信長の棺 下 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 798
レビュー : 77
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167754020

作品紹介・あらすじ

なぜ信長の遺骸はいつまでたっても見つからないのか。光秀はなぜ戦勝祈願の連歌を詠んだのか。秀吉の「中国大返し」はなぜ可能だったのか。丹波を訪れた太田牛一は、謎の美女、多志に導かれ阿弥陀寺、本能寺、丹波を結ぶ"闇物語"のとば口へと足を踏み入れる。驚天動地の歴史ミステリーいよいよクライマックスへ。

感想・レビュー・書評

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  • 戦国時代もの好きにはたまりませんな。
    …という以上でも以下でもなかった。
    島田荘司の写楽ものもそうだったが、歴史の謎解き系の小説は、自説の主張と小説としての面白さとを両立させるのが難しそうですね。自説が主人公になってしまっている時点で、人物たちや物語は二の次ということになってしまう。私の趣味としては、フィクションとわり切って多少無駄に英雄化されていようとも、心情描写とかがっつりしてくれちゃうほうが好きかな。と、気付きました。司馬さんの国盗り物語おもしろかったなー、などと違う男の夢を見る的なことを思ってしまった。
    とは言いつつ、陰謀説とか、実は生きている説とか、実は誰は誰の子説とか、気にはなっちゃうのよね〜、で、それを新書なんかで読んでも楽しいかどうかわからないのよね〜。読み手としてもどっちを求めているのか決め切れない!どっちも欲しい!

  • 歴史的には評価、あるいはイメージがある程度は定まった感のある織田信長を題材にして、最も日本史的に有名な事件である本能寺の変を、側近の目からここまで大胆に、面白く描くとは。歴史ファンもそうでない人も楽しめるエンターテイメント。もう一度読み返して味わい直したい気持ち、

  • (上下巻共通)
    昔の総理大臣がほめて売れたそうですね。(^^;
    歴史推理と言ってしまうには、ちょっと史料によらない部分があったりとか、最後の方でのご都合な展開が災いしますね。
    小説として読む分には面白いんだけれど、それでもこの分量は多すぎる気もします。
    あと、あとがきがちょっとね。(^^;
    あとがきは読まない方が好印象のまま終われるかもしれません。(^^;
    信長の最後に関する歴史推理ものならもっと面白い本もあるので、こっちは後回しでいいって感じ。(^^;

  • すっきりとした終わり方。登場人物がとにかく多かった。

  • 信長の遺骸を巡るミステリ完結編。
    遺骸の行方は思っていたよりミステリだった。そんなんありかよ、という感じ。絶対ないとまでは思わないが…流石にちょっと難しいのでは。そのほか、光秀が謀反を起こした理由や秀吉が光秀を討つことができた理由なんかは、成る程ーと思えた。
    歴史ミステリは面白いのだが、浅学なせいでどこまでが史実で、どこからが作家の想像なのかよく分からないので困る。とはいえ、牛一が考えたように、現時点で残されている記録は一部しかなく、その一部さえも他者の介入により歪められたり、違う立場から見れば違うように見えることもあるので、結局今となっては真実なんて分からない。空白についての空想の余地こそがロマンなのかも。

  • 良い意味でも悪い意味でもおじさんが書いたんだな〜という印象。まあ、おじさんが好む題材だしおじさんに好まれる小説だなーと思いました。

  • タイトルからして気になってた、加藤さんのデビュー作。この人なんと75歳でデビューしてたんだね。それまでビジネス書とか出してたっていうから驚き。しかもなんでこんな有名なんやろうと思ってたら、コレ小泉元総理が愛読書としてあげてたからなのねー。
    内容はタイトル通り、日本史最大の謎である「信長の遺体はどこへ消えたのか?」に挑んだミステリ仕立ての時代小説。
    遺体は無縁仏の中で眠っているというのは、割と納得っていうか、しっくりくる。だけど途中の主人公・太田牛一が謎解き(?)してる時の白昼夢っていうか…妄想⁉それはどうなの⁉っていう…。
    やっぱりまだ時代小説を面白い思える域にはっきてないのねー。

  • ネタバレ 大田牛一と楓の物語、山の民を「隠れ丹波」に擬した意味が不明。正直、隠れ丹波の背景を描いてくれないと、本書が、史実としてそうだったかもしれないなぁ、と思わせるには力不足。逆に、書かれざる何か、歴史の存在を想起させるという意味では、太田牛一著「信長公記」と同値。つまり、本書自体、歴史文献のメタのごとき雰囲気は醸し出される。とはいえ、小説としての醍醐味としては疑義。歴史小説は史的解釈の不足を埋め、これを超克することで魅力を増していく。特に主要登場人物は、ある種の必然性をもって言動や配置を描写すべきである。
    信長と直接的な関係を持つ足利義昭が全く触れられず、空気ですらないのはいかがか。しかも、本書の構成なら、義昭よりも重要視されるべき朝廷の策謀も書かれない。主要な構成要素を書かれない物語に落とし込むのは、物語の現実味を削ぎ、空中楼閣化してしまう。つまり、本書開示の仮説は興味を孕むものだが、小説やエンタメとしては?をつけざるを得ない。オープンド・クエスチョンと善解しても、上手いものとは言えない。全く残念。

  • 結論を結構引っ張ったわりには、秘密の地下トンネルを利用しての説明は、稚拙に思えてならない。本能寺の変の後、三日間捜索した明智左馬之助が、トンネル一つ発見できなかったとは思えないからである。
    また、遺体の行方に関しては不明だが、動機としては、明智憲三郎氏の「本能寺の変 431年目の真実」が最も合理的で、真実に近いように思う。

  • ラストの謎解き部分がずっと会話でつまらない。オチも大したことが無いし。何よりおじいちゃんが若い女の子を妊娠させるのが気持ち悪くて仕方無い。これのどこが一気読みさせるミステリーなの?

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著者プロフィール

加藤 廣(かとう ひろし)
1930年6月27日- 2018年4月7日
東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、中小企業金融公庫(現日本政策金融公庫)に勤務し、調査部長などを歴任。山一証券経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師を経て経営コンサルタントとして独立し、ビジネス書執筆や講演活動を行う。
50歳頃から、人生を結晶させたものを残したいと考えるようになり、歴史関係の資料類を収集。2005年、『信長の棺』で作家デビュー。当時の小泉純一郎首相の愛読書との報道があって一気にベストセラーになり、高齢新人作家としても話題になった。のちに大阪経済大学経営学部客員教授も務めた。
『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』を著し、『信長の棺』を含めて本能寺3部作と称される。ほか『水軍遙かなり』、『利休の闇』。その一方で『戦国武将の辞世 遺言に秘められた真実』、『意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講』など歴史エッセイや教養書も刊行を続けていた。

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