死神の精度 (文春文庫 い 70-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167745011

作品紹介・あらすじ

CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない-そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌八日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。

感想・レビュー・書評

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  • 死神で調査部員の千葉。彼の7日間の調査によって対象者の死に可否の判断が下される。千葉が担当する6人の人生の進退が描かれた連作短編集。

    祝・伊坂幸太郎初作品。
    伊坂作品は今から約600日前に数十冊入手。
    私の本棚の一段は伊坂作品により長きに渡り占有されているのだが、どのタイミングでどのツラさげて読めば良いのかと勝手に機を逃していた。

    しかしながら前読作『絶望ノート』で歌野晶午に絶望を味合わされたことから『絶望と言えば死神だろう』と、ごく自然な流れで手に取った。

    なるほど、これが伊坂ワールドの一面か。
    多くの読者が手に取られたであろう本作品、実に面白かった。

    テーマは無論【死】だ。

    直近でも、あらゆるミステリ、社会派、ホラー作品で垣間見てきた【死】。未だ心抉られ中の【死】もある。

    がしかし、この作品の【死】はどれもサラッとしている。6人の調査結果として、ある者たちは《可》となり8日目に【死】を迎えるのだが何故か清々しさが残る。これは【死】が死神にとってサラリーな業務の一環に過ぎないという設定がもたらす印象だろう。

    何より死神・千葉のキャラ設定が良い。
    ・音楽(ミュージック)が好き
    ・渋滞が嫌い
    ・雨男
    ・人間という生き物を理解していない(興味がない)

    特に人間との会話シーンは、時に滑稽さを、時に感慨深さを与えてくれる。人間とは何かとややこしい生き物だと、死神・千葉のセリフや回想によりWメッセージとして受け取れるシーンが多くある。

    そして、読み終わる頃には【死】というテーマだったはずが、6人の何気ない7日間の【生】を見ていたのだと気付く。

    伊坂幸太郎デビューとしては相応しい一冊であった。

    早速、私の本棚の一角に設けてある『そろそろオーナー(私)に読まれまっせスタンバイコーナー』に数冊移動させた。

    • みたらし娘さん
      akodamさん
      初めまして✩.*˚
      いつも いいね ありがとうございます(*´ω`*)
      そしていつもレビュー楽しみに読ませていただいてます...
      akodamさん
      初めまして✩.*˚
      いつも いいね ありがとうございます(*´ω`*)
      そしていつもレビュー楽しみに読ませていただいてます!
      今回、akodamさんのレビューを読んで、こちらの【死神の精度】を手に取りました!
      めちゃめちゃ面白かったです!!!

      akodamさんのレビューから次は【死神の浮力】と、【絶望ノート】も読んでみたいと思っています♪

      素敵な本に出会わせて下さってありがとうございました\( ´ω` )/
      これからもレビュー楽しみにしています♪
      2022/06/11
    • akodamさん
      みたらし娘さん、はじめまして♪
      おはようございます!

      こちらこそいつも『いいね 』とコメントまでいただき嬉しいです(´∀`*)

      私の取り...
      みたらし娘さん、はじめまして♪
      おはようございます!

      こちらこそいつも『いいね 』とコメントまでいただき嬉しいです(´∀`*)

      私の取り留めのないレビューがキッカケとなり本作品を手に取られたとのこと、嬉しみがすぎます!

      みたらし娘さんの本作レビューも拝読いたしました!
      私も千葉が「音楽」のことを「ミュージック」って言うところが1番好きです(*´﹃`*)

      是非【死神の浮力】もお楽しみください♪
      長編の死神・千葉もキレッキレです!

      そして歌野晶午の【絶望ノート】は、600ページ超えの大作で、かつ絶望しか綴られておりませんのでご覚悟を。゚(゚´Д`゚)゚。

      私こそ、これからもみたらし娘さんのレビュー楽しみにしていますね^ ^
      2022/06/12
    • みたらし娘さん
      akodamさん
      お返事ありがとうございます(*´ω`*)

      いつも上手なレビューを書いてる方に私のしょうもないレビューを読んでいただけるの...
      akodamさん
      お返事ありがとうございます(*´ω`*)

      いつも上手なレビューを書いてる方に私のしょうもないレビューを読んでいただけるのは嬉しいのと同時にお恥ずかしいですが、読んでいただきありがとうございます!
      "ミュージック"って良いですよね笑
      なんかこう言葉に出来ないけどニヤッとしてしまうような…笑
      共感していただけて嬉しいです♪

      続けて読みたくて【死神の浮力】これから読み始めるところです♪
      楽しみです\( ´ω` )/

      【絶望ノート】は覚悟が必要そうですね(゚д゚lll)!!
      肝に銘じます!!笑
      でもakodamさんのレビュー読ませていただいて、やっぱり気になるので絶対読みます(ง •̀_•́)ง!

