葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2007年5月10日発売)
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  • 本 ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167733018

感想・レビュー・書評

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  • 有名タイトルのミステリーで、未読でこのミスなどで1位を総なめにしているので読んでみようと思いました。

    最初はグロテスクな描写が多く、ヤクザの世界も苦手感があって、失敗したかと思いながら終盤まで読み、そういうことかと思いました。

    文庫版の帯に
    「あまり詳しいストーリーを紹介できない作品です。とにかく読んで騙されてください。最後の一文に至るまで、あなたはただひたすら驚き続けることに…」
    とあります。

    確かにこの作品のストーリー紹介はむずかしいです。
    グロテスクな描写は必然性がありました。
    最後まで読むとタイトルの深い意味がよくわかりました。

    読後感はミステリーとして、よくできていると思いましたが、正直言って、私は副主人公の麻宮さくらだけは、どうしても好きになれませんでした。

  • 過去1くらい自分に合わない本だった。
    騙されれば何でも面白いとは思わない。

    どんでん返しは、善人→悪人や悪人→善人のように全てがひっくり返ることに私は面白さを感じる。
    この作品は読者を騙すことだけを意識しているので、騙されたことがわかってもやってきたことは何も変わらない。それを面白いとは思わないし、どんでん返しとも思わない。

    犯罪を犯しているのに、さも良い人そうに描く本は気持ち悪くなるので本当に苦手。
    どんな理由があっても犯罪は嫌悪感を感じる。
    読んでる時も読後も不快と嫌悪感しか感じなかった。

    長いヤクザの話、風俗、性の生々しい描写、最後の統計資料を付けるところまで感覚が全く合わなかった。

    あと、この作品は本だから成立するものなので、Audibleでは無理があった。
    Audibleにて。

    • なおなおさん
      Naotyさん、分かります!
      私は大どんでん返しやトリック物が好きなのですが、本書はえーーー!?って受け付けられなかった。道○さんの「向日葵...
      Naotyさん、分かります!
      私は大どんでん返しやトリック物が好きなのですが、本書はえーーー!?って受け付けられなかった。道○さんの「向日葵~」とかもダメ。やはり気持ち悪さを感じたのかな。(~_~;)ウーム
      2025/01/12
    • Naotyさん
      なおなおさんも同じだったんですね。
      私もきっと「向日葵〜」同じだと思います。
      楽しみたい気持ちはあるんですけどね…。
      どうしてもそれを面白い...
      なおなおさんも同じだったんですね。
      私もきっと「向日葵〜」同じだと思います。
      楽しみたい気持ちはあるんですけどね…。
      どうしてもそれを面白い!とはなれないんですよね(⁠ ⁠・ั⁠﹏⁠・ั⁠)
      2025/01/12
  • 先入観に踊らされてしまいました。
    例えば、性別がまだ明かされていない登場人物がいたとして、職業が「保育士」だった場合、勝手に女性を思い浮かべてしまう。
    日常生活でも先入観は持ち過ぎず、なるべくフラットな目線で生きていきたいなぁと思いました。

    やる気があれば、いつでもスタートできる。
    諦めたらそこで終わり。
    最後の数ページはメッセージ性が強く、熱い気持ちになりました。

    タイトルだけ見ると「恋愛小説かな?」と思っててしまいますが、しっかりとミステリーで、ページ数も多かったですが、あっという間に読み終える面白さがありました。

  • なるほどなるほど〜。叙述トリック系ですね。これから読む方のことを考えると内容については触れられないです。内容は単純明快でとても読みやすいです。驚きを感じたいときに読むのがおすすめです。しかし、いつになったらこの先入観みたいなもの取り除けるんだろう。

  • 成瀬将虎は、自称「何でもやってやろう屋」で、ガードマン、パソコンの講師、テレビドラマのエキストラ等、数種類の仕事をこなし、フィットネスクラブに通い、体を鍛えている。

    ある日、クラブで知り合った高校の後輩の、芹沢清から、憧れのお嬢さま、久高愛子の『おじいちゃん』の交通事故死の真相を調べてほしいと、頼まれる。

    過去と現代を行ったり来たりして、ようやく最後に、一つにつながる。

    終盤に来て「えっ?」と、前の頁に戻り「ははーん」と納得。すっかり、叙述トリックにはまってしまったようだ。
    『都立青山高校生の芹沢清より、7歳年上』と言うから、すっかり騙されてしまった。

