秀吉の枷 下 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2009年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167754051

みんなの感想まとめ

人間の孤独や苦悩が巧みに描かれているこの作品では、秀吉の成功の裏に潜む悲しみや葛藤が浮き彫りになります。彼は太閤としての地位を手に入れたものの、血縁者の不在や周囲からの策略により、次第に孤立していく様...

感想・レビュー・書評

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  • 山の民で藤原氏の血を引く(と、本人が勝手に信じているだけ?)秀吉…帝を敬い、血にこだわる彼が抱える苦悩と枷。太閤まで昇り詰め、変わってしまった秀吉に対する旧臣達の想い。正室側室達とのしがらみ、そして裏切り…大いなる成功を得た秀吉ならではの苦悩が、この話の面白いところかなー?と思います

  • 秀吉は天下を取ってから一見華々しく見えるが、血縁者がいないことや周りからの策謀のより結果的に血縁者を減らし、滅亡していく孤独な様が描かれている。

    内容が史実かどうかは別にして筋が通っており面白く読めた。

  • 下巻は特に、事実の羅列とそこから類推できる最もらしい創作の箇所が多かった
    会話が少ないせいか

    茶々に関する推理は、まぁそうなんだろうなぁといったところ
    秀吉の晩年は読むのが苦しい

  • 秀吉の栄華と盛衰を分かりやすく書いていて、秀吉嫌いだったけどこの小説で信長殺しの罪に苛まれ信長の姪に豊臣家を滅ぼされてしまった秀吉を可哀想と思えるような書き方で、ずっと読めずにいたけどもっと早く読んでいれば良かった。

  • これフィクション?

  • 天下人・秀吉の命運は【茶々(信長の姪)】の懐妊により下降線を辿るようになる。秀吉の跡継ぎとして豊臣の血脈を継ぐはずだった【鶴松】の病死、明国征伐と朝鮮派遣軍の大敗の中で、第二子懐妊の知らせを受けるに及び、出生疑惑に翻弄される秀吉の心中は、本能寺の井戸の底深い闇を映し出すかのようだ。謀略によって掌握した秀吉の天下は、六十二歳の生涯をもって〝夢のまた夢〟として、苦悶のうちに閉じられた。

  • 私はあまり歴史に詳しくないので、これがミステリーなのかどうかがよくわからなかった。秀頼が、秀吉の子ではないというのは世間一般の通説なのか、作者が初めて言い出したのかそれもよくわからないので、ミステリーというよりは秀吉一代記として読んだ。

  •  まるで晩年の光源氏(源氏物語)を見ているかのよう。淀殿不倫説(大野治長、石田三成。本書が採用する名古屋山三郎)を採用する小説は多々あるが、それを秀次謀殺まで結びつけたのは、なかなか面白い着眼点。この点は、史実から離れ、子供のない独裁者が如何にふるまい、如何に心を病んでいったかを抉り出す小説の読破として、なかなか楽しい時間を過ごせた。しかも、辞世の句「なにはのことも夢のまた夢」の意味付けも上手い。そして、秀次謀殺を裏で糸引きしていたのを朝廷、殊に近衛前久としたのはさもありなんというところで、面白いなぁと。
    著者に関しては、通説とは異質と目される史実を謎解きしようとした「謎手本忠臣蔵」が、小説としては余りにも面白くなかった。むしろ、老醜と悲哀と独裁者の孤独という人間を描いた本作の方が圧倒的に面白く、このような作品をもっと紡いだらなぁとの感を強く持った。

  • 秀吉の死に際の無様さは、自分が自分にかけた「枷」のせい。

  • 信長のようにはならないと決めていた秀吉だが、結局同じような道を辿ってしまったところを哀れに思い、しかしそれが本能寺の変での所業に対する罰のようにも感じられた。
    本能寺の変で抱えることとなった心の闇に最期まで苛まれたのは、天網恢恢疎にして漏らさずといったところだろうか。
    (これは秀吉の死後の淀に対しても同じことが言えるかもしれない。)

  • 視点がいい。

  • 司馬遼太郎は、秀吉のよい時代であえてお話を終わりました。殺すことを嫌い、人たらしの魅力あふれる秀吉でした。
    この本は、生涯を最後まで追っていて、そこから落ちてゆく姿が哀しいです。
    手に入れてしまうと、手放したくないという欲が出る。
    攻めの時代のほうが幸せだったのでしょう。

