まひるの月を追いかけて (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2007年5月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784167729011

みんなの感想まとめ

テーマは心の葛藤と旅を通じた自己発見で、舞台は清浄な空気が漂う奈良。主人公の静は異母兄の失踪を巡り、元恋人の優佳利と共に旅をすることになりますが、優佳利の言動には不自然さが隠されています。物語はミステ...

感想・レビュー・書評

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  • 語りたいことが多すぎる。ほど
    読むのが楽しかった。ミステリーっぽいのに。
    なので簡潔に。
    ロードムービーか。と言えばそうだけど。
    読了後、奈良マップ作成中(笑)
    行ったところばかりなんで、歩きながら読んだみたいだ。で、言ったことがあるがゆえに逆に
    気づいたことも多かった
    終わりかたは、ん~と思ったが、そうかあ
    と。なんか光が見えない。見えなくてもいいのか
    主人公はこれから新しい物語を作っていくだろう。

  • 恩田陸は人の心の鬱屈というか無意識下、生々しい暗さを上手く具現化し表現するのが非常にうまい。

    旅の中でほぐれていく心の様が繊細でまるで自分の心も解きほぐされていくような気持ちになれた。

  • 著者書く本のなんともいえない不思議な雰囲気がぴったりなあらすじ。
    消息不明になった男を元彼女と妹が探しに旅に出る。どんどんわかってくる事実にびっくりしながら読んだ。
    ホラーではないけど、全体的に不穏でおどろおどろしい感じがした。
    まさかの結末に驚愕。

  • 以外な結末に何かすっきりとはしないまま終わってしまい、もやもや感と重たい気持ちのまま読み終えてしまった。テーマは人の愛なのかな?救われない感じ。
    ただ解説が佐野史郎さんで帯に書かれているコメントが素敵で。
    役者さんが読むとまた違う世界が見えるのかな。

  • 静は異母兄の元カノである優佳利から、兄を探しに行くと誘われて二人で奈良に向かう。が、その旅が始まって間もなく、一緒にいるのは優佳利ではなく、その友人の妙子だとわかる。なぜ、自分を騙してまで、奈良に同行させたがるのか。
    その後、奈良でついに兄の研吾に会えた静は、妙子と研吾の話から、少しずつ、優佳利と妙子と研吾の相互に依存することで保っていた関係や、研吾に別に愛する人ができたことでその関係が崩れたことを知る。

    奈良の町を歩きながら話が展開していくので、橿原神宮や明日香を始め、途中で出てくる奈良のあちこちの地名に、それぞれの景色を思い浮かべ、自分も奈良を歩いているような気分を味わいつつも、旅の途中での妙子の急死や、最後に明かされる研吾の愛した人など、想像を超えたストーリー展開にぐんぐん引き込まれた。恩田陸はやっぱりスゴイ!

  • 振り返ってみたら
       夜のピクニック
       木漏れ日に泳ぐ魚
       六番目の小夜子
       木曜組曲
       夏の名残の薔薇
       中庭の出来事
    この作品以外も6作品よんでる。
    なのに、分からない。
    好きが嫌いかで言えば好きではない、ほんとわからないのです。どなたか教えて!
     旅が絡んでるから、奈良「飛鳥」もっとときめくでしょう。例えば行きたいとか。

    なんか肌が合わない?
    ここで引き返すわけにはいかないので
    まだ他の作品を読んではみるが〜

    何が魅力なのか、
    どこが賞を取る所以かなど

    感性不足、読解力不足〜

  • 恩田さんデビューなう☆ミステリーツアーに織り込まれる奈良の空気や気配に、頷けるところもあり、こういう風にみえるんだっていうところもあり。あっというまに読了。
    この人間関係の構成も、ひょっとしたら恩田さんの奈良のイメージなのかなぁってふっと感じました。
    品のある文章でとても読みやすかったです。ただ、その動機や展開にはちょっと無理を感じます。ちょっとコナンくんのようです。