      今回、本当にありがとうございました(*´ω`*)
      これからもぜひよろしくお願いいたします☆
      ありがとうございました!
      2022/06/12
  • 「777」で、再度、伊坂幸太郎さん読もうかなと。
    人が死ぬかどうかの判断するのは、死神の役目か…
    何の基準かは、イマイチ分からんが、この人らが、

     「可」   死亡確定 _| ̄|○
     「見送り」 死なんで、いいで (^-^)v

    突発事故とか、病気とかでないのは、死神が決める。
    死神本人らも、何でこの人が選ばれたんかは、分かってない。
    神のみぞ知るってヤツか…
    まぁ、死神も神って名前に付いてるから、神の親戚ではあるんやけど。

    俗に言う、お迎えが来るって感じなんかな。
    でも、自分の何を見て決めてんのかが気になるな。
    なんで?
     ももええねん!とか、
     まだ、あかんとか?

    まっ!死ぬ時は、死ぬんやから、しゃーないと開き直るしかないな!
    考えても、変えれそうにないしな〜

    出来れば、天国へ〜〜〜ପ₍ᐢ。•༝•。ᐢ₎ଓ


    しかし、死神自体の仕事は、何か退屈そうな感じがしないではない。唯一の楽しみが、CDショップの視聴とか…
    悲しすぎる〜(T . T)

  •  本作は、個人的に伊坂作品のかなり上位に食い込む大好物・絶品でした! この頃の伊坂さん、ギャング、殺し屋、死神‥と、ほぼ同時期にシリーズ第1作を世に出し、凄いの一語です。次々と湧き出るその豊かな才能は、まさに「打ち出の小槌」ならぬ「打ち出の伊坂」ですね。

     主人公の死神・千葉が情報部の命を受け、人の死を見定め、「可」か「見送り」かを調査・報告するため世に出向き、6人の人生に立ち会います。

     死神・千葉の一人称「私」視点で展開しますが、千葉のキャラ設定が際立ってますね。人にも死にも興味がなく、業務の一環としてクールだけどちょっと滑稽でズレてる、さらに時に含蓄ある話をするくだりが、伊坂さん特有の軽妙な筆致で見事です。
     この上手さが、死を扱っているけれども重くならずにサラッとした印象を与え、時に清々しさや感慨深ささえ感じさせます。

     読み手は、「死」と向き合っているはずなのに、知らぬ間に「限りある生」を考えてしまいます。千葉目線で6人の人生を憐んでみても、人間て何と面倒くさく厄介な生き物なのかと、結局自分事と捉えさせられます。伊坂さんの人生エールのメッセージ性も感じ取れました。

     6人の人物設定の違いはもちろん、内容展開でもハードボイルド、王道本格ミステリー、恋愛小説、ロードノベル、人情噺と、各話とも趣を変え楽しませてくれます。
     最終話で気付く時間超越の妙と爽快感‥。また伊坂さんの魅力が増え、良質の読書時間でした。

    • NO Book & Coffee  NO LIFEさん
      こっとんさん、これ間違いないです!
      ゆーき本さんも「千葉ー(主人公の死神)好きー!」
      と仰っております。
      こっとんさん、これ間違いないです!
      ゆーき本さんも「千葉ー(主人公の死神)好きー!」
      と仰っております。
      2024/03/06
    • こっとんさん
      ゆーき本さん、はじめまして♪
      ゆーき本さんもお薦めの死神シリーズトライしてみようと思います(о´∀`о)
      楽しみが増えるーヾ(´︶`*)ノ♬
      ゆーき本さん、はじめまして♪
      ゆーき本さんもお薦めの死神シリーズトライしてみようと思います(о´∀`о)
      楽しみが増えるーヾ(´︶`*)ノ♬
      2024/03/06
    • ゆーき本さん
      こっとんさん こんにちは(* ˊᵕˋ )ノ
      雨模様のすっきりしないお天気の日におすすめです。私も死神の浮力は未読なので読みたいと思います。ギ...
      こっとんさん こんにちは(* ˊᵕˋ )ノ
      雨模様のすっきりしないお天気の日におすすめです。私も死神の浮力は未読なので読みたいと思います。ギャングシリーズも本棚にあるんだよなぁ。そちらもいつか(*´`)
      2024/03/06
  • 「重力ピエロ」につぎ自分にとって伊坂幸太郎さんの2作品目。

