死神の精度 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 32156
レビュー : 2909
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167745011

感想・レビュー・書評

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  • 学生時代の読書タイムの時に全員に配られました。
    卒業して7年ほど経ちますが、
    内容は覚えていないけど、なんかまた読みたい本としてふと思い出したので購入。

    ストーリーが独特で面白い。
    それに短編なのに最後はその人物が繋がっています。
    あっ、そこで終わるんだという終わり方ですが、
    周りの人にもオススメできる本です。

  • 再読でした。千葉の人間界に馴染んでないところがらしくて良い。野暮ですが、自殺や病死には関与しないという事なので、死ぬところが明らかになってない話はその先が気になりますね。

  • 読書日数 18日

    死神と一緒になった人間の、死神目線で楽しめる6編の短編集。とにかく、この筆者の設定は葉何かと少しずつ変だけど気持ちいい。

    死神は人間の姿をしているので、調査対象者にはわからないようではあるが、死神である感覚と人間の感覚がずれているので、ちょっとした会話が噛み合わない感じもなんだか笑える。

    この死神は、調査対象者が「事故または事件によって」命を奪う事について、許可を出すかどうかを調査するというもので、それを忠実に「仕事として」こなして行く姿に、自分について回られたら、どんな感じになるんだろうと思う。

    ただ、この不思議な職業のルールのおかげで、対象者の命が守られたりする場面とかがあったり、その時に絡んだエピソードが、別のエピソードのオチに使われていたりと、死神の話なのに全く「ホラー的」なものにならないのも、読んでいて好感が持てた。

    続編もあるので、楽しみにしておこう。

  • 『死神の浮力』の文庫化にあわせて、本作を8年ぶりに再読しました。相当面白かったことは覚えていたのですが、肝心の物語の内容はほとんど忘れていたこともあり、懐かしくも新鮮な気持ちで楽しむことができました。
    やっぱり死神の造形が素晴らしいですね。人間の死そのものには興味がないくせに、ミュージックが大好きでCDショップに入り浸るという設定の妙も面白いですし、人間とのちょっとズレた受け答えを含め、振る舞いの一つ一つにクールさとおかしみがあって、千葉がとても愛しく魅力的なキャラクターに映りました。
    物語についても、本作に収録された6短編すべてが練りに練られた印象で、最後の「死神対老女」でこれまでのあんなことやこんなことが綺麗に繋がっていくという構成を含めて見事だと思いました。また「死」を扱っているにもかかわらず、読後感が清々しいところも美点として挙げられるのではないでしょうか。
    数ある伊坂作品の中でも、本作は三本の指に入る傑作だと思います。

  •  対象者を七日間、観察・調査し対象者の死の
    可否を決める死神の千葉とその対象者となった
    人々の物語を描く連作短編。

     設定だけ見るとお涙ちょうだい系のような
    雰囲気ですが、読んでみると案外淡々として
    います。というのも千葉は、人間世界について
    あまり詳しくなく、今一つ対象者たちの感情や
    言葉尻が上手く捉えられないのと、対象者たちも
    基本的に自分の死が身近に迫っていると気付く
    わけではないためです。

     あくまで死神が様々な人の人生の一部分にお邪魔
    した、というのが正しい見方かもしれません。

     この本の特徴は各短編の構成の巧さと、死神と
    いう異物視点で人間のおかしさを描いている点
    でしょうか。

     各短編の構成はミステリー仕立てのものが
    多く結末がとても鮮やかです。日本推理作家
    協会賞受賞作の表題作をはじめオッと思わせる
    サプライズあり、また意外な登場人物の行動
    動機ありと、一級品の短編ばかり。
    また短編のバリエーションも仕事に悩んでいる
    女性の話から、ヤクザにつかまったり、殺人犯
    とのドライヴさらには吹雪の山荘ものとバリエ
    ーションが豊かで飽きさせません。そして連作
    短編としての仕掛けも見事!

     そうした構成の面もさることながら、やはり
    一番の特徴は千葉の語り口。人間にそこまで興味
    があるわけでもない彼は、各対象者の行動や思いを
    どこか冷めた目で観察します。
    そして人間の感情がイマイチ理解できないため
    思ったことをそのまま口にしたりもします。

     そうした死神に対し対象者たちはどう反応し、
    彼の質問に答えるのか。また余計な感情のファ
    クターをかけない千葉はそれぞれの人生や思考に
    何を思うのか。

     こうした死神独自の語り口や考え方もとても
    面白かったです。

    第57回日本推理作家協会賞〈短編部門〉『死神の精度』
    2006年本屋大賞3位

  • 面白かった!
    短編集なので、とても読みやすい。
    短編集なのに、それぞれの話が何気なくつながっていて、
    最後にはジグソーパズルのピースがハマったような爽快さ、と温かい気持ちが味わえる本。
    今まで読んだ伊坂作品の中でも、1,2番目に好きかも。

  • 最後の話に伏線が。死を扱った作品なのに爽やかな読後感。

  • 職業死神が、7日間で対象者を「可(=死)」とするか「保留(=まだ死なない)」にするか淡々と見つめ、決定してゆく話。

    淡々とした死神の態度がとても読んでいて心地が良かった。
    死というものを軽んじているわけでもなく、ただただ死は身近にあって、それよりなにより、どうやって生きるかが大切だよね、っという当たり前のことをふわっと考えさせられた。

  • 死神千葉さんのキャラが素敵。死を主題にしているはずなのに、彼のキャラのおかげで、淡々とした雰囲気。個人的には、ストーリー云々よりそのドライさが気に入った。また、彼が全編通して“調査対象”に肩入れしなかったところが良かったと思う。

  • こんな死神なら、是非とも会ってみたい!

    Coolだけど、どこか抜けている死神、千葉と、
    彼が関わる人間との物語を描いた連作短編小説。
    一番好きなのは「旅路を死神」。電車内で笑った(´∀`*)
    雨の日に、家で読みたい本です。
    表紙もなかなか好き。

    余談で映画も意外と好きだった。話は忠実ではなかったけど。
    映画オリジナルで登場した黒犬にほだされた('∀`)

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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