月影の道 ―小説 新島八重 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167760045

作品紹介・あらすじ

会津が降伏開城した夜、見上げた空には銀の月、無残に散った親友の美しい顔-。壮絶な篭城戦を生き延びた会津藩砲術指南役の娘・山本八重は、薩長への突き上げるような憎しみに葛藤する。アメリカ帰りの牧師・新島襄と結婚した時、心に期したこととは。時代に挑戦し続けた女性の激動の一生と心模様を描ききった画期的小説。

感想・レビュー・書評

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  •  会津の什の掟、卑怯な振る舞いはしない、弱い者をいじめない、・・・、ならぬことはならぬものです。徳川家にひたすら尽くしてきた会津に生まれた山本八重の生涯。落城、漂白を経て、新島襄との出会い。新しい時代の生き方、新しい夫婦の在り方を築かれました。 蜂谷涼「月影の道」、小説・新島八重、2012.10発行。

  • 新島八重の生涯を淡々とリアリティーにこだわり書いている。そんな印象を受けました。

  • 大河を見た人は違和感かも。
    どーーー見ても八重さんは綾瀬はるかじゃないです。
    その風貌に加えて男勝りの体格とパワー、闘う女の称号を欲しいままにする姿は、どちらかというと南海キャンディーズ・しずちゃん(笑)
    むしろ最大のライバルであり盟友である竹子さん(細身の楚々とした色白美人)が綾瀬はるかなら納得いきますが。
    でもしずちゃん大河主演はサプライズにも程があるだろうし、仕方ないのか。

    本日(1/7)時点で大河は第1回の放送が終わったばかりですが、幼少期の八重さんの描き方も男勝りというキャラクターの根幹は共通するものの、細部は大河とかなり違っています。
    小説ではいかなる人生の転機を迎えようと会津人としての誇りを失わず、それ故に晩年まで薩長への憎しみを持て余す苦悩が中心に描かれています。
    重いけれども、戦争で肉親親族友人を失うとはそういうことなのだろうというリアリティを感じました。
    さてはて、大河はそこをどのような描くのか。
    他の小説も含めて比べてみたいですね。

    終盤、思いがけず著者(と私)の故郷である北海道が出てきて嬉しかった。
    他の作品も北海道が舞台のものが多く、地元愛の強い作家さんのようです。

    で、正確には☆3つ半。

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著者プロフィール

1961年小樽市生まれ。北海道を拠点に執筆活動を行なう。
2008年『てけれっつのぱ』(柏艪舎刊)が劇団文化座により舞台化され、同舞台は2008年文化庁芸術祭大賞受賞。
主な著書に『落ちてぞ滾つ』、『いとど遙けし』、『雁にあらねど』(各 柏艪舎)、『雪えくぼ』、『舞灯籠』(各 新潮社)、『夢の浮橋』(文藝春秋)、『蛍火』(講談社)などがある。

「2018年 『曙に咲く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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