  • 10年以上振りですが、再読です。
    再読ですが、見事なまでに騙された私。
    ちょっとした仕掛けがある本として有名ですが、自分で自分の見事な騙されっぷりに、少し笑いました。
    「ははっ、テヘッ…」

    ミステリーの賞を多数受賞した作品らしいですが、ラストはミステリーというよりヒューマンドラマの様でした。
    警察とのやりとりや裁判の描写などは殆ど出てきませんので。
    しかし、よく出来てるなぁ…
    全然気が付かなかったなぁ…

    騙されたい方におすすめな一冊です。

    • なおなおさん
      あゆみりんさん、こんばんは。

      再読でも騙されるものなんですね……^^;面白い!
      また叙述トリック小説のオススメを教えてくださいね。
      この前...
      あゆみりんさん、こんばんは。

      再読でも騙されるものなんですね……^^;面白い!
      また叙述トリック小説のオススメを教えてくださいね。
      この前言い忘れたのですが、服部まゆみ著「この闇と光」も面白かったです。
      あゆみりんさんも読まれたかな。
      2022/09/29
    • あゆみりんさん
      なおなおさん、こんばんは。
       再読でも、私は騙されっぱなしです。
       服部まゆみさん、まだ知らない方でした。
      教えて頂きありがとうございます、...
      なおなおさん、こんばんは。
       再読でも、私は騙されっぱなしです。
       服部まゆみさん、まだ知らない方でした。
      教えて頂きありがとうございます、チェックしてみますね。
       私は先日、やっと「十角館の殺人」を購入することができました。
      楽しみです(*´∀`*)
       おすすめがありましたら、また教えて下さい(*^ω^*)
      2022/09/29
  • 確かに騙された!
    けれどページ数も多くて序盤は心が折れそうになることも何度か、、
    読書好きにはおすすめで、初心者や興味本位だと
    挫折してしまいそう、、

    読み終わると、騙された!!となるので
    その達成感と読後感が気になる方はおすすめ。

  • これまで読んだ小説ベスト3には入る読後感がステキな作品でした。(再読)
    大どんでん返しはもちろんですが、テーマ性がとてもふかい。不快ではなく、深い!

    サクラの美しさは3月4月の花びら舞う一時だけなのだろうか?6月7月葉桜の時期や10月11月紅葉の時期にも、サクラの魅力はある‥‥‥。
    世の中はみようとしないけど。わたしもみてこなかったけど。

    ワタシたちの人生も然り。
    10代20代は成長して花盛り!否が応でも主人公になれる。少なくとも子供のころは20代の自分を将来像と夢みていた。

    しかし人生は続き
    30代、子育てメイン自分に光が当たらなくなり
    40代、頑張ってきたはずの仕事、限界を感じ
    50代、身体の衰えを実感しはじめるのだろう。

    そんな僕に、ワタシたちはヤル気になれば、なんだってできるって、まだまだ物語の主人公なんだ!って思わせてくれる素敵な作品でした。

    まだ人生にステキな出逢いや物語がこれから起こるかも!と思わせてくれるよね、きっと!

    蛇足ですが、この作品はおどろおどろしい表紙で損していると思っちゃう。

  • いつになったら桜が出てくるのやら、なんて思いながら。

    終盤、やられたぁとなりつつ、もう一度読んだらより細かい伏線が楽しめるかも、でした。

    「何でもやってやろう屋」成瀬将虎。バイタリティーにあふれる七十歳。まだまだ人生楽しみがあるよと教わりました。

    桜も紅葉するんですって。
    もう少ししたら確かめてみよう。

  • こういう読者を騙す叙述トリックもの大好きで、素直に騙されました。

    二重で騙されてて、片方だけ薄々気付いてきたと勘違いしていたら、そこからの大どんでん返しでした。

    途中1箇所だけ「あれ?」と思った場所があり、それがヒントで気付ける人は気付けたかも。他にもヒントがあったかもしれません。

    読み返してみると綺麗に伏線回収されていて、爽快な騙されっぷりでした。

    ただ序盤に性描写から始めるので、女性にお勧めしにくい。

    読み終わったあとに初めて「タイトルそういうことわかー!」となるので、私は最後までタイトルの意味わかりませんでした。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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