    とても15年も前の作品とは思えない。
    このなんとも形容のしようがないポップで軽いユーモラスな感じが俗にゆう伊坂ワールドなのだろうか?
    全体的に言葉に凄くセンスの良さが感じられる。
    「ミュージック」って言葉使いだけでも潜入的な死神そのものの背景と逆のポップさにセンスを感じてしまう。

    この先も「グラスホッパー」「ゴールデンスランバー」等代表作が目白押しの伊坂さん。読んでいきたいと思う。

  • 遅かれ早かれ自分も周りの人も必ず死にます。
    その時期を知らないからいつも死を棚に上げて、大切なことを後回しにして、日々を過ごしています。
    自分の人生を生きるか、時間に流されるかは死を意識しているかどうかだと感じました。
    最後に「そうだったのか」ってなる瞬間があり、すごく楽しめました。続編の死神の浮力も楽しみです。

  • 図書館で。再読だがすごく好みで面白かったことしか覚えてなく、おかげで新鮮に驚き楽しめた。死神・千葉がターゲットの人物と過ごす最期の(そうならない場合もある)日々。音楽以外に感情や欲望を持たない彼のセリフが身に染みる。お洒落な雰囲気も素敵。

    • メイさん
      こんばんは、111108さん。

      私もこの話面白いと思いました。
      私は死神たちがCDショップで試聴してるシーンがほのぼのしてて好きです。。死...
      こんばんは、111108さん。

      私もこの話面白いと思いました。
      私は死神たちがCDショップで試聴してるシーンがほのぼのしてて好きです。。死神たちがヘッドホンに手を当てて聞いている姿を想像してしまい、なんか可愛いなあと思いました。
      2022/05/07
    • 111108さん
      メイさんコメントありがとうございます♪

      死神たちがCDショップで試聴してるシーン、とてもいいですよね!普段何の感情もなく平然としてる彼らが...
      メイさんコメントありがとうございます♪

      死神たちがCDショップで試聴してるシーン、とてもいいですよね!普段何の感情もなく平然としてる彼らがうっとり身悶えするなんてかわいらしくて笑ってしまいますね。
      2022/05/13
  • ミュージック好きで超クールな死神・千葉の話。
    死神は対象者を一週間調査し、訪れる運命の「不慮の死」が相応しいか否かを判断する。
    可と判断が下された場合、8日目が対象者の死ぬ日となる。
    調査対象者の最後の一週間を死神目線で描く。

    殺し屋シリーズといい、伊坂さんは死をタブー扱いせず潔く取り扱うなあ、という印象を改めて持った。

    死神の精度 評価3
    精度は結構いい加減。そのいい加減さが後でドラマを生む。

    死神と藤田 評価4

    吹雪に死神 評価3

    恋愛で死神 評価5
    切ない。泣ける。
    結末は「君の膵臓をたべたい」をどことなく彷彿させる。

    旅路を死神 評価3

    死神対老女 評価5
    ほのぼのとしてる。そして、死神と老女のやりとりがものすごく含蓄がある。死と人生の本質をついていて、なんとも言えないたまらない気分になる。この短編は名作だと思う。
    ー 幸せか不幸かなんてね、死ぬまでわからないんだってさ
    ー (死は)全然、特別なことじゃない。でも、大事なこと
    ー 眩しいのと、嬉しいのと、似てるかも

  • 千葉のような死神が目の前に現れても怖くはないだろう。人間を超越しているのに、人間の理解できない部分もあり、時々会話がぎこちなくて面白い。
    ただ淡々と仕事をこなす千葉、対象者の限られた時間に寄り添う。千葉と関わることで対象者の苦悩、喜びなど様々な感情が濃いものとなる。判断が「可」であっても具体的にどういう最期だったかには触れていない。結局、結果ではなく生き様なのでは。生きてきた年月とかでもなく。
    死神対老女は二度読みした。千葉が仕事をするときは必ず雨。なのに、最後、老女の前では空が晴れる。千葉の調子が狂ったのか。だから老女の望み通りとはいかないのかも。老女の胸の内がわかるだけにラストのシーンには胸を打たれた。
    最期を迎えることについて考えさせられた。自分はもう少し先。と思っていても、生きていれば何が起こるかわからない。そのとき幸せだと思えるよう、もう少し精進しなくては。
    音楽の世界で大成した一恵、良かった。ミュージック好きの千葉の好みで。道はいつ開けるかわからないということですね。
    人間の本質を捉えた名言がたくさん。
    人間というのはいつだって、自分が死ぬことを棚に上げている。
    眩しい時と、笑う時の表情、同じなのだろうかとやってみました。初めて気づいた。

  • 面白かったですね!

