がいて、裏技がどうのってなって、と確かに、春樹の周りの動きをゲームのそれを比べるとそっくりだ。
相変わらず視点が冴えてる斉藤美奈子なのである。
斉藤美奈子は評論はしていても、評価はしていない。
また、生理的なものは語らないし、感情でも語らない。
そこがすごいのだ。
よく男性は理論的で、女性は感情的といわれるが、批評などを読むといかに男性が感情的であるかがよくわかる。
田中康夫も取り上げられていた。
私は田中康夫の小説はいいと思ってる。最近読んでないけど。 -
文芸評論としては鋭さといいセンスといいピカイチだと思う。
読みやすいし、おもしろい。特に共感したのは林真理子論かな。吉本ばなながデビューしたときもう一つ理解不能だったのはコバルト路線だったからだとわかった。
作成日時 2007年01月14日 14:37
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期待を裏切らない洞察・分析・斎藤節。
私はまさに
コバルト文庫(氷室冴子・新井素子)→吉本ばなな へ、進んだクチ(笑)
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吉本ばななとコバルト小説群を結びつけたことを「白眉」とするあとがきを読んでビックリ。いかにコバルトが限られた世代にしか読まれてないかを実感した。持ち上げられる人を笑って落とし、ケナされる人の魅力をしっかり分析する。基本はそのスタンスで、後者に斎藤さんの真の実力を感じます(主に林真理子・田中康夫論)。
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2007/02 図書館
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80年代〜90年代に文学、言論の世界だけではなく社会をも巻き込む「スター」となった作家、評論家たちがいます。彼らがどう読まれてきたか、世間が彼らをどう受け止めたかを論じた本、著者も言っているように「作家論」論です。評論、書評、果ては週刊誌の記事、経済情報誌まで資料の取り込み方、使い方が上手い。特に吉本ばななの回「少女カルチャーの水脈」は論の展開が見事でした。「作家論論」とはいえ、時折挿入される、著者のつぶやきめいた発言にふっと笑わせられます。たとえば村上春樹のスタイリッシュな文章(台所でねずみを捕まえるという話が「ペパーミント・ガム」を餌に「カシミアのセーター」のような色のねずみを捕まえるという表現になる)に対し、「ケッてな感じではありますが」と言ってしまう。もちろん本題はそこではないのですが。
著者プロフィール
斎藤美奈子の作品
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