  • ひたすら後継者を望む秀吉が切ない。
    あんまり感情移入もできず、もっと違う人物像の方が好み。

  • 秀次を死に追いやった裏には茶々の陰謀あり。秀頼は懐妊時期を遡ると秀吉の子足り得ないという話。最後は信長様ごめんなさい的な死に方で悲しさを煽っていましたが、ざまぁみろとしか僕には思えんかった。やはり秀吉は好かん。

  • 秀吉の生涯をたどると,それはただの歴史上の人物だからとか,現代では考えられないような権力をつかんだからとかいう理由でその人生を理解不能としてしまうのではなく,秀吉の人生から現代人にも通ずる何か大切なものあるのではないかという感じました。
    この小説はフィクションで,筆者の推理がかなり織り交ぜられていますが,史実が外されている訳ではありません。はじめてその説に触れる僕としてはショックですが,そこから見えるドラマは現代の日本人にも通じるところがあり,一人の人間としての秀吉を見ることができたような気がしました。

    秀吉の生涯,特に本能寺の変を中心にそれ以後が描かれています。上巻からかなりの量がありますが,飽きさせない構成になっており最後まで一気に読むことができました。

  • せっかく、農民?から天下人になったのにこの秀吉は幸せだったのかしら…。
    信長に不満はあれど、信長に仕えてがむしゃらにしているときのほうが幸せだった?

    秀吉の辞世の句、「夢のまた夢」が好きです。この後滅んでいく豊臣政権を彷彿させるような感じで。

  • 淀君(茶々)とのご性交辺りから下り坂となる太閤記。軽蔑していた信長と同じ殺戮をしてしまうのは権力者の常なのか…。秀吉が英雄なのは確かだろうが抜け穴からの疑心暗鬼から始まり臨終の床で味わう生き地獄は悲惨というか哀愁というか、死に時と死に方を誤ったとしか見えない。
    山の民という誇りと自らを道化に見せてまでも先を見据えて自制する事ができた秀吉だが養子の件で選択を見誤った感が強い。
    淀君懐妊については山田風太郎先生の『妖説太閤記』もあるが本作の淀君はより悪女に見える。秀次一族誅殺は面白い解釈だった。
    家康については信康実子でない説が本当だとしても冷酷。秀吉を健康面からも抜け抜けと追い詰めるのも嫌な奴ぶりが出ていて良い。秀吉が死の目前でで家康の手を掴んで離さない執念が不気味と哀愁が入り混じっていた。

  • ステファンにあげた

  • 肩すかし!

    っと言う表現が一番しっくりします。


    信長の遺体は?光秀はどうなった?

    家康も上巻では黒幕的な存在で、

    「おっ、こいつが操るかぁっ」

    とか勝手に想像して、悦に入っていたのですが、
    結果は期待外れ。

    ただ、秀次粛清・淀の方のこと・ミソサザイは面白い発想だなと
    感心しました。

    尻切れトンボ感が何故か悔しいので、「明智左馬之助の恋」も
    いつか読みます。

  • 本能寺の変をベースとした歴史ミステリー3部作の2作目。影の軍団の暗躍など、設定の随所に無理があるように感じるが、推理小説として読む分にはいいか。

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著者プロフィール

加藤 廣(かとう ひろし)
1930年6月27日- 2018年4月7日
東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、中小企業金融公庫(現日本政策金融公庫)に勤務し、調査部長などを歴任。山一証券経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師を経て経営コンサルタントとして独立し、ビジネス書執筆や講演活動を行う。
50歳頃から、人生を結晶させたものを残したいと考えるようになり、歴史関係の資料類を収集。2005年、『信長の棺』で作家デビュー。当時の小泉純一郎首相の愛読書との報道があって一気にベストセラーになり、高齢新人作家としても話題になった。のちに大阪経済大学経営学部客員教授も務めた。
『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』を著し、『信長の棺』を含めて本能寺3部作と称される。ほか『水軍遙かなり』、『利休の闇』。その一方で『戦国武将の辞世 遺言に秘められた真実』、『意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講』など歴史エッセイや教養書も刊行を続けていた。

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