    死神の使い方や設定が上手!

    色々なパターンで展開出来そう。
    まだまだ読んでみたいです。

  • ①CDショップに入り浸り
    ②苗字が町や市の名前であり
    ③受け答えが微妙にずれていて
    ④素手で他人に触ろうとしない
    そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません~との背文が気になり、読み始めると・・・
    止まらない位、面白く楽しい時間を過ごす事になってしまいました。
    死神・千葉の視点から人を観察すると、死生観と人生観がこんなにも変わるものかと、驚きと共に、感慨深い物語。
    この主人公 死神・千葉
    彼が仕事をする時は、必ず雨と共ににやって来る、そして7日間の調査で、対象者の生死が決まる。(概ね可なのだが・・)
    6篇からなる短編集ですが、
    千葉の出会う6つの人生がとても興味深く、そして人がなんと愚かで、自己中心的な生き物であるかを時にはクールに、時にはコミカルに描かれていると思いました。
    更に、一篇一篇にミステリーがあり、全篇に広がる“時間“という人の人生における要因にも仕掛けがあり、作者 伊坂幸太郎先生の作品の精度もピカイチ‼️って感じの作品でした。

  • 死神シリーズ第1弾♪
    やっと手をつけたけど、面白かった〜〜!

    "ミュージック"をこよなく愛する、雨男の死神•千葉。
    彼の仕事は1週間後に死ぬ予定の人間に接触して、死が妥当か、「可」か「見送り」かの判断を下すこと。 

    死神って聞くとなんともおぞましいイメージだけど、怖いどころか、むしろ愛着湧きすぎ♡
    クールだけど時代錯誤でなんか色々ズレてて、思わずニヤっとしてしまう。
    キャラが最高に魅力的だった♡
    そんな千葉が担当した6編の短編集♪
    所々、繋がりもあった✩︎⡱

    千葉、なんだかんだ巻き込まれすぎ〜笑
    そして時々、妙にいい事言ったりする!
    どの話もじんわり良かったけど、「恋愛で死神」「死神対老女」がせつなくも特に好きだった\♡︎/


    • 1Q84O1さん
      『砂漠』は読んでますか?
      伊坂作品で一番好きです♪

      『殺し屋シリーズ』は読み終えてますし、シリーズでいっちゃうなら『陽気なギャングは〜』な...
      『砂漠』は読んでますか?
      伊坂作品で一番好きです♪

      『殺し屋シリーズ』は読み終えてますし、シリーズでいっちゃうなら『陽気なギャングは〜』などはどうでしょうか?
      2023/06/11
    • mihiroさん
      やっぱり「砂漠」ですか!
      私の積読山にいらっしゃいます笑
      「陽気なギャング〜」は積んでないけど、楽しそうですよね!!これも読みたい♡
      ちょっ...
      やっぱり「砂漠」ですか!
      私の積読山にいらっしゃいます笑
      「陽気なギャング〜」は積んでないけど、楽しそうですよね!!これも読みたい♡
      ちょっと分厚いけど、1Qさんの言葉におぉ✧︎ってなりました!!
      気合い入れて次に伊坂さん読むときは「砂漠」にしてみます٩(°̀ᗝ°́)و
      2023/06/11
    • 1Q84O1さん
      「砂漠」を選んで頂きあざーす!
      mihiroさんのお口に合うといいですが…
      そして、すでに積読山にいらっしゃいましたかw
      「砂漠」を選んで頂きあざーす!
      mihiroさんのお口に合うといいですが…
      そして、すでに積読山にいらっしゃいましたかw
      2023/06/11
  • 『死神の精度』伊坂幸太郎さん
    【小説より】
    「死ぬなんてことを想像したことがあるか?」
    「ひとって意外に自分が死ぬことを自覚していないですよね?」
    「ひとは、人間のことで悩んだりしていない。
     自分のことで悩んでいるんだ」

