- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167717209
感想・レビュー・書評
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「天才は親が作る」とはうまく言ったものだ。
著者のタイトルの付け方に脱帽せざるを得ない。
本の中身に関して言うと、
松坂選手やイチロー選手など、
10人のスポーツ選手の両親に対して取材し
子育て論をまとめたもの。
帰納的にまとめているので、
・子供の頃裸足で遊ばせる
・親がそのスポーツに関して研究熱心
・親が練習に付き合う
などの共通項も存在する。
一方で、一般的なサラリーマン家庭では、
ここまで密に子供に付き合うことが非現実的という
反論も出てきそうだろう。
イチローの父親(チチロー)など、その典型で、
もはやストーカーに近い(笑)
この頃は笑い話だったのかもしれないが、
その後イチローとチチローは関係が
悪化したという評判だし、
親子とは言え関係性構築は難しく、答えがない世界。
この本の評判が良かったからか、
続編も出ているようなので、
関心のある方は両方読むことをお勧めする。
続編の方が若干若い選手
(とは言え、もはやベテランの域)を扱っています。
※天才を作る親たちのルール
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4163904026#comment
ところで、この著者に
「天才は親が作るんじゃなかった」的な
素材を集めて、そのテーマで本を出してほしいなぁ。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
野球界のイチロー、松阪、サッカー界の天才キーパー川口、テニスの杉本愛など10人の天才アスリートの親の教育法が描かれている。
それぞれの親の頑張り方が半端ない。ちゃんと子供の逸材を見極めた上でつきっきりで指導したり、場を提供したりと本当に頑張っている。
父親か母親のどちらでもいいからたっぷりと子供に時間をかけられなければならないことが共通していたかな。
あとは家族が仲が良く団結していたこと。
天才としての遺伝子と、親の熱情と、親子の相当の努力と、それをかけられる時間がとれることなどがすべてうまく重なって初めて天才が生まれる。
天才って本当にすごいな。ただただ感服してしまった。 -
【子育て・教育】天才は親が作る/吉井妙子/20160111(6/432)<286/30650>
◆きっかけ
・【子育て・教育】音楽は心と脳を育てていた/吉井妙子/20151216(130/414)<208/27485>
◆感想
・トップアスリートの親10人を紹介している本。共通項が多い。今からでも遅くはない。もっと、時間(と金も)子どもたちへ投資するようにしたい。やれる時間が限られている。
◆引用
・インテリジェンスの高くない選手はトップアスリートになれない(単なるナリッジではなく、正しい判断、探究心、好奇心、苦難を乗り越える克己の精神、他人を見抜く力などの人生の知恵=インテリジェンス)そのインテリジェンスを磨くのは、子ども時代の環境が大きく左右。
・子どもの心をひきつけるためには、子どもの目の高さで物事を見て、控えめで謙虚でなければいけない。
・子どもの夢を手伝うのが親の務め。
・家庭内の教育、躾にも限界がある。ある時期になったら他人の手を借りなければならない時期がくる。
・目標設定の仕方が絶妙。ストレッチ程度。相談しながら試す。
・素足か、裸足に近い歩行をした子どものほうがバランス感覚が良い。足の裏を刺激すると、重力に逆らって体を支えている抗重力筋が鍛えられる。
・繰り返しの学習を子どもたちに飽きさせることのないようやらせる
・ほめ上手
・親子は対等。子が一歳なら、親も一歳。
・親が一緒に汗を流したというのも大事な要素
・会話が多ければ子どもの変化も分かりやすい。不満をつぼみのうちにつみとっておけば、反抗にも発展しない。
・私たちが楽しませてもらいました。子育てといいながら、実は私たちが子どもに遊んでもらっていたんだ。
・スポーツを通して育った=体育。 -
読みながら何回も「え``〜っっ!!」と叫んで絶句しました。
一流のスポーツ選手を育てた親を対象に行った、本物の質的研究ですね。
インタビュー対象を「一流スポーツマンの親」に絞り込む工夫によって、教育の重要なポイントを浮かび上がらせたすごい作品だと思います。
どの親も判でおしたように、子供との時間を大量にとっています。
人によっては仕事をやめたり、変えたりしてまで子供と遊び、運動します。
イチロー選手のお父さんチチローさんが子煩悩だというエピソードは有名ですが、それはチチローさんだけじゃなかったんですね!
驚きに満ちた本。
やっぱり何事も、徹底的にやらなきゃあ駄目ですね!!!
生き方がちょっとかわっちゃったな・・・と思います。この本で。 -
2014年8月12日読了。松坂、イチローら幼少の頃から抜きんでた素質を見せつけたスポーツの「天才」たちの親に取材したルポ。天才を生む子育てとは誰もが非常に気になるところだが、同じやり方を一律でやって必ず天才が育つわけではなく、結局のところ子どもと多くの時間を一緒に過ごし・子どもの適性や好み、変化を見逃さず・子どもに「教える」のではなく子どもとともに楽しんで「学ぶ」姿勢を貫くこと、が重要なのだろう。中高時代に適切な指導者・チームやチームメイト、ライバルに恵まれるか?という点も重要なようだ。同じやり方をして天才に育たず、スポーツなり音楽なりに苦手意識を持ってしまう子どもも多くいるのだろうし、天才に育つことがイコール幸せなのか、という論点もあるだろうが、大変興味深く読んだ。私自身は親にどういう教育をされたのだろう?そして子どもにはどういう教育を与えるのがいいのだろう?
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幼少期の子どもに接する親次第で天才も開花するかどうかが決まる。
子どもの可能性だけは潰さないように接するのが親の役目だとは思って気をつけてはいるつもり。
まぁ、そう考えていない親よりはマシだと思ってくれ、息子よw -
10人の天才アスリートの両親の子育てがいかにスゴイかを思い知らされる一冊。裸足生活で運動神経を刺激する、3歳までに基本動作を身につけさせる、繰り返し学習を飽きさせない工夫で楽しく繰り返させる、褒め上手、一緒に親が真剣に楽しむ、高すぎる目標を与えない、言葉と道具に気を配る、主体性を重んじる。不思議なくらい天才アスリートを育てた教育方針と親のスタンスは酷似している。うちの子をサッカー選手にしたい?軽口で言ってはいけない。親にも計り知れない努力と覚悟が必要であることを肝に銘じなくてはならない。素晴らしい名著。
吉井妙子の作品