  • 恩田作品を何冊か読んできたけど、自分は多分旅をしながら語りながら物語が終わるという話が苦手なんだな。
    これは恩田作品だからなのかはわからないけど「黒と茶の幻想」も駄目だった。「夜のピクニック」は好きだったんだけどな…何が違うんだろう。
    隠された真実が徐々に明らかになる、と言われても衝撃的というわけでもなく(登場人物にとってはそうだろうけど)ただ寺を巡って話をして飯食って煙草吸って…の繰り返しが苦痛だった。人の旅行ってこんなにつまらないものだっけ…
    登場人物の誰のことも好きにはなれず、妙子の死でさえなんだかなぁと思ってしまう。
    恩田さんって理瀬とか実邦とか才色兼備な女性を書くのは上手いのに、静みたいなどこにでもいるタイプの平凡な女性を書くと途端に…と感じてしまった。

  • 2003年作品
    恩田作品には珍しく、閉じた話であった。
    得意の異母兄妹、兄の恋人?2人、妹の母で構成された中年の物語。兄はモテ男?で2人の同級生に愛されていて、1人の同級生と長年付き合っていたが、別れてしまう。
    兄が本当に愛した人は・・・。マザコン?シスコン?1人の同級生が真相を探るが、不摂生がたたる。

    これは登場人物の心を読み取る話のようである。
    男も女も年を重ねても、それぞれの心をわかったようでわからないものであるというのが私感である。

  • ん~、つまらん。
    奈良や神社に興味のある人ならガイドブックになるかもしれんが、私は興味なし。
    登場人物も魅力ナシ。
    「上と外」のパワーはどこ行った?

  • 読むと奈良に行きたくなり、
    奈良に行くと読みたくなる。

    大好きな恩田陸さん。
    夜のピクニックは代表作の一つだが
    この『まひるの月を追いかけて』は、大人版「夜のピクニック」だ。
    二人の女性が、一人の男性の話をしながら奈良を、明日香を、山辺の道をひたすらに歩く。のどかな風景描写も挟まって…と、ほっこりした作品かのようだが、さすがは恩田陸さん、そんなストレートな展開にはしてくれない。
    そもそも、恩田さんの作品には「不穏さ」がつきまとう。はっきりとは書かないけど、何か良くないことが起こるのではないか、と気持ちをざわつかせる描写がとてもうまい。
    この作品も同様で、どこか不穏なのだ。
    そして、次々と「何か」が起こる。

    何かと京都と比べられがちな奈良。
    京都は泣く子も黙る大観光地だが、恐らくこの作品は、京都が舞台では成立しない。舞台に奈良を選んだことが、既に「不穏」なのだ。

  • 恩田陸さんの文章は読みやすかったけど、物語の内容は…なんだか、という感じでした。
    このことをこのページ数で書かれることに、2人の女性がその人生の大半を思い煩うほどに、何かがあるのかなと、よくわからなかった。

  • 奈良、明日香、橘寺。
    奈良を巡る奇妙な関係性の不思議な旅行の物語。
    自分も奈良を旅してみたい。
    古墳、寺、沢山の遺跡に死と生が同時に在る感覚を味わい、生きる意味と死ぬ意味を自分の中に見つけられたらいいなと思う。

  • ぅーん、あんまり面白くなかった。
    恩田さんの話は結構全部面白めと感じる方だけど、なんかこれは。☆2.5くらい、てのが正直な感覚かなぁ。
    確かに、前段~中段までの、だまくらかしの多い設定は面白いとも思うけど、全体を通じての大枠のストーリーが、そんなに面白いと思えなかったのよねー。
    けんご氏の愛する人も、なんか想像できたし。

  • 「彼は奈良が好きだったわ。たいてい、ふらっと二、三日いなくなる時は奈良に行ってたみたい。奈良だと、一人でいても平気だとよく言っていたわ」  

    家族との溝を基軸にしてもたらされた、それぞれの孤独と依存の脆すぎた均衡とその崩壊、纏わり付く不安、息苦しさ、諦観を持ってしても消えない孤独を、早春の奈良を舞台に描いた作品です。  

    ある日突然消息を絶った異母兄「研吾」を追って、二度しか会ったことのなかった彼の恋人「優佳利」と早春の奈良を旅することになった異母妹の「静」。  

    優佳利の強引さによってなかば無理やり実現した旅は、奈良で失踪した研吾を探すためだけのモノの筈でしたが、研吾と優佳利の共通の親友である「妙子」の策略や、縁遠い存在だった筈の兄妹の接触により、事態は二転三転していきます。  
    研吾の失踪直後に「自殺」していた優佳利と妙子の奇妙な連帯感と執着。  
    その契機となった研吾の過去と、決断と、秘密の最愛の人の存在。  
    彼らにとってはキーパーソンであった静が抱えていた虚無感と孤独、そして、反発。