    【伊坂幸太郎さんを読む理由】
    主人公とその周りの登場人物が発する言葉が、そのまま通りすぎることができなくて、しみわたってくるからです。

    一言で形容すると「シュール」、日本語の感覚では「切ない」です。

    だから、読み終えると、自然に涙することもしばしばあります。

    【死神の精度】
    (読む前)
    タイトルも装丁も明るくなくて、勇気のいるチョイスでした。

    (読み終えて)
    ハラハラ、ドキドキもなく、登場人物も多くなく、読みやすい内容でした。
    秋晴れの読みものとして⭐️5個でした。

    最後の章で、物語がつながり、涙腺が緩んでしまうのでした。


    • アールグレイさん
      高岡さん★お久しぶりです

      この本は私の積読本。
      棚に飾ってあるのです。もう、読みたい本だらけです。図書館に予約している本の切れた時に家の本...
      高岡さん★お久しぶりです

      この本は私の積読本。
      棚に飾ってあるのです。もう、読みたい本だらけです。図書館に予約している本の切れた時に家の本たちが喜びます。次は何を読むか、??です!
      2022/11/13
    • アールグレイさん
      読みたい本、ということでレビューは途中までしか読んでいません。ごめんなさい(>_<)
      読みたい本、ということでレビューは途中までしか読んでいません。ごめんなさい(>_<)
      2022/11/13
    • 高岡  亮さん
      アールグレイさん
      コメント、ありがとうございます。

      午後の紅茶を楽しみながら、窓の外に視線を預けながら、この本も併せて楽しむと素敵かもしれ...
      アールグレイさん
      コメント、ありがとうございます。

      午後の紅茶を楽しみながら、窓の外に視線を預けながら、この本も併せて楽しむと素敵かもしれません。

      2022/11/13
  • 面白かった〜!!
    人間界に派遣される死神。
    7日間、対象の人間に近づいて死を【可】にするか【見送り】にするかを見極める。
    主人公の"千葉"という男はすごいクールなのに愛着がわく笑
    個人的には【音楽】のことを【ミュージック】って言うのがなんかすごく好き笑

    単に死の判断をするだけじゃなく、それぞれのストーリーも面白い。
    〇〇荘殺人 みたいな妙にミステリーチックなのもあったりして、存分に楽しめた。

    死に近いというか、死そのものの存在?なのかな死神は。
    なのにセリフがちょいちょい生きてるこちらの胸に刺さるようなことを言う。
    それもまた良い!

    【死神】とか、空想っぽいのに現実にありそうな感じなのも良い!

    読みやすいしオススメ☆

    こちらの1冊と出会わせてくださったブク友様に感謝\( ´ω` )/

  • 伊坂幸太郎 著

    続編にあたる「死神の浮力」から…先に読んでしまった自分には、死神の千葉さんはお馴染みって感覚で、読んだ(^◇^;)
    相変わらず、飄々としている。
    クールと言おうか、天然みたいにボケたフリをしているが、この冷静さが死神たる所以か?
    “浮力… の方は長編小説で経緯が順を追って分かる仕組みになっていたが、(確か?サイコパスの犯人との対決、奇想天外なのだけど、かなり長く対象になる者に付き合ってる感じがあった)
    今回は(といっても、前作らしいが…)
    短編集で一編ずつが短いので、サクサク読めるのだが、海外ミステリー調あり、仁侠の世界観あり
    ほのぼの系あり…と多種多様だ!
    短編だからか、結局、[可]と認定するだろうとされていながら、対象者のラストは謎めいて終わる。
    老女じゃないけど、もうすぐ死ぬ時期が迫っていたとしたら、千葉さんに現れてほしいものだと思う。
    もしかしたら、老女のように「人間じゃないでしょ」って言ってしまうかもしれないが…(笑)

    解説の沼野充義さんの言葉には、かなり納得させられた!
    「異化」効果か。なるほど まさしく。
    解説の言葉を抜粋すれば、異化というのはロシア.フォルマリストたちが言い始めて普及した文芸用語だが、要するに、非日常的な視点からものを見ることによって、普通のものを見慣れない、奇妙なものにしてしまうという手法である 
    特にこの手法を得意とする作家に文豪トルストイのことをあげていた。
    私は何だか「他人の靴を履いてみる」って前に読んだ作家の言葉を彷彿してしまった。

