一応の推定 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2009年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167753825

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

自殺か事故かという難解な死因を巡る調査を描いた物語は、保険調査員の村越が真実を追求する姿を通じて、思いがけない真相を明らかにしていきます。巧妙に練り上げられたプロットは、松本清張賞を受賞した作品にふさ...

感想・レビュー・書評

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  • メルカリでおまとめ購入した内の1冊。多分。
    いつもながら前情報なし。

    タイトルの「一応の推定」とは、裁判などで証拠はハッキリしないけと、まぁこれだったら状況証拠的に自殺ってことでいいよね?みたいな感じで推定することを指す法律用語らしい。

    システム屋からすると、これ以上の調査はできないからバグの原因は特定できないけど、多分これだと思いますので、とりあえず直して様子見しましょ?ってやつね。
    ちゃんと調べ切って特定してください、っていう人たまにいるけど、あれ不毛だしだるいのよね。
    英断できないだけじゃん。

    閑話休題。

    あらすじの通り、保険調査員が主人公で自殺か他殺かを調べていく話。
    保険会社からすると自殺で無責にしたいから、先入観とこじつけ盛り盛りで、ちょっと闇を垣間見た気がする。(そこまで危険な描写はないが…)

    全体的に内容は面白かったけど、こっちの構えてたノリ?みたいなものとちょっと波長が、合わなかった感じ。

    この部分はサラッとモード!と脳が無意識に切り替わったのに対し、文調はがっつり細かくて処理しきれない感じ、と言って伝わるかな?

    その結果、情景描写がちょっとわかりづらかったり、逆に途中の二転三転の展開が軽く感じたりとか。

    ひねくれた作品に慣れ過ぎて、無意識に妙な裏切りを期待してるんだと思います。
    偉そうにすみません。

    もっと読力※を上げていきたいと思います。
    ※読解力とは異なり、読む気概的な力の意

    有意義な読書タイムをありがとうございました
    この読後感を噛み締めつつ

    松本清張賞受賞作とのことだが、そういや◯◯賞っていまいちよくわかってないな、ってことで調べた。

    『1992年に死去した松本清張の業績を記念して1993年に創設された、良質な長篇エンターテインメント小説を表彰する公募の文学賞』とのこと。

    結果、よくわからなかった。
    あんまりジャンルとか決まってないのね。

  • 自殺か事故か?死因により保険金が出るか出ないか、残された家族と保険会社側との間で真相を求めて調査員により明かされていく。実際、保険金目当ての殺人や詐欺なとも度々ニュースになっているだけにその職務は大変なものだろう。保険会社の裏側ものぞけた気がする。調査員は皆、村越さんのようにあくまでも真実を追求する姿勢で調査して欲しい。保険会社の新人竹内さんも定年前の村越さんに同行したことで得るものが多かったに違いない。タイトルの『一応の推定』とは専門用語なのか、保険業界ではよく使われる言葉なのだろうか…

  • 広川純の長篇ミステリ作品『一応の推定』を読みました。
    ここのところ、国内のミステリ作品が続いています。

    -----story-------------
    自殺か事故か? 巧緻なプロットが光る松本清張賞受賞作

    轢死した老人は事故死か、それとも重病の孫娘を助けるために自殺したのか。
    ベテラン保険調査員の執念が、明らかにした真実とは?
    解説・佳多山大地
    -----------------------

    2006年(平成18年)の松本清張賞受賞作で、同年刊行された作品です。

    JR膳所(ぜぜ)駅で轢死した老人… 彼には心臓を患う幼い孫娘がいた、、、

    死の3ヶ月前に加入していた傷害保険の支払いを巡り保険会社から調査を依頼されたベテラン調査員・村越の執念の調査が始まる… 果たして老人の死は事故なのか、それとも自殺なのか? 

    定年間近の調査員による文字通り足を使った執念の調査行、終盤で二転三転する緻密なプロットはまさに“清張ばり”… 選考委員の全会一致で選ばれた、待望の現代推理小説の松本清張賞受賞作です。

    定年を迎えるベテラン保険調査員の村越が、真相を明らかにするために丁寧に調査を進める姿を追った物語… 状況証拠を積み重ねていくと、自殺らしいと明白で納得の得られる一応の推定は充分に成り立つところまで調査は進むが、村越は自殺であることの不自然さを拭い去ることができず、定年退職の日を迎えた後も調査を続け、遂に真相に辿り着く、、、

    面白かったですねー 松本清張賞を受賞したのも納得ですね… 読み応えも充分だし、伏線回収もスッキリしていて、納得できる真相だったので、心地よい読後感を味わえました。

    「私にとって大事なのは、何が真実で、何が真実でないか、ただそれだけ」 という、村越の発言が印象に残りました… 真摯に仕事に向き合う姿がカッコ良かったですね。

  • 老人の死は自殺か?事故か?保険調査員、それも定年間際のベテラン調査員がコツコツと真相に迫る。
    先入観なしに調査するをモットーに、地道な調査で糸口をみつけ、解決しそうにみえるも壁にぶつかり、執念でその先に進む様子を一緒に楽しめる。派手ではないけれども、いいもの読んだと思えるミステリー。

  • 保険をかけて死んだ人が,事故か自殺どちらであったかを定年間近の保険調査員が追いかけていくお話.

    最初のゆっくりとした雰囲気から最後は畳みかけるように調査が進んでいく.

    こういう仕事も存在するんだなと教えて頂きました.しかし,弱者にとっては辛い世の中だな.

