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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167753139
みんなの感想まとめ
哲学や社会についての深い洞察が詰まった本で、オルテガやニーチェの議論を通じて大衆と貴族の対比が鮮明に描かれています。著者は、難解なテーマを身近に感じさせる力を持ち、読者が現代社会を理解する手助けをして...
感想・レビュー・書評
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オルテガとニーチェの話がとても面白かったです。
大衆とは、貴族とは何か、同じ言葉で表現していても全く正反対の結論になる。
こういうところ、哲学って苦手だな…と思っているんですが、手を引いてくれる人がいると理解できて、身近に感じるし、現代社会を理解する力になる。
内田さんは学問と読者を結びつけてくれる本当に貴重な方です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久しぶりの内田樹。
時事ネタが多いのに古びないのはさすが。
自身でも認めているように、首尾一貫してない所もあるし、何を言いたいのか分からない時もあるが、それが魅力なのでしょう。私も、よくそういう時がある。
内田さんは、素直にそれを認め、逆手にとって物事を見ていくので、色々な見方、考え方方が展開できるのでしょう。ブレていけない所はブレてはダメだが、フレキシブルに物事に対応するのは大事な事だと思う。だって、入力される情報は日々変わるのだし、世の中動いているのだから。それに対応して、言うことが変化するのは、至極当然だと思う。
最近、内田さんの本がやたら出版され、ついていけないが、半年に1冊くらいは読みたい。 -
雑学と教養の違いとは?
時間差があるかどうか。
大衆について
大衆の正しさの判断は、主観で選ぶのではなく、周囲がやっているものを正しいとする。
児童の英語学習について
スピーキングとリーディングを比べたとき、後者の方が圧倒的に知的レベルの高い。
植民地の国民が難しい文書が読めてしまうと、都合が悪いことが起きる -
31
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大衆社会論、惜しかったが詰め甘し。憲法9条に関しては、やはり情けない論、「見事な政治的妥協の実現」という物言いが果たして、将来世代に通用し続ける言説か否か、この著者ならもう少し静かに、そして真剣に考えてもよかろうに。
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教養とは全く断絶した知識を繋ぐ架け橋!
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中国論、アメリカ論などのテーマに関するエッセイ集です。
ニーチェとオルテガ・イ・ガセーの違いを明らかにしながら、現代の大衆社会の問題点を衝いたエッセイは、軽い文章に似合わずかなり重厚な印象です。ニーチェにとって「貴族」とは、外界を必要としない者、自己肯定しうる者であり、「畜群」とは「隣の人間と同じようであること」を唯一の基準として判断し行動するような群れのことでした。しかしオルテガは、いまや「大衆」こそが自分のことを「知的に完全である」と思い込み、「自分の外にあるものの必要性を感じない」ようになっていると言います。その結果、自己満足した大衆はバラバラに原子化し、社会が統合を失ってしまうと論じます。一方オルテガの考える「貴族」は、「基本的に奉仕の生活を生きるもの」であり、「高貴さは、権利によってではなく、自己への要求と義務によって定義されるものである」と述べます。
このようなオルテガの議論を紹介した後、著者は現在の日本に視点を移します。オルテガが喝破したのは、「誰だって努力すれば成功のチャンスはある」というメリトクラシーのはるか手前にあるはずの問題、つまり、「努力する生」がどれほど希少なものなのか、それを守り育てることがどれほど困難なことなのか、ということだったというのです。
その上で著者は、このオルテガの洞察を自身の他者論に接続して、「貴族」とは「自分のうちに〈他者〉を抱え込んでいる人間」だという主張を展開していきます。「私が私である」というときにすでに〈他者〉の存在を抱え込んでしまっており、〈他者〉との共生を構造的に生きてしまっているような者にして初めて、「見知らぬ人間との共同生活」が可能なのだ、と主張されます。「私」のうちにおける複数の声との「共生」こそが、「公」の成立する条件なのだ、という著者の信念は、「私」の蔓延に対する怨嗟と「公」の尊重への呼びかけが喧しい現在の社会に対する、根源的な批判になりえているように思います。 -
10年も前のブログが元ネタなので、
当時の時事ネタを扱ったものが多いのに、
今でもリーダブルってのは凄いです。
内容はいつもの話ですけど。
まだ先生も若いので、言葉のアクが抜けてなくて新鮮です。 -
内田さんの、小気味のよい語り口というか、書きぶりが好きだ。市民の条件は、自分と異質な他者と共同体を構成できる能力、対話する力をもつこと…という文章にめっちゃ共感した。条件を満たせるよう、毎日がんばらにゃいといけないわ。
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内田さんの考え方 好きです。