    人の孤独と執着と逃避が絡まりあう先は、決して幸せでも不幸でもなく、そして、発展も解決もなく、ただただ、時間は進み、物事は展開していくしかない、とでもいうような、静けさと無意味さに覆われているような印象を受けました。  

    何かを受け入れることも拒むこともしない奈良の静謐にして存在感のある遺物と風景、人間の本質を暗示するかのような、各章の最後に挟み込まれる短くて不可解な童話が、そんな物語に、一層の不安定さと不気味さを添えています。  

    彼らの抱える問題は結局何一つとして解決することなく、それどころか、新たな問題の露呈を滲ませる終焉には賛否両論あるでしょうが、二転三転していく展開の速さと、奈良や童話などの装置の使い方による雰囲気の演出に心惹かれた作品でした。

  • 二度しか会った事のない異母兄の恋人と、その異母兄を奈良に探しに行く話。

    あらすじを見ると面白そう、といつも思うんですが、内容がよく思い出せない。
    飛鳥に行きたい、と思った事や、ラストがもやっとしてたような事は覚えてるんですが、中盤何してたとかは思い出せない。。


    という訳で久しぶりに読み返してみました。
    なぜ途中の事をあまり覚えてなかったのかが分かりました。
    異母兄を探しに行く、というシナリオや登場人物の役割が「実はこうでした」と種明かしされ、そうだったのか!と思うのに数十ページ後には「それは嘘で、実はこうでした」というのが何度か繰り返されるため、誰がどういう立場で何を意図して話してるのかが分からなくなって来るんです。
    で、2回くらい騙されると実は〜となっても「またすぐ覆されるんじゃないの?」と疑心暗鬼になって内容をちゃんと把握しようとしなかったのが良くなかったようです。

    最後も別にもやっとしてなかったし。

    重苦しい話ではあるけど、心理状態の変化などが面白かったです。
    「ギョっとする」「ゾッとする」という描写がやたら多かった。

    再読しても、やはり春の奈良に行きたくなりました。
    おどろおどろしい場所もありそうだけど、千年以上前からある建物や建造物を見てみたいと思いました。
    ずっっっと同じ場所にある、って事が本書を読んでいたらなんか怖いと感じました。

  • コレはある意味恐ろしい物語。たどり着くのはソコなのか、、、と。人間の性とは恐ろしい。出家すると言ってもねぇ。奈良には修学旅行というイメージが強いが、古来からの脈々としたものが感じられた。いやぁ~それにしても、ソコへ向かうストーリーだったとは。月のうさぎ、というお話もコワイ。

  • 失踪した男を捜す旅。知らん人の思い出話が延々と続くので、終始置いてけぼりにされている気分。また、会話の流れをぶった斬ってまで挟まれる観光の様子は、ただ単に物語を希釈しているように感じた。ロードノベルってそういうもんだろと言われたらそれまでだけど。

  • 夜のピクニックの続きかと思ったが設定が似ていただけのようだ。切ない話で前の奥さんの息子に恋していたけど周りに悟られないようにしていたと最後にぼやかして書いてあり旦那に似ているという事で旦那を本気で好きだったのかとほんの数ページしか書いてないけど想像を膨らましてしまった。

  • 失踪した兄を、兄の恋人と探す旅。
    なのに、2転3転する関係!
    ライターの兄が取材で出かけたまま失踪。
    異母兄なので接点はほとんど無かったにも関わらず探す旅に出ることに。
    奈良のガイドブック的な要素もあり、旅してる気分になります。
    小学校の遠足で行った明日香、友達と出かけたならまち。
    情景がすぐに思い浮かぶのは良いです。

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著者プロフィール

恩田 陸(おんだ・りく):1964年、宮城県出身。小説家。92年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞および第2回本屋大賞、06年『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞、07年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞、17年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞を受賞。ほかの著書に『spring』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』『夜果つるところ』『夜明けの花園』『珈琲怪談』『酒亭DARKNESS』、エッセイ集『土曜日は灰色の馬』『日曜日は青い蜥蜴』『月曜日は水玉の犬』など多数。

「2025年 『spring another season』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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