    作中、死神は言う
    「人間というのは実に疑り深い。
     自分だけ馬鹿をみることを非常に恐れていて、
     そのくせ騙されやすく、ほとほと救いようがない
     、と私はいつも思う。」 確かに…。
    「死んだ牛はうまいか」の辛辣すぎる言葉は
    「どうして、人間は、人を殺すんだ?」に繋がる
    人間ばなれした非情な存在のようでいて、どことなく人間くさくて、飄々とした感じが、凛としていて魅力を感じる。
    「人間が作ったものの中で一番素晴らしいのは
     ミュージックで、もっとも醜いのは沈滞だ」
    独断的で偏見に満ちた警句を口にすると思えば、
    雪景色を見て「これは美しいな」
    と思わず声にしたり…

    「人間というのは、眩しい時と笑う時に、似た
     表情になるんだな」と学んで面白がる。

    私は、そっかな?と一応眩しい時にする表情を一人で…ひっそり試してみた なるほど…
    自分にとっても、初めての気付きかも(笑)

     やっぱり、流石、伊坂幸太郎さん リアルな辛辣
     な雰囲気を描きつつ、少し心に触れて優しい気分
     になれた。

  • 面白かった一冊。

    確実に"死神⇄千葉"と頭にインプットされてしまうぐらい面白かった。

    一週間にわたる選ばれし対象者の死の可否調査。

    あくまでも人間とは別の世界に生きる死神だけに人間たるものが抱えるものも抱える感情も初めて知ることばかり。

    それらを知る過程での彼のリアクションが決して明るくはないストーリーに微かな笑いを添えてくれる。

    ちょっとした謎解きも味わえるのも良い。

    そして光るのはこの構成。

    全てを見届けた時、時の流れ、かけがえのないそれぞれの人生が沁みてきた。

    死神もきっと十人十色、そう思うとちょっとだけ楽しい。

  • サラリーマンみたいな死神、千葉さんの話。

    人間世界に馴染んでないので、人に少しズレた事を言ったり聞いたりする千葉さん。
    でも、2000年前から死神業はしていたのだから、もう少し馴染んでもいーのではないかしら?と、思いつつもミュージック好きとか何か惹かれるキャラでした(笑)
    真面目な死神(笑)で、キチンと仕事をします。

    何か、あたしの感想だと笑える話みたいになってしまってますね(・_・;

    サラッと読めて面白かったです‼︎

    • アールグレイさん
      こんにちは♪
      お久しぶりです!
      この本は私も読むつもりで、家の本棚にある積読本です。
      フォロワーさんに、伊坂幸太郎さんの本でお薦めをお願いし...
      こんにちは♪
      お久しぶりです!
      この本は私も読むつもりで、家の本棚にある積読本です。
      フォロワーさんに、伊坂幸太郎さんの本でお薦めをお願いしたら、この本と、・・・・浮力を教えてくれました。今は図書館本が怪物のように襲って来ているので当分読めそうにありません。
      (。х_х;)
      2021/09/01
    • あかぴさん
      ゆうママさん
      こんばんは‼︎

      図書館本との戦い頑張ってください(笑)
      浮力...あたしも読んでみます!
      コメントありがとうございました‼︎
      ゆうママさん
      こんばんは‼︎

      図書館本との戦い頑張ってください(笑)
      浮力...あたしも読んでみます!
      コメントありがとうございました‼︎
      2021/09/02
  • 再読しました。 死神の目線で、運であったり、矜持や恋だったり、人生だったり、俯瞰から人間の営みを示してくれます。 前半と後半に仕掛けで繋がっていて、最後の作品まで楽しませてもらえます。 「人が生きているうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間、だ」 ルキウス・アンナエウス・セネカの引用 今回はこの言葉が心に響きました。

