虹色にランドスケープ (文春文庫 く 29-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167724023

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  • 人生の「リセット」
    「バイク」が主に巻き起こる人間社会の様々な出来事から出会いと、恋愛、哀れ、苦しみ、そして生きていく上での事件事故などに遭遇していく。中高年でリストラされた主人公が就職難で仕事を見つけれず、家族の生活費を捻出するために自殺計画をする。結果的に計画は中止となるが最悪の事態が起きる。気になった言葉は「人生のリセット」と言う言葉だ。誰しもが一度は人生のやり直しが出来ればと思った経験があるかもしれないが、今の世の中そんな簡単ではない。リセットの程にもよるが、逃避すればするほど逆に最悪の事態を招くことすらある。

  • 単車好きなら面白いかな。それぞれの主人公のドラマもそこそこ楽しめる。SR500が出て来たのでニヤリ。俺も持ってる。

  • オートバイ小説の短篇集です。最初は気が付かなかったのですが、読んでいくうちに実はそれぞれの短編はつながっていて、最後は全体がつながってきます。ある短編の主人公が別の短編では脇役になったり、視点が変われば人も違って見えて面白いです。今度北海道ツーリングに行く時には持って行こうと思います。

  • 短編集だが、それぞれの話が微妙につながっていて、最後まで読むとすべてつながっていることがわかるというおもしろい構成の物語だった。
    ただ、主人公と同姓代として、読み終わってやりきれない思いが残る話だった。

  • 連作短篇小説。ひとりひとりのヴィンテージバイクとの関わりを細かく描いていて、それぞれの章と繋がっていて、思ったより速く読み進めた。
    それぞれ、場面ごとの風景が想像できるようで、読んでいて楽しかった。

  • バイク乗りやそれに関わる人たちの繋がりを描いた作品です。
    タイトルの虹にかけて7人(7色)のバイクに関わる物語が書かれています。

    各章だけを読んでもバイクが出てくるただの物語で終わってしまいますが、すべてを読み終えると各部の登場人物達の大きくて複雑な繋がりが見えてきます。
    各章を読み終える度に前の部を読み返してしまいます。

    実際のバイク乗り達もこんな風に繋がっているのかな~とか勝手に妄想しちゃいました。
    それくらいバイクは人と人とを繋げてくれる乗り物だと思っています。
    特に親子の絆。
    バイクが好きな人にはぜひ読んでもらいたいです。

    また、登場するバイクがメーカー偏りないのも個人的にはよかったです。

    とりあえずバイクで北海道に行きたくなりました。

  • バイク乗りだからこそわかる気持ちがある。

  • バイクがらみの連作短編集。失業や不倫など俗っぽいオチが多いが登場人物リンクが増える後半に行くほど深みが出てくる。絶版車種名からバイクを思い浮かべられる程度のバイク知識があれば二倍楽しめる。

  • オートバイライダーにしか分からない世界がそこにある。。。

  • 最後に物語がすっとまとまる。バイクを通して繋がってゆく。せつない。バイクに興味あったらもっと深く読めたのに。自分に悔しい。

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著者プロフィール

1958年仙台市生まれ。東京電機大学理工学部卒業。97年「ウエンカムイの爪」で第10回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2000年に『漂泊の牙』で第19回新田次郎文学賞、04年に『邂逅の森』で第17回山本周五郎賞、第131回直木賞を受賞。宮城県気仙沼市がモデルの架空の町を舞台とする「仙河海サーガ」シリーズのほか、青春小説から歴史小説まで、幅広い作品に挑戦し続けている。近著に『我は景祐』『無刑人 芦東山』、エッセイ集『いつもの明日』などがある。

「2022年 『孤立宇宙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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