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雑学に詳しいと言われるたびに、教養があると言ってくれとよく冗談で言っているのだけれど、本社はまさに雑学と教養の違いから始まる。雑学は一問一答/既に知っていることの知識。教養はまだ知らない事へフライングする能力…。すいません。私には教養など無いのだと実感。他にも中国関係や格差社会等々、ハッと気づかされるような内容多数。
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中国系カナダ人が提唱している、儒教圏という考え方に興味を覚えました。パッと見は、中華思想のようでなんか違う感じで、いまいちよく分かりませんでしたが、おもしろ概念だと思いました。
アメリカは、東アジアで儒教圏が成立することを恐れるあまり、日、中、南北朝鮮を分断する外交政策をとっている、とも言っておりました。 -
真っ当なことを真っ当な言葉で語る、ウチダさんの話は読んでいてとても心地いいです。こんな風に考えることができる人がもう少し増えたら、世の中もう少し生き易くなる気がします。
それにしても、この文章が書かれたのはもう10年近く前になるのに、全然古く感じないのはすごい。 -
H25.5.6
考えに広がりを持たせてくれた。
メディアで取り上げられた出来事など、私が興味もなく深くも考えずいたこと(特に政治的出来事)も、内田さんの文章を読んで「そうなのか、大人(?)はこういう風にみるのか。おもしろいな。」と思った。本当にところどころ笑えるくらいおもしろかった。
と同時にスカッとした。
私の中にあったうやむやな疑問や課題に触れる文章があったからである。
初めて内田さんの本を読んだが、また別の本も読んで出来事.事象を捉える感覚を磨きたいと思う。 -
ひとを確実に納得させながら論を展開する。すごく尊いことだと思った。
自分の視座が変わっていくのがわかった。
何回でも読み直したい。 -
(以下引用)
個人情報というのは個人が「所有する」ものではなく、むしろその人を取り囲む共同体メンバーがその人に「贈与する」ものである。私はそのように理解している。例えば、私の名前は自分自身にとっては用のないものである。私の名前に用があるのは、私の名前を呼ぶ他人である。(中略)電話番号だってそうだ。私は自分には電話をかけない(いつかけても必ず通話中だからである)。だから自分の番号には用はない。用があるのは私に用がある人たちだけである。それらの情報は私が専一的に所有しているものではなく、厳密に言えば、私に用がある人たちと私が「分かち合っている」ものである。その自明なる事実を忘れて「私の情報は私のものだ」と言い募っている人間は、いずれ共有されない情報には情報としての価値がないということに気づくことになるだろう。(P.48)
コンビニの店員は商品知識を持たない。必要でない、というより、持ってはならないのである。だから「お客さん、そっちのコシアンよりこっちのツブアンのほうが、ぜったいオスステすよ」というような購買誘導はなされない。その「被放置感」がおそらく当今の消費者には快適なのである。(P.123)
「あなたの望みはなんですか?」と訊かれて、「ほかの人と見分けのつかない人間になることです」と回答するオプションはある種の「トラウマ」を抱えた人間にはあることかもしれない。そのような病者については、その選択を責めようとは思わない。しかし一国の為政者や「選良」を自負している人間が「アイデンティティの喪失」を政治目的に掲げて、それを白昼堂々と論じている図は私の常識を超えた風景である。私は日本が「唯一無二」の国になってほしいと望んでいる。(P.144)
誰が考えてもわかるけど、「予防」的なシステムの整備と運用に要するコストは、「対症的」なシステムの整備と運用にかかるコストよりもははるかにわずかで済む。例えば、暗い道を歩いて強盗にホールドアップされたという場合、迅速かつ効率的に犯人を逮捕し、拘禁しm裁判の行い、刑を執行し、社会復帰させるまでのに要する社会的コストと、「こんな暗い道を歩くと、ホールドアップに遭う可能性があるから、遠回りだけど安全な道を通って帰ろう」と判断できるようなリスク化回避の方法を市民に学習していただくために要する教育コストを比較すると、誰が考えても圧倒的に「予防」対策の方が安上がりである。(P.170)
アマゾン川下りの最中に船底の穴から水が入ってボートが沈没して、ピラニアにばりばり齧られているときに「貸しボート屋の管理責任を断固追及するぞ!弁護士を呼べ!」と言っても、あまり事態は好転しない。それよりは事前にボートの船底に穴がないかどうかていねいにチェックする習慣を身に着けている人の方が生き延びるチャンスは高い。他責的なトラブル・シューティング方法に熟達するよりは、トラブルを事前に回避する心身の能力の開発に優先的に教育投資を行うほうが合理的であると私は考えており、繰り返しアナウンスしているが、同意してくれる方は依然として多くないのである。(P.270) -
うん、おもしろいけど、けっこうむずかしい話が多いので、内田さんの本領は発揮されてない気がする(完全に私見)。
なかなか聞いたことのある話も多いけど、斬新な発想はそのままです。内田さんの本はどんどん読んでいきたい。 -
難しいけど面白い!納得!
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