女優 (文春文庫 つ 17-1)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167717629

感想・レビュー・書評

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  • 紅子の生き様は理解できないし、それを許してしまう奈三子の心情も理解できない。
    それは私がごく普通の世界で生きているから?
    自分の妹に、子供を産ませ、その子供を奪い、捨てるだなんて。
    ーーー
    人気絶頂のときに突然失踪、同居していた姪の自分も捨てて隠遁生活を送っている女優、叶紅子。シナリオライターの仕事に行き詰まりを感じ、失踪以来会ったことのない紅子を訪れた奈三子は、生まれながらに「女優」である伯母、紅子の壮絶な生きざまを見せつけられるーー人気脚本家が描いた究極の女優像とは。

  • 「………」な、、、。
    なんだ、この疲労感、、、。
    なんだ、この宙ぶらりんな感じ、、、。

  • 友達から借りた本

    あらすじ
    人気絶頂のなか突然引退し、隠遁生活を送っている女優、叶紅子
    紅子の姪であり、たった一人の肉親であった紅子に捨てられた過去を持つシナリオライターの奈三子は、突然に全てを拒絶し捨てた理由を探ろうと28年ぶりに紅子の元を訪れる…

    内面に「女優」を抱えた紅子が、「女優」に支配されていく苦悩や葛藤を書きたかったんだろうに、よりによってそのオチはないだろうと思った

    いよいよもって「女優」に支配されそうになるぐらいの危うい精神状態から引き戻すためにタブーを冒す、人間としてしてはいけない事をする
    その内容が「可愛がってる後輩女優の彼を略奪する」って、えらい小さくないですか?
    いや、いけませんよ、確かにいけませんよ
    でも人間としてしてはいけない事とか、凄いスケールでかい気がするじゃないですか?
    しかも紅子さん、奈三子の出生の件に関してとんでもない鬼畜な事してるんですよ
    そんな紅子さんだから、自分の精神状態を元に戻す為なら何でもしかねないですよ

    そこまで期待させといて、「可愛がってる後輩女優の彼を略奪する」だもの
    は?みたいな

    これなんなんだろ
    前半と後半で、作者の紅子像が変化したのかね
    「女優」の業の凄まじさを書ききれないまま、あっけなく終わった気がしてならない
    納得できないなぁ

  • 紅子、という女優が突然引退した理由を模索する物語。
    せっかくインタビュー形式とっていたのに、
    人物像が浮き彫りにならず。
    断片化した話が、うまいつながりを魅せるかと期待するも
    結局本人の語りで終了。

    演じること、役にのめりこむことに関しての
    描写はリアルで面白いけれど
    物語としては微妙。

  • 2/16 女優というもの、人に見られて生きていく人の業というようなことを考えた。人に取材する=>一人称となっているところもおもしろかった。脚本家なだけあって読みやすかったし、作者の実体験も垣間見えるような。

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著者プロフィール

1948年、東京生まれ。成城大学卒業後、スタジオミュージシャン’(ヴァイオリン)を経て、脚本家となる。テレビドラマ「響子」「小石川の家」で向田邦子賞を受賞。映画も多数手がけ、「それから」でキネマ旬報脚本賞、「失楽園」で日本アカデミー賞優秀脚本賞、「阿修羅のごとく」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。映画「食べる女」では、脚本のほかにプロデュースもつとめる。著書に『食べる女 決定版』(新潮文庫)ほか。

「2018年 『いとしい人と、おいしい食卓 「食べる女」のレシピ46』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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