星月夜の夢がたり (文春文庫 み 34-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 187
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (166ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167717346

感想・レビュー・書評

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  • メルヘン短編集。美しく優しい物語の数々。鯰江光二さんの絵がまた物語にぴったりで素敵です。文庫の中でも薄めな本なんだけど、図書館の多くの本の中でふと目に止まったという事は私にとって意味があるのだなぁと、この出会いに喜びを感じる。

  • ブクログのお蔭、ご縁があってブクログ内でだけ繋がっている貴重な存在の方々の本棚やレビューのお蔭で出会ってきた本が沢山ある。
    言い換えれば、ここ(ブクログ)が無かったらきっと手にすることもなく、存在すら知らずに終わったであろう本が私の(ブクログの)本棚には沢山ある。

    これもその内の一冊。
    ちょっと怖いのもあるけれど、全編通して切ないお話。
    でも短編集だから、読み手の気持ちが切り替わって、重くなり過ぎないのでちょうど良い。
    たまにはこういうタイプもいいな。
    挿絵も綺麗。

    ブクログでは、このように読んでみようかなと思う本を見つけられるのと同時に、自分にもこれは合わないだろうから読まないでおこうと思う本(レビュー)を見つけることができる点でも非常にありがたい。

  • とても綺麗な珠玉のお話たち。
    後書きに

    「外の世界にどれほど嵐が吹き荒れていようとも、ここには静かな世界がある」、そう実感させてくださる方々に感謝すると共に、私も一生かけてそういうものを書いていきたいと、強く強く願いました。

    と書かれていますが、その願いはかなっているんだなと思えるほど、素敵なメルヘンの世界でした。
    夢のように美しく、時にすっと背筋が寒くなるようなこともあり。
    挿絵もとても綺麗で、世界観に合っていました。

  • 鱒江さんの挿絵がページを彩る大人向けの絵本。グラデーションの描き方がとても美しい。ページ数は少ないものの粒揃いの短編集で読み応えあり、まさに宝石箱のような一冊。
    とことんファンタジーというお話よりも、現実世界にメルヘンな世界観がちょっぴり融合するようなお話が多かった。
    人間の男性に恋をする樹を書く“赤い花白い花”が好き。
    『大岡裁き』や『三枚のお札』など子供の頃に読んだお話の視点を変えて書かれた異聞シリーズが4話程ありどれも面白い。

  • この方の本を初めて読んで、あっという間にファンになり、同じ街に住むことを知り、さあこれからどんどん読んで楽しもう、と思った矢先に訃報。
    今までにない喪失感を味わっていたところに、この本を手に取ってしまった。この先新しい作品を読めないことは残念だけど、この儚く美しい物語をこれからも読んでいきたい。

  • ミステリ作家さんによる、ちょっと不思議な掌編集。
    ほんのり温かい気持ちにさせられたり、ほろりとさせられたり。悲しい話もありますが、筆致はどこまでも優しく、満ち足りた思いを読者に与えてくれます。挿絵とのコラボレーションも素晴らしいものがありますね。

    気の向いた時に手にとって、ぱらりぱらりと再読してみたい1冊。お気に入りは「ぬらりひょんのひみつ」「鏡の中の旅立ち」「トライアングル」。

  • 再読。美しい挿絵のメルヘンが読みたくなって。
    2年くらい前に読んだけど内容はほとんど覚えていなかった。ひと時の安らぎを与えてくれたことに感謝。

  • こんな本をずっと待ってた!
    宝箱みたいな本です。

  • あたしも満地球を見上げてみたいです。

  • 恋の話切ない話御伽話……「天馬の涙」はイオニアの風を書く前に書かれたものでしょうか。この話が一番好きかもしれない
    そして鯰江さんの絵がすごく美しい…!こんな温かくて綺麗な絵が描けるようになりたいなぁ

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著者プロフィール

広島県尾道市生まれ。詩集や童話集を出版したのち、一九九八年『時計を忘れて森へいこう』でミステリ界にデビュー。二〇〇二年「十八の夏」で第五十五回日本推理作家協会賞短編部門、十一年『扉守 潮ノ道の旅人』で第一回広島本大賞を受賞。主な著書に『星月夜の夢がたり』『イオニアの風』『風の交響楽』など。

「2022年 『おいしい旅 想い出編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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