    • アールグレイさん
      カムニャンさんn(._.)n初めまして
      アールグレイと申します。
      フォローバック、ありがとうございます!
      ブクログを始めて、先月で三年経ちま...
      カムニャンさんn(._.)n初めまして
      アールグレイと申します。
      フォローバック、ありがとうございます!
      ブクログを始めて、先月で三年経ちました。ブクログって楽しいですよね!いつもレビューに悩みますが、いいねや皆さんのコメントを頂くのは、嬉しいです。
      死神の精度、浮力は2年半以上積んでいます!図書館派なので、予約本が・・・・でも今、殺し屋シリーズにはまっています!伊坂幸太郎さんです。明日、グラスホッパーを借りてきます。(777のレビューをご覧下さい)
      青山美智子さんも好き、読書の分野はどんどん広がりそうです。
      こんな私をどうぞよろしく
      ,゜.:。+゜(*^▽^*),゜.:。+゜
      2024/03/20
    • カムニャンさん
      こちらこそよろしくお願いします。
      まだ4ヶ月目の 初心者です。
      私は図書館本とAudible です。
      殺し屋シリーズ 気になっています。
      あ...
      こちらこそよろしくお願いします。
      まだ4ヶ月目の 初心者です。
      私は図書館本とAudible です。
      殺し屋シリーズ 気になっています。
      あと 本屋大賞の行方も気になってます。
      まだ4作品しか読めてませんが…
      2024/03/21
    • アールグレイさん
      カムニャンさん(((^-^)))
      返信ありがとう!
      Audible、気にはなりますが、聞き逃したら戻らなければならない。
      紙の場合、良い言葉...
      カムニャンさん(((^-^)))
      返信ありがとう!
      Audible、気にはなりますが、聞き逃したら戻らなければならない。
      紙の場合、良い言葉や文章があったらチェックして、レビューに活かす。
      最近はAudible利用の方と知り合うようになりました。十人十色と言いますよね。皆、好きな形の読書を楽しめばと思っています。
      本屋大賞、楽しみですね!過去三回、読んだ本が受賞した!ということが。凄い感激でした。
      今回は、候補作をあまり読んでいないので。
      (^o^)/~~~
      2024/03/21
  • 対象の人間を一週間観察し、死んでも良いとする「可」を選ぶか、「見送り」を選ぶか。

    そんな、人間誰しも訪れる死を、仕事として決めていく、死神。それがこの物語の主人公の「千葉」である。

    千葉に限らず、死神は何人もいて、彼らは音楽を聴くのが好きなので、だいたいCDショップで落ち合うことが多い。(ただし、車などの「渋滞」は嫌い。)

    ただ、別にそこから物語が進行するだとか、話がややこしくなったりするわけでもなく、ただ同業者として挨拶する程度。そこが何とも死神らしい。と思ってしまう。(死神らしいって何だ?)

    会ったことも、そもそも見たことすらない憶測上の死神を、こうもリアリティに書く作者の技量に圧倒される。

    ページをめくるたびに、この短編小説のそれぞれの主人公に「何か」を期待しながら、読んでしまう。
    その何かがわからないまま読み進めて気づいたのが、「物語的要素」だった。

    とにかく淡々としている。この話の主人公は死ぬのかな、別の話では生きてほしいと祈りながら読んでも、死神にとってはどうでもよくて、ただの「観察」と「報告」なのだ。

    そして、その人はどう死んでいくのかが語られずに終わる短編もあって、そこがなんとも不気味。でも、なぜか惹かれる。

    内容も面白いけれども、ときどき千葉がぼそっと、借りてきたように話すことがなかなか刺さってくる。

    「あんなにたくさんの人がいて、人間のことで悩んでいる奴は、たぶん一人もいない…自分のことで悩んでいるだけだ。人間のことで悩んではいない」
    「幸せか不幸かなんてね、死ぬまで分からないんだってさ」

    「死神の哲学」を、ぜひご堪能ください。
    この続きは「死神の浮力」で。

  • '24年1月6日、Amazon audibleで、聴き終えました。久々の、伊坂幸太郎さんの作品です。

    予想していた通りのストーリーでしたが…素晴らしかった!全話、大好きです!

    印象的な映画のセリフが出てくるのだけど…これって、実在の映画のセリフ?

    続編もあるみたいなので…トライしてみます!

  • 死神の千葉は、調査対象に1週間、たっぷり時間を使って「可」か「見送り」かを定める。同僚も含め、大抵は「可」となるらしいが、千葉はその対象の人間を1週間、見守り続ける。理解できないことも興味のないことも、なんだかんだで付き合っている千葉がいいなぁ、と思う。真面目だ。

    人間の作ったもので、一番のお気に入りは「ミュージック」で、一番の悪は「渋滞」であるという。ミュージックはなんでも好きで、耳に入るたびに意識を持っていかれるほど、ショップへ行けば顔が綻ぶほど、好きだというところもなんだかかわいい。

    なんだ、このキャラクターは。
    死神って、こうなのか。
    初読みの伊坂幸太郎の作り出すキャラクターにすっかり引き込まれていた。毎回変わる、対象人物もなんだか気になる。不器用な人間たちだ。

    この本は続編があって、さらに伊坂幸太郎という人は他の作品に、前に出てきた人物を出すというではないか。そりゃ、他の作品も読まなきゃ、ってなるよね。

  • 死神である「私」の仕事は、一週間、調査を行い、「死」を実行するのに適しているかどうかを判断して、担当部署に「可」あるいは「見送り」のどちらかを、報告する事。殆どが「可」であるけど、唯一、「見送り」になった女性が、最終話で、話題になったり、「可」と報告された男性の恋人が、40年程後に、老人となって、登場したり、「あっ、あの人や」って愉快になる。
    死神の「私(千葉)」の、クールで、雨男で、人間世界に疎い故の、会話のズレが、
    とても、可笑しい。

