ベイビー、日本の戦後は安かった CHEAP TRIBE (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2006年8月3日発売)
3.00
  • (2)
  • (1)
  • (17)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 60
感想 : 10
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784167718015

みんなの感想まとめ

作品は、戦後日本の社会や労働環境を独自の視点から描写し、エネルギーに満ちた一方で破壊的な側面も浮き彫りにしています。暴力的な表現が多く、時には気持ち悪さを感じるほどの迫力がありますが、その中に潜むリア...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者らしい作品。

  • ジャケットがいいなーと思って思わず買ってしまいましたが、相変わらずのエログロな感じはさすが戸梶圭太でしたね。その裏にある何かを読みとける人間になりたいです。

  • 炭鉱で産まれ育った諸々不幸な境遇にいた主人公(沼田永吉)。
    次第に大人になっていくのだが、特にHappyになることもなくどん底の人生をそのまま歩む。という内容。

    ぶっ飛んだのを読みたかったんだけど、少し期待をし過ぎたかも。
    ちょいグロ。嘔吐し過ぎ(笑)

  •  読了。

  • 暴力表現が、かなりいってます。
    かなり気持ち悪くなりました。

  •  episode1 1957  ――志木乃が原炭坑は、劣悪な作業環境の下、多くの労働者が働いていた。食い詰めて流れてきた作業員は、社長らによる徹底した暴力による統制によって、完全服従を誓わされ、逆らう者にはまた容赦のない暴力が浴びせられた。手や足を喪っても、労働は強要され、その結果死んだとしてもゴミのように扱われる。沼田永吉は、その作業員とどこからか流れてきた女性との間に生まれた子供。食料も満足に与えられず、学校にも行かず、大人たちからはほとんど無視され、遊び道具は現場作業員の死体。ある眠れない夜、そんな永吉に声を掛けてきた人物があった。外部から来たと思しき、男性二人と女性一人のグループは自らを”共参党”と名乗り、劣悪な環境にいる労働者を集約し、資本家を糾弾するのだというが、難しいことは永吉には分からない。その女性の美しさに”へっぺしてえ”という押さえがたい感情を抱いた永吉は、彼らを手引きするが……。
    episode2以降、東京へ出てきて最低の暮らしをし、1995年にホームレスとなってその生涯を閉じるまでの凄惨な一生が描かれる。

     偉大でチープな”昭和”の底辺を彷徨う、アンチ・サクセス・ストーリー
    生い立ちは不幸で、貧しく学もなく悲惨な子供時代を過ごしながら、努力によって運を引き寄せて、何らかの世界において成功し、第一人者となる――いわゆるサクセス・ストーリーの方は、世の中に溢れている。どん底から這い上がり、ハッピーエンドを迎えるというのは一般読者が喜ぶ物語として向いているからだろう。しかし、本作はそういったサクセス・ストーリーをまるでひっくり返し、底辺を底辺のまま這いずり回る人物を、正々堂々と主人公に据えた「一瞬たりとも成功のない」ストーリーである。だから、アンチ・サクセス・ストーリー。
    労働者を人間扱いしない炭坑で生まれ、誰にもまともに扱われないまま、一人生き残って上京、でもやっぱり教育を受けていないので、肉体労働者として働いて性欲だけは悶悶と膨らませ続ける主人公。大学生を詐称して”へっぺ”目的で学生紛争に参加し、「ノストラダムスの大予言」のブームでは、本の煽りに真剣に怯え、性欲に駆られた間抜けな殺人を犯して服役。田舎者が幸いして三年半で出獄後、なぜかヤクザに気に入られ、戸塚ヨットスクールばりの学校で無免許教師を務めて生徒を虐待。これが発覚してまた刑務所に行って、行き着く先はホームレス。そして尊厳の一切与えられない無駄な死。
     戸梶圭太の美学なのだろう。こういった底辺の生活のなかで、主人公には一切の哲学的な悩みや思考を禁じてしまっている。従って、主人公・沼田永吉の思考や行動は常に単純明快。意地汚い欲望が行動原理の全てであり、その単純さ故に憎めない。”一億総中流”が標榜された昭和後期に至るまで、沼田の底辺生活は永遠に続く。それぞれのエピソードで彼が出会う人物たちのチープさと電波度も凄い。特にペットトリミングスクール校長の石原のキャラが強烈。
     この徹底したデフォルメを通じて描かれる、”昭和”の恥ずかしい時代。……とはいっても、時代を描くというよりも、その時代そのものを戸梶氏は手玉にとって、主人公を苛めるための道具にしてしまっているというのが本書の本質であろう。爽快さはないけれど、どこか奇妙に突き抜けた感覚。戸梶の描く昭和史……ではなく、昭和史が戸梶に格好のエンターテインメントの題材を与えてしまった作品である。
     常に”度を超す”のが身上の作家であり、その精神は本作でも健在。 めちゃくちゃぶりにひたすらに酔えば良い。ただ、これだけ無情に登場人物を扱える、”いじめっ子”戸梶圭太の凄さは驚嘆に値するがこの作品についてはちょっと違和感を感じた。

  • あー、うー、あー。

    溺れる魚は、大丈夫だった。いや、ちょっとえぐいけど、楽しかった。
    闇の楽園も、いけた。


    でも・・・トカジノフ、牛乳アンタッチャブル、これは、あたしはちょっと、だめかも。


    小学生の頃、筒井康隆が読めなくなった記憶がよみがえる。
    なんってゆーのかな、うん、えぐいのまではなんとかなるんだ、文体だってだめじゃない。
    舞城王太郎とか、大好きよ。



    でも、うーん、汚いのとエロは、ちょっとだめみたい。

  • へっぺしてーべ

  • 本当にこんな労働が認められていたのだろうか。
    エネルギーに満ちていて破壊的で残酷。
    ぐちゃぐちゃ。

  • トカジはパワーダウンしているような。
    激安組が主人公なのが珍しいってぐらいでしょうか。

全10件中 1 - 10件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1968年東京生まれ。学習院大学文学部卒。98年『闇の楽園』で第3回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。作家活動と並行して『Jの利用法』ほか自主製作映画4本を監督。イラスト、写真、クレイアートにも才能を発揮する。

「2013年 『劣化刑事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

戸梶圭太の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×