白夜街道 (文春文庫 こ 32-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167753153

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    白夜(びゃくや)街道 ー 倉島警部補シリーズ2作目《文庫本》
    2008.11発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。
    2023.07.19~20読了。★★★★★

    警視庁公安部外事一課、倉島達夫警部補の活躍の物語です。

    4年前に、父親が日本人で母親がロシヤ人のヴィクトル・タケオビッチ・オキタは、ヤクザの津久茂が、KGB時代の上司であったオギエンコのもとから美しい少女エレーナを日本へ連れて来られたのを助けて、ロシヤに戻ってきた。

    いまヴィクトルは、KGB時代の同僚であったマキシム・マレンコフが経営する警備会社「ムサシ」に警護員として勤務している。ヴィクトルは、「ムサシ」の仕事で、ロシヤ人のビジネスマンであるアンドレイ・ペデルスキーのボディガードとして日本に来日した。外事一課の倉島は、ヴィクトルが入国したのを知って調べだした矢先に外務省の第四国際情報官室の河中廉太郎(れんたろう)が謀殺された。

    河中が会っていたマレンコフとヴィクトルを追って倉島は、ロシヤに向かうと。ヴィクトルと同居していたエレーナが誘拐されていた。ヴィクトルは、マレンコフのボディガードをしながらエレーナの行方を探していく。

    【読後】
    字が小さくて大変でしたが、面白くて、なんとか最後まで読み通しました。物語は、カザフスタン人のペデルスキーが、ロシヤ人と偽って「カザフスタンの民主革命」を行なっていることが底流にあります。これに絡んで外務省の河中がペデルスキーに殺され。ムサシのマレンコフが、オギエンコの後を継ぐためにオギエンコを殺したヴィクトルを殺そうとします。オギエンコは、KGBをやめた後マフィアとして活躍していました。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~
    倉島警部補シリーズ一覧
    05.防諜捜査
    04.アクティブメジャーズ
    03.凍土の密約
    02.白夜街道       2023.07.20読了
    01.曙光の街       2023.07.13読了
    ~~~~~~~~~~~~~~~~
    参考
    ~~~~~~~~~~~~~~~~
    父親が日本人のヴィクトル・タケオビッチ・オキタ40才は、ソ連が解体されるまでKGBの特殊部隊で凄腕の非合法工作員であった。10年ぶりにモスクワで再会した元上司のアレキサンドル・オギエンコは、ソ連解体時の派閥争いに敗れて、今は、マフィアだ。ヴィクトルは、日本人の父・タケオが、漁の最中にソ連船に拿捕されて、サハリンで母・ローザと愛し合って生まれたが、父も母も幼いころに亡くなり、18才で志願して軍隊に入り、そして、KGBで東洋系の顔と日本語を使って日本で山田勝の名前でスパイとして活動した。
    再会したオギエンコは、ヴィクトルに4万ドルで日本へ行ってヤクザの親分・津久茂の殺しを依頼してくる。偽造パスポートで日本に入国したヴィクトルは、オギエンコがなぜ津久茂を殺すのかを知る。津久茂は、オギエンコのもとから美しい少女エレーナを攫ってきた。このエレーナが、オギエンコの秘密を握っていたのである。公安にロシアからヒットマンが来日すると情報が入る。外事一課の倉島が、ヴィクトルと接触していくうちに意外な真実が見えてきます。
    ←第一話感想より抜粋。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~

  • <独>
    まず現時点(2021.Nov.)での最新刊『 ロータスコンフィデンシャル』を読んだ。さて次はと考える前にこの本が「おいでおいで」をしていたので思わず読み始めた。待てよ,と考えなおして,やはり『曙光の街』を先に読んで,あとは『倉島警部補シリーズ』として敏太郎先生が書いた順番に読んで行こう と正しい決断を下した。でも実はそうしなくても各巻単独でも面白く読める様な気配りを敏太郎先生はした上で書いているのだが。すまぬ。

    この本は結構珍しい。文庫本なのに ”解説” が無い。文庫本には必ず解説が巻末についているものだと思い込んでいたが,そうでない本もあるのだと知った。
    この本は『倉島警部補シリーズ』=公安警察の物語なのだな。『公安』は一般市民に嫌われ,警察内部でも嫌われてる場合が多いらしいから解説の書き手も見つからなかったのかなぁ。こんなに面白い作品なのに。僕で良けりゃ書くのに。あ,ハッタリすまぬ。

  • 『曙光の街』の続編が出てるのを最近知ったので早速読了。

    どうやら『曙光の街』の経験で成長した倉島警部補が主人公のシリーズになったみたい(リョウもチラッと登場)なんだけどお話的にはヴィクトルのパートがメインに進行、ロシアの風景と共にサスペンスフルに描かれるストーリーはさすがのリーダビリティ(中盤ちょっとダレるけどクライマックスへの仕込みと考えれば全然オーケー)、それなりに人が死んでるにも関わらず後味が悪くないところも長所だよねと。

    後とにかくヴィクトルのキャラが良いです、ラストの倉島との会話がまた良いんだ。

  • 『曙光の街』続き

    若干ファンタジックな感じに…

  • 倉島シリーズ第二弾
    ヴィクトルが再来日。伏線多数あり世界観に没入し伏線多数あり一気読み。面白かった!

  • オキタとのからみがGOOD

  • 9784167753153

  • 公安の倉島のシリーズ第二弾。
    とはいえ、ヴィクトルが主人公のような内容だったけど…。
    このシリーズ、映画かドラマで見てみたいなあ。

  • 過去の既読本

  • 前回ヴィクトルと出会った倉島君がひとまわり大きくなって登場。今回はヴィクトルを追ってロシアへ。かつてのやる気のなかった倉島君ではありません。銃撃戦もやっちゃいます。

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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