厭世フレーバー (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2008年8月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784167719029

感想・レビュー・書評

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  • 本屋さんに並べてありました。久しぶりに夜更かししました。どんなに頑張っても、家族の一面しか見えません。他人となると、もっとですね。

  • うぜぇ、ムカつく、といった所謂『若者言葉』に食傷されて読むのをやめてはいけない。第1章の中坊のクソガキがどうしてクソガキなったかは、第5章まで読むとわかる。
    読み始めは『最低な家族』、読み終わりは『最高の家族』。仁侠好きとしては、おでん屋のエピソードがたまらないね

  • 父親が失踪した5人家族のそれぞれの内情を各自の視点から語っていく小説。
    一緒に住んでいても全然家族の気持ちがわかっていない所がなんだか考えさせられてしまった。

  • ケイ
    須藤圭一。十四歳。中学二年。部活を辞め、新聞配達を始める。


    ケイの母。夫がいなくなり、酒浸りになって家事の殆どを放棄。

    ケイの担任


    宗之。会社を辞め、家からも消えてしまった。

    清水もしくは島田
    榎田。ケイのクラスの女子。佐久間だったが母親が再婚して榎田姓になった。

    ブル
    陸上部顧問。

    ダンチ
    段田孝一。ケイの小学校の頃からの遊び仲間。陸上部。

    カナ
    十七歳。高校二年。長女。基本的に真面目で勉強もできるイイコちゃん。

    リュウ
    須藤隆一。二十七歳。長男。大卒。四年勤めた防犯関係の会社を辞めた。

    ポン
    カナの友人。塚本→塚ポン→ポン。

    カナがバイトしているおでん屋の店長。

    部長
    カナが飼っていた猫。

    今井
    カナとは中学も高校も同じ同級生。元カレ。

    江藤
    おでん屋の客。

    部長代理
    カナが買ったアメリカンショートヘア。

    サブロー
    バイトの男。

    リュウの母
    リュウを産んで十九歳で結婚し、二十九歳で別れてずっと独り身。

    芳子
    宗之の前の嫁。


    四十二歳。ケイの母。

    地下のマスター

    マメゾー
    山火事頭(宗之)とは自動車部品を作る町工場の製造管理係と工員の関係。軽い知的障害がある。

    新造
    七十三歳。

  • 年齢も立場も環境も、
    みんな違って
    みんな自分と葛藤しながら過ごしてるなぁと感じたストーリー

  • 連日「暑い」ばかり耳にする。もういいじゃん、って思わなくもないけれど、きっと無自覚に溢れる言葉なのでしょう。僕自身はどうなの?と思う。でも、自覚はしているかな。僕自身はね。言葉にしなくても共有できる感覚だし。僕の汗まみれの顔を見たら、きっと「暑い」って言葉にしなくても伝わると思う。ほら、あなたの顔も、汗まみれですよ。
    最近、すこしだけ思うこと。気になるかといえば気にならないこともない、その程度の感覚なのだけれども、一般的な傾向として、皆それぞれ他人に対して清廉潔白を求めすぎではないのかなあ、と思う。清廉潔白というのは、他人に期待するのではなくて、自分自身の在り方を示すものだと思う。僕自身は清廉潔白でありたいと思っているし、加えて単純明快という在り方にも憧れがある。
    年齢だったり性別だったり、時代背景だったり。僕らは、自身の努力とは関係のないところをも抱えたまま生きている。納得できない物事などは、数えきれないくらいにあるけれど、それでも生きていかざるを得ない。僕自身の問題は僕にしかわからないことだから、周囲への期待などは無いけれど、そんなこと自体、それぞれの考え方があるだろう。僕は期待しないけれど、僕以外の誰かは、もしかしたら何かを求めているのかもしれない。そんなことにも気づいたり、力を貸したり、何かしらのことをできるようにありたいと思う。きれいごとかな。もしかしたら、そうかもしれないな。
    「厭世」とは言いつつも、希望を捨てない彼らのことを思うと、はたして僕の人生も、きっと捨てたものではないのかな、なんてね、思わなくもないわけです。それだけで励みに感じることも、無くはない。きっと単純すぎると、お思いでしょうね。とはいえ、この単純すぎることこそが、生きる希望の正体なのかもしれませんよ。

  • 著者の太陽がイッパイいっぱいが面白かったので読んでみました。リストラをうけて失踪した父親のあとにのこされた崩壊寸前の家族5人が主人公となる短編ストーリーです。章が進むにつれて紐解かれる真実に心をつかまれます。表現の仕方が巧みなところもツボで第2章の夫婦は似るっていうけどのくだりは最高です。

  • とある家族の群像。本当の姿は中々気づけないけど、家族は良いものと感じる。猫の名前は部長代理。友人に貸したら号泣したと言ってたので、響く人に凄いストーリーらしい。私はいまいち響かなかった。

