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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784167735012
みんなの感想まとめ
築城に関わる棟梁と職人たちの情熱や葛藤を描いたこの作品は、単なる歴史小説を超えた深い人間ドラマが展開されます。織田信長の安土城という壮大なプロジェクトに挑む親子の姿は、職人魂や家族の絆を鮮やかに表現し...
感想・レビュー・書評
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歴史小説なので、ずっと敬遠していたが、読んでみると築城に関する棟梁の想いと大工職人としての姿勢、父としての姿などもあり、単なる歴史小説ではない仕事に対する熱意を捉えたとてもよく練られた作品だった。
安土城はもう残ってないし、文献も残ってないが、凄まじい熱い想いを持って作られたのが解った。
読み終わる前に「安土城 復元」で調べてしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
織田信長の城、安土城を舞台に、築城に関わった棟梁父子や職人、武士たちのプライドや情熱と、その裏で渦巻く野望やたくらみを描いた小説。
今村翔吾さんの『塞王の盾』を読んだ後、無性に読みたくなって再読した。
『塞王の盾』は、城を護る穴太衆の石工と城を攻める鉄砲鍛冶、という正反対の技術を持つ者同士のぶつかり合いをメインにしたゲーム性の高いストーリー展開で、中心となる若者たちの成長を描いた青春物語の要素もあってさわやかな後味であった。
一方『火天の城』は、天下の信長が住む奇想天外な城普請、という壮大なプロジェクトを任された棟梁が、一癖も二癖もある職人たちをたばね、乱波と呼ばれる忍びの者の攪乱をしのぎ、信長の無理難題を解決しながら城を建てるという展開で、夢中になって読みながらも胃が痛くなりそうだった。
著者の山本兼一さんは、相当緻密に調査と取材を重ねたのだろう。普請に関する細かな作業を丁寧に描きつつ、変に説明的にならずに職人たちのものづくりへの情熱を余すところなく伝える。そのバランス感覚がすばらしいと思う。
杣人が命を賭して大丸太を急流に流し運搬するシーンでは、あまりの迫力に手汗をかき、信長の思いつきによりひずみを生じてしまった城を立て直すシーンでは、一度読んでいるはずなのに、緊迫感で気分が悪くなりそうだった。
竣工してから数年で戦火にあい焼失した安土城。多くの職人たちの情熱と技術の結晶はどのような建物だったのだろうか。情報が少なく想像の余地がたくさんあるところも、後世の人たちのロマンをかきたてるのだろう。
一つのことを極めた者たちの狂気に近い執念を描いた山本兼一さんの小説は本当に読みごたえがある。早逝したのが残念だが、まだまだ読んでいない小説がたくさんあるので、少しずつ彼の描く世界に浸りたいと思う。 -
歴史小説家の今村翔吾さんのお薦めだけあって、読み応えを感じた。
物語りは大工の親子が織田信長のムチャな城造りの要求に、創意工夫を重ねて何とか応えていくといったあらすじ。
そのメチャクチャ壮大な仕事にかける父親の職人魂、そして何とか父親に認めてもらいたい息子の意地とが何度もぶつかり合う場面がこの物語りの面白さのひとつかな。
城造りの専門用語は分からんけども、それを抜きにしても想像しながら読むことができたし、戦国時代の史実も改めてインプットされた感ありです。 -
「できるかできぬか」ではなくて、「自分がこの天主を建てたいかどうか」だ。
方法、手段は置いといて。考えずに感じる。
だからこそ、岡部又右衛門は信長に取り立てられたんだろうな。
改めて安土に行きたい!って思う。 -
#3150ー207ー444
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面白かったー!又右衛門に惚れた。通勤電車とかでちょっと読み始めたらあっという間に小説の世界に入れるタイプの本。作者の方は何者ですか?ってくらい知識量をぶち込んでて色々調べたくなる。
気が済まないことに対して「呑み込んで糞にしてひり出せっ」ってセリフは私も今後の人生に活かしましょう。ありがとう総棟梁又右衛門。
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お城についての見方が変わった1冊。
安土城を作る親子2代の番匠、城の支柱となる木曽檜に命をかけた杣、御神石と石工の戦い。。。
また、城を作るに対抗する乱破。
コンピュータも、重機もない時代に城を作るって、
そりゃすごいことやな。と、しみじみ。
その当時の安土城、是非一眼見ておきたかった。 -
安土桃山時代のプロジェクトX。いつの時代の話であっても、自分の腕に誇りを持って仕事をしている人の話はどれも好きです。
安土城の実物を見てみたかったなあ。 -
信長にまつわる話を斬新な視点で切り取った歴史小説。他の小説では、簡単に書かれている築城についてのエピソードが、丁寧にえがかれている。
城大工一家の心の交流や葛藤もあり、面白かった。 -
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今年16冊目。安土城を建てた番匠(大工)親子の物語。歴史に名を残した人物を描いた作品は数あれど、こういった偉業を成し遂げた、名もなき職人たちにスポットがあてられているところが憎い!戦国版プロジェクトX。築城の過程で、親子、夫婦、師弟関係なと、様々な人間模様のドラマが散りばめられており、面白く読めた。涙がジワリとくる場面も多々あり。
城が完成するまで長い道のりだったのに、本能寺の変から急展開。奇しくも火天の城となる
以俊は、火に包まれた城の中で、必死に鎮火をしようとしながら、果たしてどうなっただろう。
人の世は、人の命は、はかない。 -
安土城が目の前に浮かんでくるかのような描写のうまさに驚いた。この時代の築城とはかくも大事業であったのだと、圧倒的なスケールに息をのんだ。
「利休にたずねよ」といい、この作品といい、テーマの設定が絶妙だと思う。 -
信長より秀吉好きの私。信長好きの人には見る目が違うでしょうけど、やはりこの本の見どころは番匠達の生き様でしょうか?築城の細かい過程が大変興味深く、面白かったです。
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その道一筋のプロフェッショナルたちが武者震い。安土城建築に命と叡智をかけて挑んだ姿が神々しい。ひたむきでどこまでも一途な築城への思いが、怠惰な自分の胸を刺します。
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信長の夢は、天下一の棟梁父子に託された。
天に聳える五重の天主を建てよ!