  • 再読。
    傷害保険…急激かつ偶然な外来の事故によって、その身体に被った傷害または死亡に対して保険金を支払う
    保険調査会社に勤務経験のある筆者だからこその作品

  • 保険業界を題材にしたミステリ。ミステリでよくある自殺か他殺かを巡って、推理を展開していくが、保険調査員の視点で描かれている。あまり保険調査に関しては詳しいことを知らなかったが、この題名である「一応の推定」理論というものーー自殺そのものを直接かつ完全に立証することが困難な場合、典型的な自殺の情況が立証されればそれで足りるーーという理論で、保険金は払わなくてよくなる、ということ。
    この小説ではこの理論が成立するかどうかを、定年を間近にしたベテラン調査員の緻密な調査で真実を見つけ出す。刑事事件をテーマにしているわけではないが、ストーリーの展開どんでん返し等さすが、松本清張賞を受賞した作品であると感じさせる。
    また著者自身が調査員であっただけに、リアリティのある内容になっている。

  • 2020/02/24
    柄本明主演の映画の方を鑑賞。自殺であっても保険金は支払われるのか、デリケートな問題に切り込んだ作品。定年間近の老保健調査員が被保険者の自殺の可能性を調査していく、サラリーマン残酷物語。終盤、柄本明の気を吐く演技にはっとさせられた。「怒らなきゃ駄目だろ!」

  • 重苦しい話で、主人公が定年間際の人というのもまた華がない感じで地味でよい。
    地道な調査の過程もリアリティーがあり、調査実務の現実とは関係のないところで、小説世界の中の厳しい現実を痛感させる。
    この手のインタビュー小説は、インタビュイーが易々と主人公に協力的に色々話してくれることが多いのか気になってしまうところだけど、本作は後半に気難しい困難なインタビュイーを2人配置しているのがよかった。
    多くの読者はミスリードされてしまうのではないだろうか。デブに。。。

  • 松本清張賞受賞作らしい作品。★4

  • ベテラン保険調査員 執念の捜査。
    行く先々で行き詰まり、八方ふさがり。
    もはやこれまでか~、と私もあきらめました。
    ・・・がっ!

  • 一応の推定、という言葉が保険会社にあるらしい。損保は自殺では保険金が下りないらしい。そうなのか〜と思いながら読み進め、膳所駅が舞台の話、終盤の展開がダレなくてよかった。まさしく高槻から快速になる琵琶湖線さながら笑。ミステリは悲しいから嫌なんだけど、名刺のくだりとかワクワクした。ミステリ好きな滋賀県民におすすめする。

  • 膳所駅で轢死した老人は事故死だったのか、それとも愛しい孫娘のための覚悟の自殺だったのか。ベテラン保険調査員・村越の執念の調査行が、二転三転の末にたどり着いた真実とは?保険業界の裏側、臓器移植など、現代社会の問題点を見事に描き切った滋味溢れる長篇ミステリー。

  • ベテラン保険調査員の村越は、定年退職まで残すところあと2週間ほどになっていた。
    最後の仕事として取り組んだのは、駅のホームから転落し轢死した老人が事故死だったのか自殺だったのか、調査するものだった。
    調査の過程でさまざまな自殺の要因となるような事情があきらかになっていく。
    不景気のあおりを受けて事業は破綻、多額の借金を抱えていた。
    愛する孫娘は重い心臓病を患い、臓器移植しか助かる道はない。
    しかし、そのためには最低でも五千万程度の資金が必要だった。
    状況からみて自殺の疑いが濃厚となり、「一応の推定」理論によって保険金を支払わないことに決定する。
    村越の粘り強い調査。
    熱く語っているわけでもなく、ただ淡々とひとつずつ証言を集めていくだけなのだが、保険調査員としての村越の信念が深く伝わってくる。
    わずかに閉じきらない人形の眼。箱についていた小さなへこみ。
    村越がいなかったらけっして見つけることが出来なかった真実が、そこには隠されていた。
    序盤で登場した竹内の契約者への態度や、デスクワーク専門職にありがちな机上の理論がかなりうざかった。
    村越のベテランらしい仕事への取り組みや人間性との対比で必要なキャラクターだったとはわかっていても、隙にはなれないキャラクターだった。
    そこが広川さんの意図するところだったのかもしれないけれど。
    大掛かりな仕掛けや派手さはない。
    けれど、読んでいて止まらなくなるような好みの物語だった。

  • ストーリー展開はいいアイデアなのに、表現力が追いついてない。情景が説明口調なので、ちょっと読んでてツラい

  • すごく良かった。保険調査員の村越の仕事に対する真摯な態度に好感がもて、物語も最後の最後に意外な真実がでてきてほんと面白かった。

  • 2015

  • JR膳所駅で起きた男性の轢死について、
    事故か自殺か調査する保険調査員村越。

    地味だ、実に地味な仕事で、
    地味な作品だ。

    ただ、ただ、一つ一つの事実を積み上げて、
    真実を突き止める。

    その地味さがよりストーリーに
    真実味をもたせていると思う。

    この地味な感じ、パズルが解けていくいく感じ、
    真面目な主人公、大好きです。

    良作。素晴らしい。

  • 轢死した老人が事故なのか自殺なのか?ということに焦点をあてて保険調査の視点から真相を探る・・・という割にシンプルなスタイルが読みやすくてよかったです。それでいて調査していくドラマ性みたいなものあり、最後のどんでん返し的な展開もあり・・・・まあ真相は読んでいて見抜ける類のものでもないような気がするので「アンフェアだ!」と低評価な方もいるかもしれませんが。
    ボリュームとしても中~長編くらいのさっぱりと読める量でまとまっていて好印象。これくらいの内容で結構な長編に水増しされてるような本もありますしねえ。

    派手さこそないものの、一冊での完成度の高い、良質な小説だと思います。

  • 面白かった。けど、謎解き? は、はぁ、そうですか…みたいな感じで高揚感は得られなかった。

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