  • とにかくいい。家族って一筋縄でいかないけど、みんなそれぞれの想いがあって、人と人とのつながりを感じられる。

  • 文学

  • 何かで評価さててたか忘れたが、積読の一冊。

    はじめの3章はありきたりの話。五人家族の末っ子の中坊語りからはじまり、次女の女子高生語り、ニート兄貴の語り。あぁ、著者の俺こんなに技術持ってます的な自己満足小説かと思いきや、4章位から前三章てある違和感が、緩和され、話が繋がりまとまり、ひと筋縄ではいかないなと思わせる展開。家出した父親不在の家族の話から、実は、そもそもこの家族血の繋がりが複雑で(祖父と父は養子、長男は父の前妻の子、次女は母の不倫相手の子、末っ子だけが失踪した父親とアル中になった母との間の子)家族なんて血の繋がりなんか関係なく、関係性で成り立つものだと言う家族のあり方を訴えた小説だとわかる。
    そんな構成よくできてるが、語り口が軽いのと、謎解きみたいな読み口なので、読後にそうだったんだよなあという終わり方で、特に印象に残らない。そんな小説だった。

  • 家族の崩壊と再生は、負を正にひっくり返すこと。
    父親への反感によって宗之は自分の正義を極端に信じていて、身近な人間を救えなかったことは宗之にとっておおきな挫折になる。
    自分の正義のためにカナの人生を救って、
    自分の正義を守るためにいなくなったように感じる。
    家族は方程式にはおさまらない。
    自分の力で覆すことができると静かに力強く信じたい。

  • 祖父・父・母・兄・姉・弟の六人家族。ある日、無職になった父親が何も告げずにいなくなった。
    その途端、残された家族は自分勝手に行動し、同じ家に暮らしながらバラバラの状態に…残された五人が語る連作短編集です。

    進学したくない、家に帰りたくない、思うような仕事が見つからない、子供達の悩みや葛藤。酒がやめられない、記憶がとどまらない、大人達の郷愁や懐古。
    一風変わったこの家族が抱える問題点はそれぞれ違って、自分自身で解決するか折り合いをつけて行くしかない。
    「あぁ、こういうことなんだ」誰かの働きかけがきっかけでも、核となるのは自分の気持ち。
    時にユーモラスで時に青春小説、スケールの大きさすら感じる。良かったです。

  • 一家の主が、突然家出した。残された5人の家族は、一つ屋根の下、全く噛み合わない生活に転がり落ちた。
    3人の子供たち、妻、ボケ始めた爺さんのそれぞれの目線で描かれる、それぞれの想い。誰もバラバラでいいなんて思っていない。何とかしたいともがきながら、でも誰とも相談しないからすれ違う。もういやだ。そんな感じ。
    さて、それぞれの想いは通じるのでしょうか。通じたら、どんな感じになるのでしょう。

  • 青春ものの体裁をとりながらテーマは軽くなく読み応えあり
    。語り口も古臭くなく、軽快でいい。

  • 再読。
    父親の家出を契機にバラバラになった家族が、それぞれの挫折を経て、また一つにまとまって行く話。
    三羽省吾さん、気になるし、好きな作家さんなのですが、何だか印象が纏まらないというか、何か統一されたテーマのようなものを持たない作家さんのような気がします。
    もっとも寡作な作家さんですから、間が空いてしまうせいかもしれませんが。
    初回に書いている印象よりかなり良いのですが、では何処がと問われても出てこない。特に大きな共感も無く、何とも感想が描きにくいのです。


    =====================
    08-066 2008/08/27 ☆☆☆

    家庭崩壊とその再生の物語です。
    世間では評判の良い作品ですが、何故かピンと来ませんでした。
    「うっせぇなぁ」しか言わない14歳。再婚した母親に遠慮して目立たない優等生であることを目指した17歳。不本意な仕事を退職したものの、それを言い出せない27歳。いずれも良く出来た造形なんですけどね。
    語り口のせいかもしれないし、設定された状況(父親が失踪しても、数年分の蓄えはある)のせいかも知れませんが、どこかシリアスさや切迫感が無い。なんだか単に「話し合わない」だけの家庭崩壊。そしてエンディングでは再びまとまる方向なんだけど、そのきっかけも唐突な気がします。
    もっとも、本当の家庭崩壊なんて、こんなものなのかもしれませんが。
    どうも、私は重松清の世界を期待したようです。その期待とのギャップが、肩透かし感に繋がっているのかもしれません。冷静に考えれば、確かになかなか良い作品に思えるので。

    しかしネコの「部長代理」のネーミングは秀逸でした。

  • 978-4-16-771902-9 279p 2008・8・10 1刷

  • んんん……?という感じで終わった。
    とても淡々とした本。
    起も承も転も結もないような感じ。

  • 2014-8
    重いテーマな割に淡々と進むストーリー。
    次々視点が変わっていくのは面白いのに物足りなさを感じた。

  • 父親が出て行った三世代家族の物語

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著者プロフィール

1968年岡山県生まれ。2002年、第8回小説新潮長篇新人賞を受賞した『太陽がイッパイいっぱい』でデビュー。06年『厭世フレーバー』で第27回吉川英治文学新人賞候補、09年『太陽がイッパイいっぱい』で第5回酒飲み書店員大賞受賞。12年『Junk 毒にもなれない裏通りの小悪党』で第33回吉川英治文学新人賞候補。『ニート・ニート・ニート』は18年に映画化された。他の著書に『イレギュラー』『タチコギ』『Y.M.G.A 暴動有資格者』『路地裏ビルヂング』『ヘダップ』『俺達の日常にはバッセンが足りない』などがある。

「2021年 『共犯者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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