経済の世界勢力図 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2007年5月10日発売)
3.44
  • (2)
  • (8)
  • (17)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 71
感想 : 13
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167717308

みんなの感想まとめ

世界経済の流れをコンパクトにまとめ、わかりやすく解説している本書は、特に1990年代末から2000年代初頭の経済状況を理解する上での貴重な資料です。著者は、アジア共通通貨の可能性や、アメリカの経済的覇...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  世界経済がコンパクトにわかります。広げればものすごくなる内容をわかりやすくまとめてくれています。

     そして内容も面白い。

  • 原著は2005年、文庫化が2007年とのこと。
    経済関係の情報は、本当に古びるのが早い。
    だから、申し訳ないけれど、この本を手にするとき、10年前の本を今読む必要はあるのか、と思いつつ読み始めた。

    結論として、読んでよかったと思う。
    1990年代末から0年代前半というのは、私ももう子どもとは言えない年齢だったけれど、たとえば韓国通貨危機も騒がれていたなあ、程度の関心しかなかった。
    本書はバブル崩壊以降から2000年代初頭の世界経済の流れの中に、日本の様々な問題を位置づけてくれている。

    筆者の未来予想は、アジア共通通貨ができ、アジアで一つの大きな経済圏が成立するというもの。
    一方、アメリカの経済的覇権にも陰りが見えているため、アジアとの関係、特に日中関係をうまくやっていく必要があるという認識だった。
    その後、ユーロが混迷したことを考えると、アジア共通通貨ができるのかは、疑問だが…
    アジアとの関係が大事だ、アメリカはいつまでも日本を重視してくれるかわからない、という認識は、一〇年たった今、もはや凡人たる私にも十分実感をもって感じられるようになった。
    でも、こと日中関係に関しては、榊原さんの望む方向へ進んでいない気がする。

  • 5年前の本であるが、情報が古くなるどころか、現実がより本書で予想された展開に近づいてきており、得るモノは多い。

  • 文庫本初版の発刊年は2007年だが、オリジナルの単行本の発刊は2005年なので、実質的には2004~2005年時点での考察。
    2011年に読むと、なんともタイミングのズレを感じる。
    全ての考察が少し古いので、世界のパラダイムチェンジに関しては「今更」といった感じがする。

    1980~2000年ぐらいまでの経済の流れの概説と、
    中国・インドの盛り上がりと、対するアメリカの相対的地位の低下、
    今後の展望としての、日本とアジアとで経済圏を築いていくことによる
    アジアの繁栄という論調は、今からすると特に新しい視点ではない。

    個人的には、1980年以降の中国・インド・アメリカ・日本の
    経済的な変遷について、全く基礎的な知識が欠けているので、
    その部分をさらっとおさらいしてくれているのが、とてもありがたい。
    逆に言うと、その辺りの事情に精通している人には読みごたえがない本である。
    また、出版の関係もあったようで、ヨーロッパ・ロシアに関する記述はほとんどなく、
    かなりアジアに重点を絞った文章になっている。
    世界的にもっと深く読もうと思うなら、全く不向き。

    榊原さんの考え方のフレームワークとして、
    フェルナン・ブローデルの見方が紹介されている。
    また、ジョージ・ソロスとその師・カール・ポパーの思想にも触れられている。
    これは、自分自身、社会の現象を捉える時の視点として大切だと思う観点だった。

    評価については、時宜を得ていないので、仕方なく★3。

  • アメリカの章が、おもしろい。

  • 2008年07月01日 00:46 記載:

    ちょっと古いですが。

    著者は97~99年に財務官を務め、「ミスター円」の異名を取った方。

    もともとは通貨危機について調べたくて読んだんですが、原油高やドル安、新興国の台頭など現在の世界の経済情勢を包括的にわかりやすく説明していてなかなか面白いです。

    新聞などで時事を読む際の補足にはいいかも^^

    個人的にはアジア共通通貨についての話が興味深かった。

  • 2009末

    分かりやすいだけでなく、とても興味深い。さすがです。

  • 比較的新しい本で、大まかな全体像から個人への言及までありわかりやすかった。

    ▼メモ
    ・1章ドル安、原油高
    ・2章中国 オリンピック後 元切り上げ 権力構造
    ・3章インド IT 経済発展形式の違い インフラ整備後
    ・4章アメリカ 権力の相対的低下 経済史
    ・5章日本 国債資本主義 財政破綻後
    ・6章アジア 共通通貨へ
    ・7章個人 資産 教育

  • 2008/8
    ミスター円による世界経済の入門書、第二弾。文字通り、21世紀の経済における世界の勢力図を地域ごとに分けながら分析している。アメリカ至上主義からアジアに軸が移るという分析、今から見れば間違っていないともいえるが、アメリカ経済の予想以上の踏ん張りと、アジア勢の伸び悩みが若干予想の見込みがずれてしまっています。

  • 07年に読んだ本best1を選べといわれたらこれだ!
    世界情勢の中で
    中国、インド、アメリカ、そして日本の
    おかれている経済状況と今後それがどう推移していくかを、解説。
    他の本と違うのは
    問題を個人レベルまで落とし込み、我々がそれにどう対処していけば良いかというヒントを提示しているところ。
    これから社会に出る若い人にこそ読んでいただきたい良書。

  • ミスター円と呼ばれた元大蔵省次官の榊原英資氏からみた世界の大局。

    中国、インド、アメリカ、日本の各国状況を分析しながら、アメリカ主義的世界勢力図がくずれようとしている今、中国・インドを中心としたアジア共同経済圏を作り、日本はそこで成長を図るべきだと述べます。

    特にインドについての洞察に力が入っていました。榊原氏はインドの成長に確信があるようで、

    今後50年で一番成長する国


    とまで言っています。

    よく読んでみると、あまりそこに根拠は無いようなんですが(笑)。

    自身が社外取締役を務める企業があるだけに、愛着や思い入れがあるんでしょうね。冒険投資家として有名なジム・ロジャース氏が、インフラの未熟さと教育格差の激しさからインドの成長を徹底的に否定しているのとは対照的です。

    その一方で日本に対する洞察はやはり説得力を感じます。

    日本の国債主義を、

    国がバンバン国債を発行し借金ができるのは、日本国内の銀行・生保が高い貯蓄率によって集めた金をリスクを張って運用しようとせず、安全な国債に逃げているからで、高齢化に伴い貯蓄が流出することにより、2020年までには破綻する


    とバッサリ切っているあたりは、なるほどなとうなずかされます。

全11件中 1 - 11件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1941年生まれ。東京大学経済学部卒業。65年に大蔵省入省。財政金融研究所所長、国際金融局長を経て97年に財務官に就任。99年退官。2010年より青山学院大学特別招聘教授。著書に『「今日よりいい明日はない」という生き方』『書き換えられた明治維新の真実』など。

「2018年 『AIと日本企業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

榊原英資の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×