巨大な安土城築城を命じられた岡部又右衛門と以俊は、無理難題を形にするため、前代未聞の大プロジェクトに挑む。
信長の野望と大工の意地、情熱、創意工夫―すべてのみこんで完成した未會有の建造物の真相に迫る松本清張賞受賞作。
『安土城築城』を舞台にした歴史小説です。
桶狭間の決戦から本能寺の変までを、信長など武将の目からではなく、築城にあたった城大工を主人公として、ダイナミックに描かれています。
本文の中では、岡部又右衛門と言う大工の名人、そしてそれ以外にも石工の名人や木挽きの名人、瓦造りの名人なども登場します。
「安土城」と言う信長の無理難題に満ちた城を作るためには、そうした多くの匠を必要でした...
そして彼らに共通するのは、その扱う素材(木や石や土など)に対して向き合う真摯な姿。
そうした匠の姿は、いつの時代においても共通するのかも知れません。
織田信長ではなく、本来裏方であるはずの人をフューチャーして上手く書いている歴史小説は他にはないのはないでしょうか~
大変面白く読む事ができました。
そして今作はもう一つのみどころは又右衛門の息子の以俊が、峻厳な父親に反発しながらも一人前の大工の棟梁として成長していく姿。
ただ、この部分は二人の心理描写の掘り下げ具合がやや物足りない感じが個人的にはして残念でした(;^_^A
でも全体的な内容は、情景描写が大変上手く、現存しない安土城とその築城に向けての様子が目に浮かぶように進んでいきます。
当たり前ですが、近代の技術や道具や機械がない時代に全て手作業で作られたお城ヽ(*'0'*)ツ
昔の人は凄いですよね。
それにしてもこのように信長と職人たちが心血を注いで築いた城がわずかの間で焼かれてしまったのは実に残念(>_<)
現代まで残っていたらさぞかし見ものだったのにと思います...
この小説は歴史好き(城好き)の人には特にオススメの作品です☆ -
織田信長の象徴とも言うべき安土城築城の物語。
主人公は総棟梁の岡部又右衛門。
つくづく、織田信長の視野の広さ、安土城の素晴らしさが感じられ、ワクワク読んだ。
けれど先を急ぐ信長には敵も多く、安土城はたくさんの犠牲の上に完成したのだなと思う。
安土城があっという間に消えてしまったのは必然なのかも。
後世に長く残るものとは、やはり徳が備わっていないといけないのかな。
いや、どうかな(笑)。 -
現存はしていないが、信長の城として有名な安土城の築城物語。
築城にかかった期間は天正4年から7年までの3年間。その間雑賀攻め、松永攻め、荒木攻めなどのビッグイベントが起こるが、作中のそれらはほぼ風の噂程度に触れられるのみ。武人は信長ですら脇役であり、主人公の岡部父子をはじめ、多くの職人、人足、築城を妨害する小悪党を中心に描かれる。
職人たちの精神性、人死にも出る過酷な作業、人間ドラマとどれも緻密に描かれ、事実大事業であったであろう安土城築城が戦争に負けないスケールに描かれている。 -
古今類のない城を築くよう、信長に命じられた岡部又衛門親子が挑む安土城築城の物語、前代未聞のプロジェクトが、親子の相克、大工の情熱と意地で完成を迎えるが・・・今まで資料がなかったという大工事を、ここまで具体的に描写した作者の努力と技量に感動した、松本清張賞受賞も、むべなるかな。
良い本は良い時間を与えてくれる。 -
安土城という天下無双、信長の思想、野望を象徴したであろう幻の城。
その番匠を主人公に据えて築城の過程、関係する人間模様を見事なエンターテインメントに仕立てている。
その構造や膨大な木材石材瓦、そしてそれぞれの作事にかかわる人々が細部にわたって描かれていて、リアリティある小説として読むことができた。 -
結果的に10年もたたずに消失してしまった安土城。今は想像するしかないからこそのわくわく感がある。
見事と言われたり、悪趣味と言われたり。
ミャンマーの寺院を見たときの印象を思い出す。金きらきんでぱっと見たときは豪華だけれど、全てがそうなので辟易してしまう強引さ。でもミャンマーの人たちは誇りを持って自分たちの寺院だ、と言っているようだった。
できあがった建物は大抵隙がなくて、石垣も並んだ瓦も真っ白い壁もはじめからずっとそこにあるような気がしてしまうけれど、すべて誰かが切り出して運び、削って組み立てて、その気の遠くなるような積み重ねでできている。礎石だけでも見に行ってみたくなるな。
映画化もされてるらしいから探してみよう。
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