やわらかなレタス (文春文庫 え 10-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 3003
感想 : 168
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167748029

作品紹介・あらすじ

読者を不思議な世界にいざなう、待望のエッセイ集ひとつの言葉から広がる無限のイメージ……。江國さんの筆にかかると、日々のささいな出来事さえも、キラキラと輝いて見えだします。

感想・レビュー・書評

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  • 熱いコーヒーとドーナツ、湯通ししためかぶ、やわらかなレタス。
    江國さんは食べ物を美味しそうに描くのが本当に上手。絵や写真よりもその魅力が伝わるのはすごい。
    ニューヨークに行ってみたくなりました。

  • エッセイは初めて♪
    江國さんの言葉の選び方や文章が好き。読みながらふんわり幸せな気持ちになりました。

    江國さんの食べ物への愛がひしひしと伝わってくる美味しいエッセイ。
    食材に対しての想像力がすごく豊かで、「これでもか!」ってくらい誉め称えています。

    食いしん坊で可愛いらしいお人柄がうかがえる一冊。すっかり江國さんのお人柄に魅了されてしまいました。
    江國さんの作品がまとう穏やかで優しい空気感がとっても好きです♪

  • 食にまつわる日常の短いエッセイが40話入っています。1つのお話が5〜6ページくらいなので、とても読みやすいです。
    江國さんの豊かな想像力溢れる文章が心地良く、五感が解放されるような感じでした。
    それをそんな風に食べるんだ、私もやってみよう、と思うような、ちょっとお洒落な雰囲気もあります。
    寝る前に少し読むのに最適です。

  •  ほかのごはんエッセイは、私が読んだ限りですが、取り扱うごはんのどこどこが好きで、美味しくて、見事で、というような内容が多い気がします。そして読んでいると、そういう食べ方が美味しいんだ、とか、知らない食べ物だけどなんておいしそう、みたいなお腹のすき方がします。

     もちろん作者が好きな食べ物も扱っているのですが、こちらのエッセイでは、作者が美味しそうだと思った食べ物も描かれています。作者が読んだ本に出てきた食べ物などです。これが、たまらなく美味しそう!
    まず本を読んだ作者が美味しそうだと思って、それを本文の言葉と作者の感想を交えて文に直され、それを読むのだからきっと2倍魅力が増しているのだと思います。
     
     また、どこが美味しい!とかではなく、食べ物全体の風貌や印象を捉えて描写されているので、途中で満腹になることなく次々と読めてしまいました。

  • コーヒーをいれている時とか、パスタを茹でてる間とか、料理のちょっとした待ち時間に、ちょこちょこ、ちまちま読み進める。毎日の数分の楽しい習慣を与えてくれた本。

    なんだろう、料理するときの心のスパイス?みたいな、「美味しいごはんつくらなきゃ!」という気分になる。そんな感じ。美味しそうなんだ、書かれている食べ物が。そして、食べ物が美味しそうに書かれている本は、好きなんだ。

  • 感性が豊かな江國香織さんのエッセイが好き。
    言葉の紡ぎ方が素敵で、温かな気持ちになる。

  • 江國さんのまたみずみずしいエッセイ!

  • 食べ物にまつわるエッセイ。
    それも普段の生活にさりげなく織り込まれた感じで、感性豊かに綴られている。
    ご家族のエピソードも微笑ましく、出てくる食べ物はどれも美味しそう。
    江國さんの日常って、ちょっと浮世離れした感じがして、あ、あの小説書いたひとだと思うと妙に納得できたりして、何だか幸せな気分。

  • 江國さんの食べ物エッセイ。
    私、江國さんの作品は苦手で読めないんですが、エッセイは好きなんですよね。
    高校生位かな?そのくらいの時に江國さんの"泣く大人"を読んで独特な文章の雰囲気にすぐに引き込まれました。

    さて、本棚に登録して忘れてました。
    本屋で文庫化したのを見つけ勢いで購入。
    なんてゆうか、食べ物についても書かれてるんですが、江國さんの暮らしも感じ取れて良かったです。
    内容について感想書きたいけど、今ぱらぱらページ捲ったらキリがない感じがするので‥さらっと‥(全部で40項あります)
    ○白いパンと黒いパンではハイジの白いパンが出てきます。私も憧れたなー。あとは絵本によく出てくるぶどう酒。ちなみにこれも憧れました(笑)
    ○列車旅と釜あげしらすは鈍行列車で旅に出たくなります。
    ○甘味屋さんの変り種、これはみをつくし料理帖でもそうでしたが私対してところてん好きって訳じゃないのにところてんが凄く魅力的にみえて食べたくなる。
    ○「ぷりぷり」のこと、好きかどうかは別として、親に「この子は凄いぞ!」って言われるのが嬉しいんですよね。
    まだまだありますがこの辺で。

    江國さんの文章はとても静かでちょっと憂鬱なような気だるいような、外では静かに雨が降っていて、しんとした中で江國さんが文章を書いてる感じをいつも想像しています。
    あと、タイトルがいいな。あたたかいジュース、バターミルクの謎、昭和のお砂糖‥などなど。
    表紙の柔らかいピンク色と鳥さんもまた素敵。確か福田俊之さんだった気がします。

    しとしと雨降りの日やシンシンと雪が降る静かな日に読みたいです。

  • 少し涼しくなってくると、江國さんの文章を読みたくなる。

    繊細に言葉に触れているところが、良い。

    なんていうか、高級な料理やお酒じゃなくても、
    魅力的で体(というか心?)にずっと良いたべものって、ある。

    スーパーに陳列されるカップラーメンだって、
    江國さんが書くとごちそうに感じられるから、凄い。

    ここちよい時間。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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