  • 人間に扮した死神と、その死神のターゲットになる人間との短編集の様な作品です。
    死神という物騒で恐ろしい存在が主人公ですが、音楽好きで人間に興味も無いけども絶妙に面白味のあるキャラ設定が魅力です。
    次々に非情ともいえる判断をする死神ですが、全然嫌いになれない感じが魅力で、作者の凄みを感じます。
    そして最終章での伏線回収も見事でした。

  • 人の死を察しているだけあって、登場人物とのやりとりがクールで滑稽でもあり惹き込まれました。
    淡々とした文体が死神という設定にもあっていたと思います。いやー、面白かったです。

  • 2020(R2)12.20-12.31

    あけましておめでとうございます。
    読了したのは昨年だったが、感想を書くのが遅くなってしまいました。

    7日間の調査の後に対象者の死を見定める、クールで少しずれている死神を取り巻く6つの人生の物語(Wikipediaより)。

    やっぱり伊坂幸太郎は、死に対してドライと言うかクールと言うか、愛着の湧くキャラクターをあっさりと死なせてしまう(殺し屋シリーズとか)。

    この物語も「“見送り”にしてあげてよー。」と思う人物に、あっさりと(クールに)「可(死ぬ)」の判定を下す。

    とはいえ、それぞれの人物の死に対して、死神も、揺れ動かないようで心が揺れ動く。人間味ある瞬間が時々訪れる。
    6人の死に様(生き様)はバラバラだが、いくつかの人生が絡んで終末に向かう辺り、伊坂幸太郎らしい。それが分かった時の「えっ!あなたは、あの時の…!」感がたまらない。

  • 文章が鋭さと優しさに溢れて、終始ダレる事なく読了。ストーリーの暖かさと、キャラクターの愛くるしさがお見事な作品。

  • 急に現れて親しくなった人は死神かも⁈ とは言え、逃れられないのよね。

    不慮の事故や事件で命を落とす人をジャッジするために派遣される死神の千葉。
    7日間の調査期間内で「可」「不可」を本部に報告する仕事。

    「人間が作ったもので一番素晴らしいのはミュージックで、もっとも醜いのは渋滞だ」
    死神は大真面目でお茶目。

    人生の切なさと人間の愚かさもコミカルな中に折り込んで、「死」の話なのに幸せな気分になるから不思議♡

    塀にスプレーで落書きしてる青年は『重力ピエロ』の春だと、解説で知りました

  • 伊坂様の魅力とは
    他の伊坂作品と共通する物を探したり、出てくる言葉を人生の格言として読むことができるところ。
    どうしようもなく悪い人や不幸な人がでてくるけどなぜか絶望的でなく、どこか未来が見えそうな気がするところ。
    だから伊坂推しをやめられないのかもしれない

  • 千葉の人間との距離感が心地よい。
    人間に寄り添うでもなく、突き離すわけでもなく淡々としているが、どこかゆるさもありアンニュイな雰囲気。死神なのに、音楽に傾倒しているというギャップもまた良い!

  • 初めて伊坂幸太郎さんの作品を読破。
    一冊の中で実はとても長い時間がさらっと流れている事に気づいた時、まんまと引き込まれており「やられた!」と思わずにんまりしてしまいました。

  • 殺し屋なのに恐妻家。ならぬ、死神なのに人間界の音楽好き。
    対象となる人物を1週間調査して、「可」か「見送り」かを決める死神。
    大概は「可」にもかかわらずCDショップに入り浸たりたいがために1週間みっちり調査する死神千葉(笑)
    なんでそんな設定が思いつくんやろう(笑)
    人間と死神の微妙に会話が噛み合ってないチグハグな感じにクスクス(笑)
    死神目線から見る人間の姿も語られていて、確かにこういうところ人間って滑稽やなと思ったり
    まず死神目線てナニ(・∀・)って感じだけどww

    幸せか不幸かなんて、死ぬまで分からない。
    生きていると何が起きるか、本当に分かんないからね。
    一喜一憂してても仕方ない。
    棺桶の釘を打たれるまで、何が起こるかなんて分からないよ。

    自分が他人からどう見えるのかを、これほど気にする生き物も珍しい。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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